- 2009-11-24 (火) 7:02
- 日記
旧育英会の追跡調査の結果が公表された。
無延滞者と延滞6ヶ月以上者の割合がわからないので、何とも言えない部分もあるが、現実は厳しい。
延滞者はアルバイトと無職で5割を超える。
年収はこんな感じ。延滞者は66%が年収200万円未満。
大学はこんな感じ。全体とあまり変わりませんね。ここの母数が一番大きいのかな。
OECD(経済協力開発機構)30カ国の中で、大学の授業料が有料で給付制奨学金もない国は日本だけなんだよね。授業料も高くなる一方だし。優秀な学生は、生活の心配なく学業に専念できるようにしてほしいと切に思う。次世代にしっかりと投資をして、若者が夢を持てる社会にするのが、大人の責任なのだが、実際には逆になっているからなぁ。
大学だって、院生を増やしておきながら、ポストは減るわ、定年は延びるわで、新陳代謝落ちまくり。新規加入がきわめて難しい状況になっている。残念ながら、優秀な学生がいても、「大学院に来い」とは言いづらい状況だ。三重大は定年が60歳のままであり、その点については評価できるのだが、俺より若い定職の研究者がほとんどいない時点で、かなりやばいと思う。
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- 平成19年度奨学金の延滞者に関する属性調査結果 from 勝川俊雄公式サイト