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魚が減ってないなら、回復計画はやめるべきだろう

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そういえば、無責任発言の岩崎さんが、みなと新聞に投稿しているらしい。
相変わらず「日本の魚は減っていない!」と繰り返すだけで、ひねりもなにもない。
日本の魚が減ってないなら、なんでこんなに資源回復計画があるのだろうか。 
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ちょっと見ないうちに、大幅に増えている。
21インチモニターで2画面に納まらないのは、いくら何でもやり過ぎだろう。

日本の魚は減っていないなら、これらはすべて税金の無駄遣いだ。
魚が減ってないというなら、俺じゃなくて、自分の後輩にかみつくべきだろう。
えっ?かみついているけど、相手にしてくれないって?
それは、自業自得でしょう。

岩崎さんが天下った北部巻き網組合だって、資源回復計画がらみで、
多額の補償金をもらってきたじゃないか。
公的資金を、もらうだけ、もらっておいて、
「資源は減ってないから、管理は不要」なんて、よく言えたもんだ。
サバが減っていないなら、資源回復計画で今まで貰った補助金を返すのが筋だろう。

無責任発言男は、「サバを漁獲枠で管理しているのは日本だけだ」と豪語していたが、
無知にもほどがあるよな。
商業価値がある魚に漁獲枠がないなんて、先進国ではあり得ない話だ。
下のはNZの資源評価表なんだけど、サバはITQで管理されている。
漁獲量は1万トンぐらいで、ほぼ全て輸出されている。
NZは、こういうマイナーな資源まで、枠を設定することで、
値段を維持しながら、持続的に資源を利用しているのだ。

燃油の補てんをしなくても、漁業から利益を出しているのはNZ,
資源を維持しているから、漁業に未来があるのはNZ、
一方、日本は、60万トンも獲っている主要魚種を、
過剰漁獲枠&超過漁獲放任でみすみすつぶしているのだ。

NZの漁業省は良い仕事をしているから、NZ国民は幸せですな。
資源管理ができない理屈をこねるだけで、何も行動をしない、日本の水産庁とはえらい違いだ。
NZの漁業省の役人を今の倍の給料で引き抜いてきて、資源管理を担当させれば、
日本の漁業も良くなるんじゃないか?
nzmackerel.png

Comments:3

業界紙速報 08-09-10 (水) 20:14

きょう、水産庁のH/Pに第3回TAC制度等有識者懇の議事録がアップされていることに気が付きました。(あした、第4回ですね。)

8月1日付の水経に掲載されていた「初めから(正確な評価が)できそうもないのにできると考えて、それを導入すること自体が問題だ。また、資源評価に際して現場の声をもっと取り入れるべきだ。漁師のもっている資源評価能力は捨てたものではない」という発言を探したのですが見当たりません。拍子抜けです。

ただ、複数のABCからTACを決めることについて桜本座長も戸惑っておられる。小子としては、全般的に大倉委員の意見がおもしろいと思います。

業界紙速報 08-09-11 (木) 19:18

第4回の結果、議事録以外はすでにアップされています。

早くていいけど、お決まりのコース一丁、っていう感じも否めませんね。

でも、早いのはやっぱりいいなあ。(内容はまだ見ていないけど)

業界紙速報 08-09-12 (金) 18:59

解せない。

きょうの業界紙にはすべて懇親会のことが記事なっていますが、昨晩から「中間とりまとめ」そのものを見ていて、形容しがたい違和感に苛まれていて、拙いと思いながらも個人的な感想を書いてしまいます。

懇親会の名称は「TAC制度等の検討に関する有識者懇談会」であるが、「中間とりまとめ」まではABCに対する言いがかりの積上げになっている印象である。

いつも書いていることだけど、例えば「平成19年度ABC算定のための基本規則」というものが公表されており、このなかで漁獲方策及び使用する情報によって類別したABC算定のための基本規則が記述されている。大別して、漁獲係数による漁獲方策と漁獲量改定による漁獲方策に2分され、各々について使用する情報と利用できる情報を具体的に挙げて場合分けしている。そのなかには、資源水準・動向が「高位・増加」「高位・横ばい」「高位・減少」「中位・増加」「中位・横ばい」「中位・減少」「低位」という場合分けをしている箇所もある。この基本規則によれば、ABCは科学的に算定しているといって過言ではないのでは?また、一意に決まるのではないのか?

「中間とりまとめ」では、ABCの算定方法やその特性について漁業者など関係者の理解を得られるようにするために、ABCの算定に当たって関係者参加の下に公開の場での説明や意見交換を行うとしているが、上記のことを具体的に説明するということか?
基本規則を見る限りにおいて、『資源状況の将来目標の設定』とか『その実現を図るための期間の設定』というファクターは直接的には表に出てこないけど、『(設定条件によって)算定される値が異なるものである』とし、『このようなABCの性格について十分な理解が得られていない』と書いている。小子は理解していない者のひとりである。

一方、TAC設定に際しては、『ABCを可能な限り超えることのないようにするとともに、関係漁業者等の理解と納得が得られるよう透明性の高い形で議論を行う必要がある』と簡単に済ましている。この懇親会はTAC制度について話し合う場ではないのか?ほぼ、ABCを目の敵にした議論を行って『複数のABCを提示する』こととしているが、複数のABCからどのようにTACを設定するのか、まったく言及しないのは理解に苦しむ。座長だって戸惑っている部分なのに、ABCを複数提示することを既成事実化する算段なのか?だいたい、複数の管理シナリオによる複数のABCを算定して、どうするつもりなんだろう。小子の理解を超えている、支離滅裂である。(小子の考えているABCと「中間とりまとめ」で出てくるABCはどうも違う概念らしいぞ。なんか、第3回懇親会資料には、説明もなしに「漁獲許容水準」なんて出てくるし、わけわかんないな。)

すごく気になるのは、『資源が著しく悪化した魚種』に対して適切な資源評価が難しい、という表現。そもそも、どうやって資源が著しく悪化していると認定するのか判然としないが、著しく悪化した資源を有効に利用する方策はただひとつ、漁獲を止めて資源の回復を待つしかないんだから、ABCもなにもあったもんじゃなかろうに、と思うけど、待てよ。もしかすると、複数の管理シナリオがあると考える場合、十分な科学的根拠に基づくABCを算定することは困難だけど、定性的な評価をしたうえで、ゼロではないTACを決定するとでもいうのだろうか?(もしそうなら、ひどいもんだ。しかし、科学的根拠に基づかない「著しく悪化した資源」って、どんなものを想定すればいいんだろうか?)

付録です。
第3回懇親会の議事録で「TACは当たらない」「外れた」と繰り返し出てくるけど、どういう意味なのか?TACで抑えつけられた上限まで漁獲したけど、まだ魚はゴマンといる、なんで獲っちゃいけないんだ、ということか?では、TACが当たった場合はどのような状況になるのか、誰か教えてくれないかしらん。
また、ABCとTACはイコールになるんだという風潮。これまた不可解、というか、こういう発想が出てくること自体、小子が考えているABCは懇親会で議論しているABCとは別ものなんだな、と思わせる材料となる。その際、取り上げられるのがいつもサンマなんだけど、氏はサンマは生産調整だとの立場、これはわかる。サンマをTAC対象魚種にしてるけど、無理じゃないかなあ、松田教授もサンマはいつまで豊漁かってブログに書いていたな。

疲れました。

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