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日記 Archive

持続的な漁業・魚食運動は、どうやら次の段階に突入したっぽい


昨日は、リディラバの安部君の話を聞きに行った。本気で世の中を変えようという人間は面白いし、とても刺激になった。

彼の話の中で、特に印象に残ったのは、「パフォーマンスの高い組織のコミュニケーションは、トップダウンからボトムアップに移行する」という話。

1)最初の段階
最初は、誰か一人がリーダーになって、組織を引っ張る必要がある。明確なリーダーがいて、フォロアーがリーダーをサポートする仕組みで、いわゆるワンマン企業のようなイメージ。こういう組織は規模が小さいうちは高いパフォーマンスを示すのだけど、組織の規模が大きくなると、リーダーのマンパワーがボトルネックになりがちだ。また、何かの事情でリーダーが不在になると、組織構造が維持できない。

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2)ネクストステップ

そこから成長できる組織は、フォロアー同士のネットワークが出来ていく。これによって、リーダーが不在でもある程度は組織の構造が維持できるようになる。

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3)最終ステップ

最終的には、いくつもの核ができて、リーダーの存在が見えなくなる。意志決定の負荷が分散していくというわけだ。

キャプチャ

 

こういう構造になると、いくらでも規模を拡張できる。こんな感じで。

キャプチャ

 

この話は、全然本筋じゃなかったんだけど、俺的には凄く腑に落ちたんだよね。自分がやってきたことが、順調に広がって、次のステップに移ったんだな、と。

10年ぐらい前に、持続的な漁業・魚食を目指す運動を始めたときは、文字通りたった一人。俺自身が動かないと何も起こらない状況からのスタートだった。その後も、俺を含む少人数のグループの活動であって、「俺の知らないところで、何かが起こる」というのは、あり得なかった。最近は、仲間が増えて、その仲間がそれぞれの得意分野で、独自な活動を始めている。その結果、同時多発的にいろいろなことが起こるようになった。俺自身がワクワクしながら、次に何が起こるのかを見守っている感じ。

ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を非難している件について


英国紙ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を叩いている件についてわかる範囲で情報をまとめます。

http://www.guardian.co.uk/environment/2011/feb/11/shark-fishing-in-japan

気仙沼のサメの水揚げの80%はヨシキリザメ(blue shark)です。

このサメは、気仙沼周辺に多くいるというわけではなく、マグロ延縄船の混獲で多く漁獲されます。マグロを捕ろうとしたら、サメが獲れるというわけです。以前は、ヒレを切って、胴体を捨てていたのですが、現在は、ヒレだけでなく胴体も持って帰るように水産庁が指導をしていますが、実際、どの程度の船がルールを守っているかは不明です。未だにヒレだけのサメもあるみたいです。

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「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」


トラフィックとWWFが共同でセミナーを行うようです。
なかなかおもしろそう。
トレーサビリティーとIUU漁業に関心があるひとは、是非。

【トラフィックセミナーご案内】「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」 | ワシントン条約情報と野生生物取引情報:トラフィックイーストアジアジャパン.

Mr. Melcom Pohl Block
ナミビア漁業海洋資源省
「持続可能な漁業とナミビアの挑戦」

Mr. Richard Parsons
英国環境食糧農林省 (Defra)
「英国におけるEUのIUU規則の施行状況と水産物の国際取引」

中村宣之氏
有限会社鰻ト商店 専務取締役
「ウナギ養殖とトレーサビリティ:生産情報公表JAS(養殖)認定取得事例」

Ms. Joyce Wu
トラフィック イーストアジア 台北
「EUのIUU規則と中国の水産物国際取引」

山内  愛子
WWFジャパン 海洋プログラム 水産担当
「食卓から船までーWWFが水産物トレーサビリティに期待する役割ー」

高橋 そよ
トラフィック イーストアジア ジャパン 水産プログラムオフィサー
「なぜ今、水産物のトレーサビリティが必要なのか:トレーサビリティ関連法とその課題」

シーフードサミット その1


MSCのエコラベルの普及に代表されるように、環境NGOと漁業会社が共同で持続的漁業を推進するという動きが欧米諸国を中心に浸透しつつあります。

水産業界と環境NGOが共同で、シーフードサミットという会合を、毎年、開催しています。シーフードサミットは、水産業界と保全コミュニティーの代表が一堂に会して、水産市場を環境的・社会的・経済的に持続的にするための議論を行う場だそうです。10回目となる2011年は、カナダのバンクーバーで開催されました。

