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魚種別 Archive

ハタハタの不漁は海洋環境が原因という説を検証


秋田県沿岸のハタハタが不漁です。「ハタハタは豊富にいるけれども、海洋環境の影響でたまたま沿岸に来なかった」ということになっているようです。「沖では獲れているので資源は豊富であり、漁獲枠を増やすべきだ」という声が漁業関係者から上がっています。本当にそうでしょうか。

季節ハタハタ漁、男鹿中心に低調 「本隊接岸の実感ない」
秋田県の今季の季節ハタハタ漁が低調だ。県水産振興センターによると、13日時点の漁獲量は約240トンで漁獲枠480トンのほぼ半分。漁は既に終盤だが、男鹿市沿岸を中心に水揚げが振るわず、市内の漁業関係者は「大きな群れが来ないまま終わってしまうのか」と困惑している。
http://www.sakigake.jp/news/article/20161219AK0005/

ハタハタ資源が豊富な時代は、秋田県でも1万トンを超える水揚げが安定してありました。また、年による凸凹はあるにしても、漁獲量が比較的安定していました。資源が豊富だった時代と比べて、現状の資源状態が悪いことに疑問の余地はありません。

確かに、獲りやすい場所に、魚の群れの密度がまとまるかどうかで、毎年の漁獲量は変動します。問題は、近年は変動のベースとなる水準があまりに低いことです。また、魚の量が減ると、分布が狭まり、年による当たり外れが大きくなります。環境条件がかみ合わないと漁獲量が激減すること自体が、魚が少ないことの証なのです。ハタハタ資源は依然として低水準であり、漁獲枠を期中改定して増やすような状況ではないと考えます。

(http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1226650318985/files/hatasuii.pdfより引用)%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a3

 

沖合トロールで水揚げがあるからといって、資源が豊富とは限りません。研究によって、群れを作って回遊する魚は、資源量が減ると群れの大きさを維持したまま、群れの数が減ることがわかっています。巻き網、トロールのように、魚探やソナーで魚群をピンポイントで一網打尽にできる漁業は、資源が減ってもその影響をあまり受けません。とくに県をまたいで広範囲の漁場を利用できる沖合トロールの場合は、船頭の腕が良ければ、本当に魚がいなくなるまで、水揚げをすることが出来ます。一方、漁場が限定された沿岸漁業は、資源が減った影響はまともに被ることになります。沿岸漁業者は、漁獲規制を恐れて「今年はたまたまとれなかっただけで魚はいる」と主張し、規制に反対するケースがほとんどです。規制が導入されない結果として、大規模漁業が魚を獲り尽くすのをアシストし、自分たちの獲り分を減らしているのです。

資源の持続性を考えると、最低でも初期資源の20%程度の水準は維持したいところです。本来であれば、秋田県でも3-5千トンぐらいは安定してとれる水準までは、資源の回復を優先すべきです。予想より魚が多いのであれば、今すぐに獲ってしまうのでは無く、資源回復に回すべきです。トロールでまとまった水揚げがあるたびに漁獲枠を増やしていたら、いつまで経っても資源は回復しません。

漁業者からの増枠の要求があったにもかかわらず、秋田県水産振興センターは、資源回復のために漁獲枠を増やさないという判断をしました。妥当な判断だと私は思います。とはいうものの、他県や沖合トロールが水揚げをしているのに、秋田の漁業者だけが我慢をするのは難しいことも、同時に理解できます。秋田県水産振興センターは調整に大変なご苦労をされただろうし、それを受け入れた漁業関係者にしても苦渋の決断であったでしょう。最大の漁獲県として、率先して規制をするという姿勢には頭が下がります。

本来であれば、日本海のハタハタの資源回復は、資源を利用している全都道府県の漁業者が、共通の枠組みで行うべきです。県をまたぐ回遊資源の規制は国(水産庁)の役目です。国が音頭を取って、長期的な回復計画を策定し、一時的な減収補償をしつつ、スピード感と強制力をもって漁獲規制をすべきと考えます。

WCPFC(マグロの国際会議)への識者の声


今回のWCPFCでは、日本の水産外交のこれまでのやり方がひっくり返されました。日本の水産外交は大きな転機を迎えているといえます。そのことを指摘する識者のコメントを転載します。真田さんは、会議に実際に参加されたので、誰よりも一次情報をおもちです。そして、井田さんは長年この問題をフォローされている国内メディアでの第一人者です。

