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日記 Archive

韓国でもSPR?

知らない韓国人からメールが来た。
どうやら、ポスドクで雇って欲しいらしい。
「あなたのSPRの論文を見て、メールを書いています」とか書いてある。
ぜひ、SPRの研究をやりたいなどと、殊勝なことを書いている。
「なんで専攻がmechanical engineeringなのよ?」と思いつつ、
読んでみると、

こっちのSPRらしい。
表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance: SPR)
http://www.opt.ip.titech.ac.jp/room1/research/spr.htm
なるほど、エバネッセント波のみが表面プラズモンとカップリングするのか!

つーか、俺の論文を読んでないだろ(笑

書くのも無責任、書かないのも無責任

このブログを読み返すと「我ながら風呂敷を拡げすぎたな」と思う。
自分のなわばりである資源管理の理論だけなら、しっかりとした話が出来ると思うけど、
漁業全般の話をするのは、正直しんどい。
専門家は、狭い「なわばり」の外のことは、あまり知らないものだ。
だから、研究者は自分のなわばりを出ない。
「語り得ないことは、沈黙せねばならない」と言って口を閉じる。

哲学や純粋な理学であれば、沈黙は金かもしれない。
水産学のような実学の研究者に、沈黙が許されるのだろうか?

資源研究者として、次のことは自信を持って言える
○ 海洋生物資源の生産力は、今の漁業を支えることはできない
○ 日本の漁業が生き残るための選択肢は多くない
○ 時間の経過と共にその選択肢は失われていく

こういう状況で何のメッセージも発することが出来ないなら、
もはや実学とは言えないだろう。

リオデジャネイロ宣言では、
「十分な科学的確実性がないことを、環境悪化を防ぐ費用対効果の高い対策
を引き延ばす理由にしてはならない」と明記された。
研究者も同じだと思う。
不確実性を理由に、専門知識を社会に還元するのを遅延すべきではない。

アイスランド、商業捕鯨再開キター!

アイスランドが自国の沿岸での商業捕鯨を再開。
捕獲枠は、ナガス9頭、ミンク30頭だそうだ。

BBC 必死だな(笑
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/6074230.stm

Iceland has broken a 21-year-old international moratorium on commercial whaling by killing a fin whale – an endangered species.

ついでに、ABCも必死だな(笑
http://abcnews.go.com/Technology/wireStory?id=2598999&CMP=OTC-RSSFeeds0312


アイスランド沿岸に4万3千頭もいるミンクを年間30頭捕ったからって、がたがた言うなよ。
ナガスクジラは IUCNの絶滅危惧種だとか騒いでいるようだが、
ナガスクジラも、アイスランド沿岸に2万5千頭もいる。
絶滅危惧種を商業利用するアイスランドが非常識なのではなく、
こういう生物を絶滅危惧とか言っているIUCNの基準が非常識なだけだろ。

学問の世界も縦割りです

現状では、漁業に明るい未来が無いことは明白だ。
しかし、どうすれば良いかを明確に示すのは困難だ。
俺は漁業という大きなシステムのごく一部しか知らないから。
経済のことは、あまり知らない。
漁業の現場のことも良く知らない。
水産庁の考えていることも良くわからない。

漁業という大きくて複雑なシステムは、至る所に致命的な問題を抱えている。
全体像と問題を把握している人間など一人も居ないだろう。
おのおのが、自分の知っている範囲の問題点を述べるのが限界だ。
水産経済学と水産資源学はきれいに別れていて、接点がほとんど無い。
水産学という狭い世界もまた縦割りであり、資源と経済が独立に論じられている。
経済学者は経済が問題だと言い、資源研究者は資源の枯渇が問題だと言う。
まさに、「群盲象をなでる」だろう。

「群盲象をなでる」ではダメだというのでは、そこで話は終わり。
誰も何も語れなくなってしまう。
逆に、「群盲象をなでる」という状態で何が出来るかを問うべきだろう。

ある人は尻尾を触って「象とはヘビのようなものだ」と言い、
ある人は足を触って象とは「柱のようなものだ」と言う。
みんながバラバラなことを言って、紛糾するのがこの故事の内容だ。
もし、この二人がお互いにコミュニケーションがとれていたなら、
象にはひも状の部分と、柱のような部分があるとわかっただろう。
「群盲象をなでる」の故事では、皆が自分のさわった部分が全てで、
それと違う情報を切り捨てたところに落とし穴があった。
自分が漁業の一部しか知らないと言うことを自覚した上で、
余所の部分を知っている人間と情報交換をすれば、
視覚に頼らずとも象の全体図を把握できるはずだ。
それ以外に、漁業の問題点を把握する方法は無いだろう。

そういう意味では、11月のシンポジウムにはいろいろと期待をしている。
経済系と資源系の研究者がほどよいバランスで混ざっている。
お互いに接点が無かっただけに、急には話がかみ合わないだろうけど、
今後も接点をもっていかないと、問題解決型の学問に発展しないだろう。

その前に要旨を書かないと。もうすぐ、締め切りなんだ。
何を聞きたい?

「月刊 学術の動向」の9月号

月刊 学術の動向の9月号の特集は、「海洋生物学の新たな時代」
これが、ウェブからpdfで読めてしまいます。太っ腹だねぇ。

http://www.h4.dion.ne.jp/~jssf/text/doukousp/2006-09.html

なんか、東大海洋研の関係者ばかりじゃないか(笑
こういうのを読むと、「あの先生はこういうことをやってたのか」という発見がある。
普段は、「隣は何をする人ぞ」だったりするから。

今回、特に面白かったのは、益田玲爾さんの「魚種交替とは何か?」。
俺的には、益田さんと魚種交替って意外な組み合わせだったんだけど、
やっぱり、魚の行動を長時間観察している人は、発想が違う。
魚種交替にクラゲを入れるというのは、実に面白い観点だ。

クラゲを入れた魚種交替を数理モデルで再現するのも面白そうだ。
ただ、クラゲは水揚げされないから、過去のトレンドがわからないかもね。
そういえば、太平洋のクラゲはどうなっているんだろう?

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