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空間線量の測定値のばらつきについて


空間中をランダムに飛んでいるガンマ線をセンサーでとらえられるかどうかは、運次第。ということで、放射能の測定では、誤差はつきものです。では、どれぐらいの幅を考えれば良いのでしょうか。例として、エアカウンターSをつかって、0.1Sv/hの場所で空間線量を計測する場合を考えてみます。

エアカウンターSは、1μSv/hの場所で、1分間に40回、ガンマ線を関知できると言われています。これを40cpm(Count Per Minutes)と呼びます。0.1μSv/hの場所で計測をした場合、1分間に4回、ガンマ線を検出することになります。ただし、実際に1分間測っても、必ず4回検出できるとは限りません。ガンマ線はランダムに飛び込んでくるので、偶然多くのガンマせんを検出できる時もあれば、全く計測できない場合もあるでしょう。
検出回数がどの程度ばらつくかは、ポアソン分布で表現することができます。下の図は、ポアソン分布の乱数を100回繰り返したものです。

1分間測定

カウント数の期待値は4です。結果は、かなりばらつきます。

2分間測定

カウント数の期待値は8になりますが、それでも値はばらつきます。短時間の測定では、検査結果がばらつくことを理解しておく必要があります。

10分間測定

カウント数の期待値は40回になります。この場合、値は40を中心に、徐々にまとまってきます。

50分間測定

カウント数の期待値は200回まで増えます。それでもまだ多少のばらつきは残ります。

 

今回はエアカウンターを例に出しましたが、測定時間が短いと誤差が大きくなると言うのは、全ての放射能計測器に共通しています。cpmさえ分かれば他の検出器でも同じような計算はできます。多種多様な検出器のcpmがまとまっているのはこちら→ http://www.mikage.to/radiation/detector.html#6

一般的なGM管は100cpmぐらい。高性能のシンチレーションカウンターだと1000cpmを超えます。例えば、HoribaのRadiだと2000cpmぐらいあるらしいので、0.1μSv/hなら1分間で、カウント数の期待値が200に達します。同じ精度を得るのにエアカウンターの1/50の時間で済むと言うことですね。まあ、このあたりはピンキリで、お値段次第です。

おまけ

リンク先のCDFPlayerというプラグインをインストーすると、下の図が表示されて、自分でガンマ線の検出数の期待値を動かすことができるようになります。時間を増やすと、ばらつきが減っていくのが体感的にわかるので、是非、トライしてください。

 

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