WCPFCオブザーバー 真田さん

【WCPFC所感】
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)にオブザーバーとして出席しましたが、いろいろ感ずるところがありました。
まず、非常に驚いたのが、WCPFCで日本側の提示する科学的見解にクレディビリティが問われる場面を少なからず見ました。近年日本近海でカツオが獲れない現象が続いていることから、日本はカツオの資源保護をWCPFCで訴えています。
しかし、WCPFCの下で行われる科学アセスメントでは、資源は悪化していないとされています。そこで日本はそうとは言えないとの対案を提示しています。この対案は中国と台湾も支持しています。ところが、WCPFCでこの日本の対案資源評価に対する支持の声を、私は思い出すことができません。
なぜこのようなことが起こったのでしょうか。それは日本側の提示する資源評価(特に太平洋クロマグロ)が余りに自国に都合の良いような手前勝手な解釈を行っている、と捉えられているからだと思われます。太平洋クロマグロなど北部太平洋資源については、ISCという資源評価グループによって行われていますが、これは事実上日本の水産庁の関連機関である組織を中心に構成されています。確かに現在の親魚資源量が初期資源量比2.6%と劇的に少ないとの資源評価を行ったのはこのグループで、こうしたアセスメントはWCPFCでも受け入れられています。しかしでは今後どうしたらよいのか、ということなどについては、現在の資源管理措置でも資源は当初の暫定資源回復目標を達成すると判断される評価を行うなど、日本の主張を概ね擁護するものとなっています。こうした日本の方ばかり持つかのような姿勢に対して、各国は多大な疑念を持っているではないかと思われます。
そもそも、現行の管理措置でも大丈夫だと日本側が強弁する太平洋クロマグロの初期資源量比は2.6%、これに対して現行の管理は不十分だと日本側が訴えるカツオは初期資源量比で58%、日本側の提示する対案資源評価でも41%です。これをダブルスタンダードと言わずして、何をダブルスタンダードと言うのでしょう。
自らの主張の科学的正当性を主張するなら、まずそれが科学的に公正中立であると各国から尊重されることが必要不可欠です。しかし、現在のところ、悲しいかな、WCPFCにおいて日本はそう見られていません。WCPFCで日本の利害と類似している国は中国・台湾・韓国など少数派で、数では勝てません。科学はWCPFCで日本が使うことができる、ほぼ唯一と言ってよい非常に貴重なカードです。残念ながら、少なくとも現在のところWCPFCで日本側は、この唯一のカードを自らへし折って捨てているように見えます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1145041818941897&set=a.108469785932444.16403.100003082693313&type=3&theater

国際漁業問題に詳しい共同通信の井田さん

太平洋中西部のクロマグロ資源管理を議論する中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の本会議は、下部組織の北委員会に
1)遅くとも2034年までに初期資源の20%まで資源を回復させる保存管理措置
2)加入量の著しい低下が発生した場合に緊急的に発動する緊急措置を来年の年次会合での採択することを目指すよう要請した。
って書くと大したことないように思うが、WCPFCの本会議は北委員会の決めたことをほぼそのまま承認していただけにこれは非常に大きく、重要な展開だ。
日本が実質的に仕切っている北委員会の取り組みが不十分なことに本会議のメンバーが業を煮やして、トップダウンで新たな宿題をやってくるように命じたことを意味する。日本がWCPFCに加盟したのは、自分で議論をリードできる北委員会の決定が本会議でも尊重されるめどが立ったからだったのだが、太平洋のクロマグロに関しては日本が仕切る北委員会の歩みの遅さに各国がダメ出しをした形になった。
長期管理方策について、2030年までの次期中間目標を、来年の北委員会で作成することと、そのために必要となる科学的な検討を行い、その結果を議論するための関係者会合を、来年春に日本で開催することも決まった。真面目に宿題に取り組んできちんとした回答を持っていかないと日本が世界からさらなる袋だたきに会うだろう。 水産庁のリリースからはそんなことは読み取れないが・・・。
https://www.facebook.com/ida.tetsuji/posts/1476019769092372?pnref=story.unseen-section

マグロの国際会議で日本がフルボッコにされたようです


大変なことになりました。マグロの国際会議で日本がフルボッコにされたようです。

12月5日~9日に、フィジーで西太平洋のカツオやマグロの漁業管理を議論する国際会議WCPFCが開催されました。そのなかで、クロマグロの決議が前代未聞の紛糾をした模様です。

クロマグロについては日本が中心となり、北小委員会という独立した組織で協議した内容を本会議で承認することになっています。北小委員会は、議長も事務局も科学委員も全部日本が仕切っています。これまでのWCPFCでは、日本が北小委員会を仕切って決めたことが、ほぼ自動的にWCPFC本会議で承認される仕組みになっていました。