http://www.seafoodchoices.com/seafoodsummit.php

太平洋クロマグロの資源と漁業に関する話をしてほしいという依頼があり、今回、シーフードサミットに初めて出席しました。会場について驚いたのは、規模の大きさです。参加者は700人。欧州、北米、南米など、世界中から集まってきた人々が、熱い議論を繰り広げました。日本では、持続的な水産物のシンポジウムなどは細々と開かれているのですが、まるで規模が違います。

議題は多岐にわたります。ほんの一例を挙げると、

  • 持続的な魚食を普及させるために、シェフや鮮魚店が果たすべき役割
  • 海洋の酸性化
  • フェアトレード
  • トレーサビリティー
  • サーモンの養殖の環境負荷
  • 水産物の持続性に対して政府が果たすべき役割
  • 持続的な漁業への投資
  • IUU漁業への対応
  • 大西洋クロマグロのブラックマーケット

会場には、アジア系の人間はほとんどいませんでした。中国人を少し見かけたぐらいで、日本人は私だけでした。運営サイドも、そのことは認識しており、今後、広がっていく中国市場に持続的なシーフードという概念をいかに根付かせるかを、中国の加工業者、輸出業者、中国と取引がある業者があつまってパネルディスカッションもありました。次回のシーフードサミットは、2012年の9月に香港で開催されます。

漁業を持続的にしていくという共通の目的のもので、業界とNGOが建設的な関係を築いているのは、すばらしいと思った。日本では、環境NGOは漁業の敵だと思われていて、業界も行政も、警戒しているけど、持続性という目的は共通なのだから、協力できることも多いと思います。

漁業管理が、領土問題を未然に防ぐ


先日、境港のまき網船を135トンから250トンに大型化する計画が新たに判明し、周辺の沿岸漁民に不安と動揺が広がった。対馬、壱岐、見島、隠岐といった日本海の離島の漁業は、クロマグロをはじめとする漁業資源の枯渇によって、存亡の危機に瀕している。資源減少の主要因は、日本の大型巻き網船団による乱獲である。資源が減少して、主要産業である漁業が成り立たなくなれば、離島の過疎化は一気に加速するだろう。日本海の離島が無人島になれば、竹島のように実効占拠されかねず、国防上も大問題である。巻き網船の大型化は、離島の生活を破壊し、将来の領土問題を引き起こしかねない。

壱岐の勝本漁協は、資源を持続的に利用するために、自分の漁場での網漁具の使用を禁止してきた。その結果、クロマグロをはじめとする豊富な資源に恵まれ、大勢の組合員が釣り漁業で生計を立てていた。2004年から、巻き網船団がクロマグロ産卵場での操業を開始した後に、クロマグロの漁獲が直線的に減少している。2009年から、巻き網船団は産卵場に南下する前の未成魚を狙った操業を活発化している。こういう漁獲をすれば、大型個体を狙っていた離島の一本釣り漁業が成り立たなくなるのは自明である。日本海でも、マイワシ、サバ、アジなどの巻き網の漁獲対象魚種は、ことごとく減少している。沿岸漁業者が巻き網漁船の大型化に神経をとがらせるのは当然であろう。

周辺漁民の猛反発が予想される巻き網漁船大型化計画は秘密裏に進められた。計画の存在が、周辺漁民に知らされたのが8月12日。その2週間後の8月26日には、審議会を開いて、計画を承認する段取りになっていた。たった2週間では、反対意見のとりまとめもままならない。あまりにも、唐突であり、「だまし討ちされた」という印象をもつ沿岸漁業者も多い。今回の大型化計画は、山口県の猛反対により、延期されることになった。周辺漁民の理解を得た上で進めるべきという判断を下した水産庁長官の英断である。離島の一本釣り漁業も何とか首の皮がつながったという状況だろう。