今年の北小委員会では、米国が中長期的な回復計画をたてようと提案したのに対して、過去最低の稚魚の加入が3年連続しない限り漁獲にブレーキをかけないという日本が対立し、新たな規制が何ら合意できませんでした(詳しくはこちらをご覧ください)。この北小委員会の決定に対して、本会議では非難囂々のようです。リンク先にある記事を書いたのはParties to the Nauru Agreement(PNA)という、ミクロネシア、ナウル、パラオ、パプアニューギニアなどの島嶼国の巻き網漁業の団体で、自然保護団体ではありません。他国の漁業団体から見ても論外な状況なのです。

http://www.scoop.co.nz/stories/WO1612/S00041/refusal-to-address-northern-bluefin-tuna-collapse.htm

水曜日に、北小委員会の代表(水産庁)は、「北太平洋のクロマグロ漁業には何ら制限しないことを勧告した」と報告した。Forum Fisheries Agency(全てのPNAメンバーが含まれる島嶼国漁業の団体)の代表は、行動の欠如を強く非難した。WCPFC本会議が、北小委員会に、委員会の懸念を反映したクロマグロ漁業の保全措置を勧告するように再調整することを求めるという、前代未聞の事態になった。

Representatives of the Northern Committee reported Wednesday that they recommended taking no action to limit fishing in the northern Pacific bluefin fishery. Representatives of the Forum Fisheries Agency, which includes all members of PNA, strongly criticized this lack of action. In an unprecedented action, the WCPFC directed the Northern Committee to reconvene to address the concern of the Commission that conservation measures be recommended for this fishery.

日本が主導で「何もやりません」という方針をつくり、本会議で報告したら、他の参加国からフルボッコにされて、「そんなもん、通るかっ。やり直し」となったのです。まさに、前代未聞ですがどうなったのでしょうか。「わが代表堂々退場す」になってないと良いのですが…

月曜日には、詳しい情報が入ってくると思うのでご期待ください。

現在のクロマグロの漁獲規制は、普通の漁業国から見ると「何やっていない」に等しい状態なのですが、国内メディアは、日本が主導で素晴らしい規制をしているという論調の報道をしてきました。水産庁の自画自賛をそのまま報道するという、戦中の大本営発表と同じ構図になっています。今回の会議の内容も「日本が主導で厳しい漁獲規制を提案した」という風に日本国内では報道されるのでしょうか。

日本が漁獲上限を設定したから、サバが回復したのか?


NHKのニュースのニュースでサバ漁業について取り上げられていました。

http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2016_0831.html?utm_int=detail_contents_tokushu-business_008

サバやサンマについては、「日本はちゃんと規制をしているのに、中国が悪い」という一方的な報道が多いのですが、NHKは日本の過去の失敗についても触れています。

太平洋のサバをめぐっては、中国漁船の行動だけを批判するのはフェアではありません。実は日本も過去に手痛い失敗をしています。 1970年代まで、太平洋の「マサバ」の資源量は、推計で300万トンから500万トンに上っていました。しかし、日本の漁業者が取りすぎたことが原因となって資源量が減少し、2001年には一時、15万トンまで落ち込みました。枯渇寸前の危機的状況だったと言っていいかと思います。
日本は反省し、サバの漁獲量に上限を設けるなどの独自の資源保護に取り組みました。こうした行動が成果を生み、2014年には資源量は150万トン程度まで回復したと見られています。

前半部分はその通りなのですが、日本が規制してサバを回復させたという指摘には違和感があります。資源回復に貢献したとされるサバの漁獲量の上限(漁獲枠)と実際の漁獲量の関係はこちら

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単位は千トンです。ほとんどの年で4割近い漁獲枠が消化されずに余っています。つまり、頑張って獲っても、獲り切れないような過剰な漁獲枠が恒常的に設定されているのです。道路の法定速度が、車の最高速度を超えているような状態であり、漁獲にブレーキをかける効果は期待できません。「形式的に漁獲枠を設定して、場当たり的に獲っていたら、運良くサバが増えてきた」というのが実態だと思います。サバが増えた(といっても低水準から少し回復しただけですが)理由は、ここ10年ぐらいの卵の生き残りが良かったことと、東日本大震災によって、一時的に漁獲圧が弱まったからでしょう。

ちなみに、海外だと、漁獲枠(Allocation Pounds)と漁獲量(Total Catch Pounds)はほぼ等しくなります(例えば米国のアラスカのカニの漁獲枠の消化はこんな感じ)

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日本のクロマグロ規制見送り提案が見送られたようです


クロマグロの国際会議が終わったようですね。早くも記事がでてきたので、内容について解説します。

クロマグロ漁獲規制見送り 日本案など通らず
クロマグロの資源管理を議論する国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」の小委員会が2日、閉幕した。日本側の提案した漁獲規制措置に対して米国などが反発、採用は見送られ、来年以降に継続して検討する見通しになった。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ02H0J_S6A900C1EAF000/?dg=1

まずは、米国が提案している長期目標について解説します。

米国は2030年までに13万トンまで回復させるという長期目標を定めて、みんなで努力しようと提案をしています。これはごく普通の漁獲規制の考え方ですね。これに猛反発しているのが日本です。

日本は、長期的な目標水準を設定せずに、魚が減ったら、その分だけ管理目標を下げて、魚を獲り続けてきました。長期目標を設定しないことで、管理していると言いつつ、場当たり的に魚をとり続けているのです。クロマグロの会議では、長期目標の設定について、5年ぐらい前から議論をしているのだけど、いつも日本が大反対をして、未だに管理目標が設定できていない。今年も、日本の主張が通って、これからもクロマグロの漁獲規制は、長期的視野を持たず、その場しのぎをしていくことになりそうです。

次に日本が主張した「緊急漁業規制のルール」について解説します。

日本は、新しく産まれてきた0歳魚の加入が「13年までの最低水準だった約450万匹を3年連続で下回った場合に緊急措置が発動する」と提案したそうです。下の図は過去60年間の加入尾数の推定値で450万尾を赤の点線で示しました。「3年連続で赤線を下回るような低加入にならない限り、そのまま獲り続けよう」という提案ですね。

キャプチャ

「前代未聞の低水準の加入が続いても、2年間はそのまま獲り続けようという」という日本の提案は、どう見ても漁獲規制を先延ばしにするための措置なのです。本来なら、子供が産まれてこなくなったら、今いる親を大切にして卵を産ませないといけないので、早めにブレーキをかける必要があります。日本は、加入が低水準になっても、しばらくは獲り続けられるように予防線を張ろうとしたのですが、他国の反対によって提案は否決されたようです。

追記:NHKはこんな感じ

国際会議のあと、アメリカの代表団のバリー・トム氏は「日本の緊急制限措置の提案はクロマグロを守るのに十分なものではなく、資源の枯渇を予防できない。措置の発動条件はもっと有効なものであるべきで日本側にはもっと厳しい内容で提案してもらいたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160902/k10010666031000.html

クロマグロの資源状態は極めて悪いので、加入の失敗が確認できたら、出来るだけ早く漁獲にブレーキをかけるのが望ましいです。

今年のサンマ漁は厳しくなりそうです


去年はサンマの不漁が大きな話題になりましたが、今期のサンマ漁はどうなるのでしょうか。7/29に水産研究・教育機構が「平成28年度 サンマ長期漁海況予報」を公開したので、その内容について解説します。どうやら、今年もサンマはあまり期待できない感じです。

平成28年度 サンマ長期漁海況予報

日本人は、サンマは日本の魚と思っているかもしれませんが、実はそうではありません。サンマは太平洋の真ん中の公海に住んでいて、卵を産むために南下します。産卵海遊をしているサンマの一部が、日本沿岸を通りかかり、それを我々は漁獲しているのです。ということで、日本でサンマが獲れるかどうかは、以下の二点が重要になります。

① 太平洋の西方面にどのくらいのサンマがやってくるか
日本近海にサンマの漁場が形成されるか

① 太平洋の西方面にどのくらいのサンマがやってくるか

水産研究・教育機構は、毎年、調査船を出して、日本方面に向かってくるサンマの量を調査しています。この調査結果をみると、西太平洋方面に向かっているサンマの資源量が推定できるのです。2016年の来遊量は、200万トンを下回り、2003年以降最低水準となりました(゚◇゚)ガーン


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水産研究・教育機構 平成28年度 サンマ長期漁海況予報より引用

日本に近い方から、一区、二区、三区とエリアを分けて資源量を推定しています。一区のサンマから日本漁場に来遊するのですが、この一区のサンマの密度が2010年以降低水準で推移しています。今年も、八月から九月上旬の漁期初期のサンマの漁獲はあまり期待できない感じです。二区は去年と同じぐらい。3区は去年よりもやや少ないという結果になっています。不漁だった去年と似たような来遊パターンですが、量としてはやや下回ることになりそうです。

 日本近海にサンマの漁場が形成されるか

日本近海までやってきたサンマの群れがどのルートを通るかが重要です。日本のすぐそばに密度の高い漁場を形成してくれれば、サンマは豊漁になります。逆に、日本のEEZの中に入ってこなかったり、密度が分散した場合には、まとまった漁獲は期待できません。