日本と韓国、中国の間には数多くの離島が存在する。いくら、日本政府が「領土問題は無い」と主張したところで、相手国が領有権を主張しているのだから、領土問題は存在するのである。離島が無人島であれば、漁船や移民を送り込んで、実効支配をしているという既成事実を作ることが出来る。無人島を維持するには、海上保安庁の献身的努力や政治力、軍事力など様々なコストがかかる。それでも、竹島のように実効支配をされてしまった事例すらある。

もし、離島に大勢の日本人が生活しているなら、日本の領土であることは、誰の目にも明らかである。軍事的に侵略すれば国際社会の非難を浴びるし、移民を送り込んで乗っ取るのもむずかしい。離島に人が住むには、産業が必要になる。離島の基幹産業である漁業を守ることは、日本の領土を守る上で重要なのである。周辺国が虎視眈々と日本の離島を狙っている状況で、わざわざ離島の生活基盤を税金で破壊するのは、愚かとしか言いようがない。このまま日本海の離島の過疎化が進めば、確実に国防上の問題に発展するだろう。

離島に今後も人が住み続けるには、漁師が生計を立るのに十分な資源水準を維持しなくてはならない。所得補償をして、税金で飯を食わせればよいという問題ではない。漁業を公共事業化すれば、短期的には離島の人口減少を食い止められるかもしれないが、長い目で見れば、離島の基幹産業としての漁業を殺し、漁村の新陳代謝を失わせて、取り返しのつかない事態を招くだろう。補助金の切れ目が、生活の切れ目となり、長い目で見て島は生き残れない。離島に今後も日本人が住み続けるには、資源管理を徹底して、漁民が魚を捕って生計を立てるのに十分な資源を維持しないといけない。

資源管理コース
資源回復→離島の生活基盤安定→離島の人口維持→領土問題を未然に防げる

過剰漁獲コース
巻き網船大型化→資源の枯渇→離島の漁業が衰退→過疎化→領土問題が勃発

筆者は、効率的な巻き網漁法が、今後の日本漁業の中核を担っていくべきだと考えている。現在の巻き網漁船の劣悪な住環境を改善するには、250トンへの大型化が不可欠なこともわかる。しかし、巻き網船を大型化するのは、漁業管理を徹底し、資源を回復させた後の話である。今の資源状態では、大型化した巻き網漁船すら生き残れない。すでに巻き網の漁獲能力は、自然の生産力と比べて過剰な状態である。乱獲状態の解消には、公的資金による減船が不可欠である。その上で、個別保障とセットにした漁獲規制を行い、資源を回復させなくてはならない。そこまでやれば、巻き網漁業は利益を生むようになるし、資源減少により瀕死の沿岸漁業も生き返るだろう。

結論

今、日本がやるべき事は、巻き網漁船の大型化ではなく、資源管理・資源回復である

公的資金による巻き網船の大型化には、慎重であるべき その2


現在の資源状態で、巻き網漁船を大型化しても、利益が出るとは思えないのだが、水産庁は、どのようなビジョンに基づき、漁船の大型化を進めているのだろうか。例として、すでに進行している波崎地区の取り組みを見てみよう。これらの取り組みをまとめているのは、白須敏朗前事務次官の駆け込み天下りを受け入れた「大日本水産会」である。大日本水産会のウェブサイトの片隅に、北部太平洋大中型まき網漁業地域プロジェクト改革計画書がひっそりと公開されている。

http://www.suisankai.or.jp/gyogyou/hasaki-keikaku.pdf

この取り組みの主目的は、網船に探索船と運搬船の機能を持たせることで、4隻の船団を3隻に減らしてコストを削減することとなっている。船の数は減るのだが、網船の大型化により、船団規模は、696トンから、734トンに増加する。今ある運搬船をそのまま温存し、大型化した網船にも運搬船機能を付加する計画なので、港に持ち帰れる魚の量は増える。計画書では、水揚げ重量を5%減らすことになっているので、船倉を拡充する必要は無いはずである。これでは、省エネを名目にした、漁獲能力の拡大ではないだろうか。

取り組みの効果としては、「高付加価値製品の生産に取り組むことにより、販売、加工等流通関連産業と一体となった改革が期待される」、「高鮮度漁獲物等ブランド製品の流通により、消費者に対し安心、安全な食材の供給が図られる」と、記述されている。計画書の水揚げ量と水揚げ高から、水揚げの単価を計算してみると、現状で1kgの単価が54.6円に対して、改革後の単価は54.9円。たったの0.3円の改善でしかない。改革後の魚のkg単価が55円というのは、養殖の餌にしかならないような最低の品質の魚の相場である。高付加価値やブランド化など論外である。この計画に27億円もの公的資金を投入する価値があるとは思えない。むしろ、この船団を減船すれば、日本の食卓にも並ぶ500g以上のサバの水揚げが増えるだろう。

現状 改革1年目 2年目 3年目 4年目 5年目
水場量(t) 15,000 14,250 14,250 14,250 14,250 14,250
水揚高(千円) 819,000 780,000 781,000 782,000 783,000 783,000
単価(円/Kg) 54.6 54.7 54.8 54.9 54.9 54.9

儲かる漁業創業支援とあるが、いったい誰が、どの程度のスパンで儲かるのだろう。すでに採算がとれていない乱獲漁業を税金で延命しているだけではないか。今もとめられている水産政策は、魚の価値を高めることで、資源管理による一時的な漁獲量削減に耐えられるような経営体の創出である。薄利多売をしている船団が、漁獲量で勝負をするのをアシストしても、長い目で見れば、漁業の衰退を早めるだけである。

公的資金による巻き網船の大型化には、慎重であるべき その1


日本近海の水産資源の減少に歯止めがかからない。資源減少の主要因は、大型巻き網船による過剰漁獲である。最新の魚群探知機・ソナーを導入し、網を大型化した、現在の巻き網船は、自然の生産力を遙かに上回る漁獲能力を備えている。過剰な漁獲能力をもてあまし、少なくなった魚群を、巻き網船同士で奪い合う状況が続いている。


日本の小型浮魚類の漁獲量(トン)↓


巻き網漁業の主な漁獲対象であるアジ、サバ、イワシは、総じて資源状態が悪い。97年から2007年の10年間に大型巻き網船によるこれらの漁獲量は、100万トンから、45万トンに減少している。絶 え間ない技術革新によって、漁獲効率が格段に高まっているにもかかわらず、漁獲量が半減しているのである。


90年代以降、漁獲に占める小型魚の割合が増えている。巻き網船団は、魚群探知機メーカーと共同で、稚魚の群れがよく見える高性能のソナーを開発し、今まで獲っていなかったサイズの小型魚に狙いを定めのである。その結果、卵の生き残りが良い当たり年の年級群も、成熟前に獲り尽くされてしまう事例が後を絶たない。去年の年末に、150g未満のサバ0歳魚が、銚子で大量に水揚げされた。今年7月には、境港で20gの超小型アジが連日200トン以上水揚げされている。単価は30~40円であった。下の図を見れば解るように、以前は親と一緒に未成魚も漁獲していたのだが、90年代以降は未成魚への漁獲圧が高まり、ほとんど親がいない状態が続いている。

アジ、サバ、イワシを獲り尽くしたまき網船は、それまで、主な漁獲対象ではなかったブリやクロマグロを狙って操業するようになった。下の図は、大中まきによるこれらの魚種の漁獲量だが、直線的に増えていることがわかる。。ブリやクロマグロはアジ・サバ・イワシと比べれば、資源量も少なく、生産力も低い。無規制なまま、巻き網漁業に晒されれば、減少するだろう。伝統的にこれらの魚種で生計を立ててきた定置網漁業者や一本釣り漁業者の生活を破壊しかねない。

今、必要な事は、漁獲圧を削減し、アジ・サバ・イワシ資源の回復を待つことである。しかし、現在の巻き網の経営状況では、漁獲を控えるのはむずかしい。このまま放置しておけば、資源を枯渇させて、他の漁業を巻き添えに自滅をするのは時間の問題である。公的資金で、適正な規模まで、減船をしなくてはならない。