サンマは冷たい海水を好んで泳ぐので、表面水温が15℃前後のところに漁場が形成されます。北から来る冷たい親潮が日本沿岸を通ると、日本のそばにサンマの好漁場ができて、豊漁が期待できます。残念ながら、今年は、親潮の勢力が弱く北の方に押しやられていて、釧路周辺の水温は高めに維持されています。現在のパターンが続くと、8月末からスタートする大型船の操業は、漁場が遠い上に密度も分散することから、低調な水揚げになりそうです。その後は、親潮の南下に伴い、9月 中旬頃には一時的に漁況が上向くものの、その後の魚群の来遊は断続的であり、時期による来遊量の変動が大きく漁況は安定しないと、水産研究教育機構は予測しています。
キャプチャ3

気象庁 海面水温・海流1か月予報より引用

今年のサンマの漁期前予想のまとめ

(1)来遊量:昨年をやや下回る。

(2)魚体:漁期を通じて1歳魚の割合が高い。漁期全体における漁獲物の1歳魚の割合は、昨年

(85%)並み。(1歳魚の体長は、6月~7月の漁期前調査時におおむね27cm以上、8月以

降の漁期中は28cm以上)

(3)漁期・漁場:大型船出漁直後(8月下旬)の漁獲量は少なく、漁場は択捉島沖以北の広い海域に分散する。9月中旬になると漁況は上向くものの、その後も旬別漁獲量の変動は大きく、漁場は親潮第2分枝沿いの沖合に形成される。三陸海域への南下時期は平年よりやや遅れ、漁場形成は10月中旬となる。

コメント

日本に近づいてくるにつれて、さらに精度の高い続報がでてくるものと思われますが、現時点では去年よりも好転する要因が見当たらない感じですね。サンマの資源については、現時点ではそれほど大きな問題はないと俺的には考えています。2015年には、220万トンのサンマが来遊したのに対して、日本台湾ロシアなどの漁獲量は35万トン程度です。漁獲率は16%程度となっており、太平洋クロマグロと比べたら、漁獲の影響は無いようなものです。しかも、日本方面に来るサンマは資源の一部に過ぎません。

ただ、今後も今のままで良いわけではありません。漁獲は生涯のほとんどを公海で過ごすサンマは、どの国でも好きなだけ捕ることが出来ます。このまま漁獲圧が強まれば、資源が支えられなくなるのは時間の問題です。資源に余裕があるうちに、国際的な資源管理の枠組みをつくる必要があります。

やっぱり意味が無かったウナギの池入れ規制


二年前に書いた「あまり意味の無いウナギの池入れ上限」のアップデートです。

日本が国として行っている規制は、シラスウナギの池入れ量の上限です。去年に引き続き、今年も枠を大幅に下回りました。実質的に取り放題、入れ放題となっており、規制の効果は皆無です。

キャプチャ

シラスウナギの池入れ上限は、例外的に多くのシラスウナギが来遊した2014年の池入れ量から2割の削減した21.7トンです。過去5年(2010-2014)の平均が19.5トンであることを考えると、減少傾向にあるシラスウナギの漁獲に歯止めをかける効果は期待できないことがわかります。

水産庁は、がんばっても到達しない池入れ上限を形式的に設定して、業界の短期的利益を守りつつ、規制に取り組んでいるポーズをしています。資源管理では無く、「資源管理ごっこ」です。これではウナギ資源もウナギ食文化も守ることが出来ません。

追記

この前、対馬に行ってきたんだけど、地元の人に聞いたら、子供の頃は川にウナギがウジャウジャいて、獲りたい放題だったらしい。いまでも、ウナギがいることはいるけど、数にしたら百分の一ぐらいじゃないかって。その川は、河川工事等をしていなくて、河川環境は今も昔もほぼ同じ。ということは、シラスウナギの来遊量が30年ぐらいのうちに、大幅に減ってしまったと考えるのが合理的ですね。

ウナギはいろんな場所で結構身近にいたらしいが、定量的なデータがない。国の漁獲統計も全然当てにならないし、困ったものです。

参考→密漁ウナギに出会う確率は50%

データ

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
池入れ量(㌧) 19.9 22 15.9 12.6 27.1 18.3 18.4
池入れ上限 21.7 21.7

データソース

去年までの動向

http://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/pdf/ikeire.pdf

今年の実績

http://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/pdf/nihonunagi03.pdf

WCPFC北小委員会が終わったようです


太平洋クロマグロの資源管理に関する国際会議(WCPFC 北小委員会)が9/1-3まで開催されました。クロマグロの資源評価は、2年に一回行われます。最新の資源評価は2014年で、次回は2016年です。今年は谷間の年に当たるので、普段であればしゃんしゃんでした。しかし、クロマグロの新規加入が劇的に低下していることから、議論が紛糾しました。

下の図はクロマグロの新規加入量の指標です。急激に減少していて、2015年はさらに悪くなりそうです。(水産庁と巻き網業界以外の)関係者の間で、資源の存続に対する危機感が広がっています。米国は親魚を含む規制を再検討して、長期的な回復計画を提案しました。メキシコは、国際合意を待たずに漁獲枠を自主的に削減すると宣言しています。壱岐や対馬の一本釣り漁業者は産卵期産卵場での漁獲を自主的に禁漁しました。