残念ながら、日本の漁業政策は、逆の方向に向かっている。2007年から、「もうかる漁業創設支援事業」という名のもとに、公的資金による、まき網漁船の大型化が進められている。(http://www.suisankai.or.jp/gyogyou/shincyoku-100310.pdf)。日本近海の浮魚資源は総じて低水準であり、なおかつ、国による漁獲規制は無いも同然。この状態で、公的資金によるまき網船の大型化をしても、長い目で見て誰も得をしないだろう。

日本の捕鯨が海外から非難をされる仕組み


The Coveは、日本への宣戦布告です。好きか嫌いかはべつにして、こういうメッセージを突きつけられているという現実を、日本人は自覚しなくてはならない。The Coveの意味を理解するための資料として、日本が置かれている状況と、我々が取り得る選択肢を簡単にまとめておきます。できるだけ多くの人に、The Coveを見たうえで、今後の対応について冷静に考えてもらいたいものです。これは、太地町だけの問題ではなく、日本全体の問題ですよ。

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境港のマグロをイオン系スーパーで発見


境港の巻き網クロマグロを、地元のマックスバリュー(イオン系スーパー)で発見したので、購入してみました。

重量を量ります。刺身が10切れで、133gでした。

ところどころに、打ち身(?)のような血の跡があります。

お味の方は、とにかく、淡泊ですね。酸味が勝り、渋みがない。あっさり食べ易い系で、ヨコワに近い。大型のクロマグロとは別物ですね。打ち身の跡は、普通に食べる分には、気になるほどではない。身自体はわるくなかったです。水っぽいとか、ぱさぱさすると言うようなかんじではない。まあ、もっちり、ねっとりという感じでもないけど。

食えないことはないけど、大して旨いものでもなし、こんな状態で獲るなよぉ 😥 という感じです。これで980円は消費者満足度としてかなり低いです。同じぐらいの量のカツオが隣にあったのですが、そちらのお値段は半分でした。カツオの方が美味しかっただろうなぁ。

サクが獲れない部分は、ミンチにして、ネギトロのネギ抜き状態で売られていました。こちらは、同じぐらいの量で880円。パックの数は同じぐらいですね。割れなどで、サクがとれなかったのかもしれません。


で、気になるコスト計算です。スーパーでの価格は980円、内容量は133gでした。1kgで、約7400円ですね。浜値が1500円ですから、一見するとぼろい商売の様に見えますが、実のところは、どうでしょうか。

マグロは、えらとはらわたを抜いた状態で重さを量ります。この状態で、25kgのマグロの可食部は半分ぐらいとのことです。

ここでは、サクが6kg(単価7500円)、おとし身が7kg(単価6000円)、とれたと仮定します。
夕方にかなり余っていたので、半分が半額セールで処分されたと仮定すると、全体の単価は0.75倍になります。
1本あたりの売り上げは次のようになります。

(6*7500+7*6000)*0.75=65250円

境港の浜値が1500円なので、原価は次の通り。

1500*25=37500円

売り上げと仕入れ値の差は、

65250-37500=27750円

27750円から中間経費を引いたものが、利益になります。当方、素人に付き、これで利益が出せるのかどうか、正直、よくわかりません。
マグロの輸送コストなどは、鋭意、調査中ですが、この当たりの事情をご存じの方は、教えて下さい。

あとわからないのが流通経路です。私が把握しているのは、築地に30本ぐらい。大阪に50本ぐらい。下関、博多には出てないようです。地方市場経由でイオンに行ったのでしょうか。水産流通は、複雑怪奇で、よくわかりません。



追加情報:イオンだけでなく、生協でも出回っているみたいですね。帰りにまた、スーパーをのぞいてみようっと。

岐路に立つ水産行政


せっかくTAC制度について、詳しく書いたので、もう少し突っ込んだ話をしよう。

TAC制度において、水産庁は方向転換を余儀なくされた。どうしてそうなったのか。その構図を明らかにしたうえで、今後の方向性について、論じてみよう。


TAC制度を導入するとき、水産庁の担当者は、漁業者と、それ以外に、全く逆のことを言っていた。

TAC制度が1997年に導入されてから、漁業者に約束した通りに、全く骨抜きの運用をしてきたのである。漁獲枠が緩いことに対して、漁業者は不満を言わなかった。見栄えのよいパンフレットを配り、お手盛りの審議会で漁獲枠を操作すれば、一般人は簡単にだますことができた。資源管理をやっているフリをするだけで、難しい調整もせずに、漁業者に恩を売ることが出来たのだから、ある意味、とても賢いやり方と言えるだろう。