キャプチャ

日本は、クロマグロの新規加入が減少した時に適用される緊急ルールを提案しました。すでに新規加入が激減しているにも関わらず、「緊急時のルールを2016年に議論しましょう」と提案しているのだから、危機感が欠如しています。すでに火が燃え広がっているのに、火事になったらどうするかを悠長に相談しているようなものです。しかも、この緊急ルールはそもそも2年前に決めておくべきだったのです。

こちらに2013年の決定事項があります。

http://www.wcpfc.int/system/files/CMM%202013-09%20CMM%20for%20Pacific%20Bluefin%20Tuna.pdf

2ページ目に次のような記述があります。

  1. CCMs, in particular those catching juvenile Pacific bluefin tuna, shall take measures to monitor and obtain prompt results of recruitment of juveniles each year. An emergency rule shall be developed in 2014 which stipulates specific rules all CCMs shall comply with when a drastic drop of recruitment is detected.

    新規加入が劇的に減少したことがわかったときに、全ての加盟国が従うべき緊急ルールを2014年に開発する。

今回の会議で議論をした緊急ルールは、2014年に決めることになっていたのです。議長が議事から外したために、実際には議論をされませんでした。2013年の時点では新規加入はそれほど悪くないと考えられており、将来のリスクに備えようということでした。この時点で緊急ルールを決めていれば、今年は緊急ルールが発動して、資源の減少にブレーキがかかったかもしれません。議論を先送りしている間に、緊急時が現実のものになってしまったのです。2016年に緊急ルールが合意できたとしても、実際に緊急ルールが適用されるのは2017年以降でしょう。後手後手の対応によって、どこまでも水産資源が減っていくという、日本漁業ではおなじみの光景が繰り返されています。

俺が疑問に思うのは次の二点ですね。

  • なぜ2014年に緊急ルールを議論をしなかったのか。(北小委員会議長の宮原氏が答えるべき質問です。)
  • 水産庁は現在の新規加入の激減は緊急時ではないという認識なのか?

水産庁の国会答弁を徹底検証(その2)親が減った原因は?


今日は親魚が減った原因について検証します。水産庁は次のように答弁しました。

○政府参考人(本川一善君)

太平洋クロマグロの未成魚の発生につきましては、親魚の資源量にかかわらず、環境要因に左右されるところが非常に大きいと認識しております。
先ほど申し上げましたように、北太平洋まぐろ類国際科学委員会、ISCという科学者の方々の集まりの場では太平洋クロマグロの親魚資源が減少していることについては、漁獲のほとんどがゼロ歳から二歳までの未成魚が大半を占めております、近年、この漁獲が増大したこと、それから一方で、未成魚の発生が少ない年が頻発をし、その結果、親魚まで生き残る魚が少なかったことが主な原因であるというふうに科学委員会が分析をしております。

このように、ISC、科学委員会は日本海の産卵場での漁獲が親魚資源の減少につながったということは言っておりませんで、ウェッジに記載のあるような、〇四年から始まった日本海の産卵場での漁獲の影響により成魚の資源量や漁獲量が減少してきたという指摘は、事実とは異なるんではないかと考えているところでございます。

親が減った理由は、① 未成魚の発生が少なかったことと、②未成魚の漁獲圧が上昇した結果であり、③日本海産卵場の漁獲の影響では無い、という主張です。③については、この前の記事で検証をしたので、今日は①と②について検証します。

まず、最近の未成魚の漁獲圧がどれぐらい上がったかを見てみましょう。北太平洋まぐろ類国際科学委員会ISCの最新のレポートのデータをつかって、2002-2004年の漁獲率と2009-2011年の漁獲率を比較したのが次の図です。

キャプチャ

値が1を上回ると最近の漁獲率が上がっていることになります。0-2歳の漁獲率はほとんど増えていないし、高齢魚の漁獲率はむしろ減少していることがわかります。漁獲率が大きく上がっているのは、日本海の産卵場巻網が漁獲している3-5歳のみです。「近年、未成魚への漁獲圧が増大したから親魚が減った」という水産庁の主張は、根底からおかしいのです。

北太平洋まぐろ類国際科学委員会ISCの最新の資源評価をもとに、未成魚(0-2歳)、日本海産卵群(3-5歳)、高齢魚(6歳以上)の資源量(トン)を図示しました。

キャプチャ

 