最初の数年は、平穏無事に、資源管理ごっこをやってきたのだが、外部から非難の声が高まり、ついにはシステムを放棄することになった。資源管理ごっこシステムを支えてきた、2つの条件が失われたのだ。

1)情報操作で、外部(納税者・消費者)に、資源管理の実態を隠せる
2)全ての漁業者が、無規制をありがたがる


1)情報操作の限界

情報公開の時代になると、誰もが、ネット経由で、簡単にデータを入手できる時代になった。ABCやTACの値は別々の場所に、目立たないように置いてあるので、一般の人が偶然目にしてしまう確率は低い。しかし、知っている人間なら、5分もあれ ば、数字を拾ってきてグラフを作れてしまう。また、インターネットの世界では、漁業者向けに発信した情報が、一般向けに簡単にリークされてしまう。相手によって情報を変えて、上手く立ち回るというこれまでの方法論は、機能しなくなった。情報公開は、 今後も進んでいくのは明らかなので、これは一時的な現象ではなく、構造的なものである。

2)資源枯渇による、漁業者間の利害対立

全ての漁業者が無規制漁業の短期的恩恵を等しく教授するわけではない。ノーガードで打ち合えば、最後には、効率的な大型巻き網やトロールが勝つに決まっている。釣りなど漁獲効率で劣る沿岸漁業が生き残るには、沖合漁業への漁獲枠が必要なのだ。たとえば、カツオ一本釣りの明神さんは、ずいぶん前から、個別漁獲枠制度の導入を社会に訴えている。カツオの一本釣りや、マグロの一本釣り業界からは、こういう声が上がり始めている。規制を望む漁業者は今後も増えいていくだろう。

岐路に立つ水産行政

水産庁は大きな分かれ道に立っている。これまでのやり方を続けて、信用を失い続けるのか。それとも新しい方法論を模索するのか。

今までのやり方は、すでに通用していない。ABCとTACの乖離を非難されたときに、水産庁は「TACが過剰なのは、漁区の偏りを無くすための調整枠である」という説明をした。これは明らかに無理がある。たとえば、スケトウダラ日本海北部系群の場合、ABCが4000トンのところを、TACが16000トンであった。沿岸の漁場は1カ所だし、沖合底引きは漁場を自由に移動できるので、ABCの3倍も調整枠が必要になるわけが無いのである。無茶な正当化を繰り返した結果として、組織としての信用を失い、最後には方向転換を余儀なくされた。屁理屈をつけて先延ばしをしているうちに、スケトウダラ日本海北部系群は、ほぼ壊滅してしまった。この悲しい歴史を繰り返してはならない。

では、新しい方法論について論じてみよう。重要な点は、情報公開を前提とすることだ。情報を全てオープンにしたときに、ある程度説明がつくような施策でなければ、後で立ちゆかなくなる。情報をオープンにした上で、消費者(納税者)、沿岸漁業者、沖合漁業者、加工・流通業者が、納得するような落としどころを探らなくてはならない。

消費者(納税者)を納得させるには、科学的アセスメントに基づき、資源の持続性を維持する必要がある。つまり、生物学的許容漁獲量よりも低いTACを設定しなくてならない。限られた漁獲枠が、無益な早どり競争で浪費されるのを防ぐために、漁獲枠をそれぞれの大型船と沿岸コミュニティーに事前に配分する必要がある。ようするに、ABCを守った上で、個別漁獲枠(IQ)制度をやればいいわけだ。IQ制度によって、質の高い魚がコンスタントに捕れるようになれば、加工・流通業者の支持は必ず得られる。

簡単な話じゃないか 😛

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