未成魚(0-2歳)と日本海産卵群(3-5歳)は、徐々に減少しているのに対して、高齢魚(6歳以上)が激減しています。もし水産庁の主張が正しいとすると、まず未成魚(0-2歳)が激減し、数年遅れ日本海産卵群(3-5歳)が激減し、さらに数年遅れて高齢魚(6歳以上)が減少していくはずなのですが、そうはなっていません。このデータを素直に解釈すると、「3-5歳まではマグロはいたけど、そこで獲っちゃったから、6歳以上の親魚が減っているんだな」となります。

日本海産卵場でクロマグロ産卵群を漁獲している山陰旋網組合は、Wedge(9月号)の取材に対して、「あまりクロマグロが減少しているといった感覚はない。去年も今年も自主規制の上限に達したので漁獲を止めたが、規制が無ければ、もっと獲れていた」と答えています。実際に漁をしている人達が「マグロは減っていない」というのだから、日本海の産卵場まではマグロは生き残っているのでしょう。

各地の定置網の水揚げを見ていても、3-4歳ぐらいまでは、それなりに漁獲されていますが、そこから上のサイズのマグロがほぼ消滅しています。先日、岩手県の定置網漁業者と話をしたのですが、昔は200kg以上のクロマグロが沢山獲れたそうです。最近は、10kg~30kgぐらいの未成魚は時折まとまって獲れるけど、そこから上のサイズは全く獲れないということです。

次に高齢魚を見てみましょう。日本海産卵場を卒業した6歳以上の魚は太平洋の沖縄産卵場に向かい、沿岸延縄漁業によって漁獲をされます。 ISCのこちらのレポートに太平洋の延縄漁業の漁獲データが整理されています。

http://isc.ac.affrc.go.jp/pdf/PBF/ISC12_PBF_1/ISC12-1PBFWG08_ichinokawa.pdf

こちらの図は、大型の親の産卵場である太平洋の延縄の漁獲量です。針1000辺り何本のクロマグロが漁獲されたかが図示されています。×印は漁をしたけれど、クロマグロが捕れなかった場所です。日本海産卵場の操業が2004年に本格化してから、クロマグロの魚群が急激に減っていることがはっきりと読み取れます。

キャプチャ

これを数値化したのが、下のグラフです。2005年から親魚が激減しています。

キャプチャ

 

30kg(3歳)以下のマグロはそれなりに捕れている。でも、80kg(5歳)以上のマグロは激減している。ということは、「3歳から5歳の間に、誰かが獲っちゃった」と考えるのが妥当です。このサイズのクロマグロを大量漁獲しているのが日本海産卵場の旋網なのです。

水産庁の国会答弁を徹底検証(その1)


しばらくブログをお休みしている間にいろんなことがありました。

発端は、Wedgeの4月号にクロマグロに関する記事を執筆したことです。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4896

これまでブログに書いてきたことをまとめたような記事で、「絶滅危惧種の太平洋クロマグロには、ちゃんと卵を産ませましょう」というごく当たり前の内容です。

5月21日の参議院農水委員会で、鳥取県の舞立議員が、このWedgeの記事に関する質問を行い、水産庁長官は次のように答弁しています。

○政府参考人(本川一善君) この記事につきましては、大中型巻き網漁業による成魚、産卵をする親の魚の漁獲の一部を殊更にクローズアップをして、これが太平洋クロマグロ資源全体を危機に陥れるとの主張がなされているわけでございますけれども、私どもとしては、率直に言って公平性や科学的根拠を欠くものではないかというふうに考えているところでございます。

「科学的根拠を欠く」とまでいわれてしまったので、しっかりと反論をしていきたいと思います。国会答弁の内容はこちらで見ることができます。水産庁の主張を整理するとこんな感じです。

  1. 日本海産卵場の漁獲がクロマグロの産卵に与える影響は軽微である
  2. クロマグロ幼魚の新規加入が減ったのは海洋環境が原因
  3. クロマグロ幼魚の新規加入は成魚の資源量とは無関係に変動する
  4. 成魚ではなく未成魚を獲り控えることが重要と科学委員会が言っている

これら4つの論点について、個別に反論します。

検証1 日本海産卵場の漁獲がクロマグロの産卵に与える影響は軽微である

国会答弁での発言です。

○舞立昇治君
先ほどの縦二枚の二ページを御覧いただければと思いますけれども、二ページの下の表でございます。太平洋クロマグロの産卵量でございますけれども、日本海で三割弱、南西諸島で七割強と。仮に日本海側で、今自主規制、上限二千トンにしておりますけれども、この産卵量に与える影響は全体の六%程度ということが表で書かれております。こういったようなことで、親魚と稚魚の相関関係は確認されないほか、生存率、先ほども言われましたように海洋環境により大きく影響されるということで、ほとんど関係ないということが分かるかと思います。

舞立議員が根拠として示した円グラフは、水産庁の資料と同じものだそうです。

nazocircle

http://www.jfa.maff.go.jp/j/kanri/other/pdf/3data3-1.pdf

水産庁は、 3-5歳魚は日本海で卵を産み、6歳以上は沖縄で産むと仮定て、過去10年の太平洋での産卵量と日本海の産卵量を求めたそうです。その結果、日本海の産卵は全体の3割に過ぎず、自主規制の二千㌧漁獲をしても産卵量全体の6%に過ぎないので、大した影響は無いということです。

北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)のレポートの数値から、年齢別の産卵親魚重量を計算すると次のようになります。

ssbatage

このなかで、3-5歳が日本海、6歳以上が太平洋で産卵すると考えて、2003-2012年の産卵量をまとめてみると、水産庁が出したのと同じような円グラフが書けました。

bft03

水産庁と舞立議員は、その年の産卵量だけをみて、漁獲の影響を議論しているのですが、この考え方は、そもそも間違えています。漁獲によって失われるのは、その年の産卵だけでなく、その先の生涯の産卵機会が全て失われます。特に成熟したての若い親を産卵する場合には、その年の産卵よりむしろ将来の産卵が失われる効果が大きいのです。

境港の水揚げの大半を占める3歳魚を1尾漁獲したときの長期的な影響を考えてみましょう。まず、3歳で産むはずだった26.66kgの親魚が失われます。さらに、約78%が生き残って来年も卵を産むはずでした。翌年の4歳の産卵親魚35.6kgが失われます。失われた未来の産卵を足していくと、448kgの産卵親魚が失われたことになります。

キャプチャ

 

日本海産卵場の漁獲の主体である3歳の親魚を1トン漁獲すると、その先に卵を産むはずだった親魚が17トン失われる計算になります。水産庁は、17年ローンの初年度の返済金額のみを計算して、「「返済金額が少ない」と主張しているのです。

では、産卵場巻き網の長期的な影響を評価してみましょう。境港では、漁獲の体調組成データをとっています。このデータを使って、これらの魚が漁獲されずに生き残ったとしたら、産卵親魚量がどのぐらい増えていたかを試算したのが下の図です。

キャプチャ

 

現実の親魚資源量の推移を青線で示しました。2003年から2012年の間に半減しています。日本海産卵場の巻き網操業が無かったシナリオ(緑線)では、親魚の減少幅は半分以下に緩和され、親魚量は、現在の回復目標水準である歴史的中間値と近い水準になりました。太平洋クロマグロのモデルは、自然死亡が高すぎることが複数の研究者から指摘されています。近縁種である大西洋クロマグロやミナミマグロで使われている自然死亡率を採用すると、漁業を免れた個体が産める卵はさらに増えて、紫線のようになります。

この試算では、獲らなかった魚が生き残るところまでしか考慮していないのですが、生き残った魚が卵を産み、それが未来の加入増加につながっていく効果も期待できます。親魚量はこの試算以上に増えていたはずです。以上の試算から、2004年から巻き網が産卵場での操業を始めたために、クロマグロの親魚量が激減し、未成魚の漁獲半減といった規制が必要になったと言えます。

漁業が再生産に与える長期的な影響を考慮するには、俺がやったように、その漁業が無かった場合の親魚量を試算するのが一般的です。そういった試算をすれば、産卵場の操業が大きな影響を与えていることは明白です。産卵場の漁獲が問題視されてから10年近くの歳月が流れていますが、水産庁は未だに当然やるべき試算をせず、適当な円グラフをかいて「影響はほとんど無い」と言い張っているのです。

次回は、「クロマグロ幼魚の新規加入が減ったのは海洋環境が原因」という二番目の論点の妥当性を検証します。

 

Appendix A

3歳魚の1個体の漁獲によって失われる産卵親魚重量の試算

年齢 体重(a) 生残率(b) 失われた産卵親魚重量(a×b)
3 26.66152 1 26.66152
4 45.66521 0.778801 35.5641
5 67.7534 0.606531 41.09451
6 91.52172 0.472367 43.2318
7 115.7943 0.367879 42.59834
8 139.6713 0.286505 40.01649
9 162.5152 0.22313 36.26203
10 183.9116 0.173774 31.95904
11 203.6231 0.135335 27.55739
12 221.5456 0.105399 23.35073
13 237.6705 0.082085 19.50918
14 252.0544 0.063928 16.1133
15 264.7957 0.049787 13.1834
16 276.0169 0.038774 10.70234
17 285.8523 0.030197 8.631992
18 294.4386 0.023518 6.924532
19 301.9095 0.018316 5.529666
20 308.3918 0.014264 4.398972
21 314.0029 0.011109 3.488258
22 318.8505 0.008652 2.758597

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