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北海道新聞の取材を受けました

  • 2008-08-28 (木) 14:13
  • 日記
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釧路からの帰り道に、東京で北海道新聞の取材を受けた。
燃油補助金に関する俺のコメントが、次の日曜日に掲載らしい。

「ばらまきじゃなくて、資源管理をやれ」と言う、
当ブログの読者にはおなじみの内容になる予定。
我ながらワンパターンであるけれど、
いろんなメディアで発言を繰り返すことが重要だろう。
コンスタントに発言を続けることで、
ボディーブローのように、効いてくるはずだ。

燃油関連では、一般メディアからの接触が多い。
「なんで漁業だけ補填なの?」と一般人の関心が高まっているのだろう。
漁業の問題点を、一般にわかるように説明できる人間は、ほとんどいない。
小松さんは、小松さんで、俺よりずっと忙しそうだし・・・
いくら忙しくとも、対応せねばなるまい。

俺が言わねば、誰が言う?

Comments:2

ある水産関係者 08-09-01 (月) 21:37

道新の記事見ました。
折角ですから、読んで感じたとおりの感想を書きます。

 道新の記事は、燃油の直接補填を巡って、勝川さんと道漁連の櫻庭氏(会長)の賛否両論を顔写真付きで掲載するという趣向をこらした形態でした。ちなみに、どこか漁業者の親分肌を感じさせる櫻庭氏の顔つきに対し、童顔(?)の若々しい勝川さんの写真がとても印象的でした。

 肝心の両者のコメントですが、直球勝負の勝川さんのコメントと「消える魔球」の如く読者の判断力を煙に巻いた櫻庭氏のコメントでは、正直言って、櫻庭氏のコメントに賛同する読者がかなり出たのでは、と少々心配になります。

 まあ紙面のボリュームも限られるため難しいのは分かりますが、勝川さんのコメントも、もっと身近な具体例(例えば悪化している資源や漁業者の杜撰な省エネ努力)が例示できれば説得力を持てたと思います。

 一方の櫻庭氏のコメントでは、出来るだけ具体的な話を避け、漁業者に都合の悪い部分は全てネグって自分達に都合のいい話だけ抜き出しています。このため、嘘は言っていないものの、読者の誤解を招き易い(煙に巻き易い)書きぶりが目立ちました。例えば、省エネ型の船外機への買い換えについては、それは、単に、使い古した2サイクル船外機を4サイクル船外機に買い換えたのに過ぎない上、その際の購入代金(買い換え代金)の50%も公的な補助金をもらっているにもかかわらず、補助金のことはおくびにも出さず、単に省エネのために漁業者が努力したという美談にすり替えています。

 年間多く見積もって1klのガソリンを使用したとしても、燃料代の総額は17万円。これが1割省エネだと約2万円。船外機の寿命を5年と考えれば省エネの総額はたかだか10万円に過ぎません。
 漁業者が約10万円分の省エネ(省コスト)を達成するのに、国が20万円以上の補助金を支出しているという、何とも羨ましい厚遇ぶりには開いた口が塞がりません。おまけに燃料代値上がり分の9割も国が補填してくれるのですから、濡れ手に粟とはこのことでしょう。こんな「真相」を聞いたら、怒りを持たない漁業者以外の納税者が果たしているでしょうか?
 漁業者も当然必要だった買い換えに対し、50%も補助金を貰いながら「省エネに努力している」と嘯くコメントは納税者の神経を逆撫でする以外の何者でもありません。一般国民が省エネのために「プリウス」に乗り換えるからと言って、だれも購入代金の半額なんて補助してくれません(せいぜい税金が多少安くなる程度)。
 ほかにも、櫻庭氏のコメント中には事情通の人達には白々しい「消える魔球」がてんこ盛り状態の言いたい放題。
 コメントを鵜呑みにして全く裏をとらない「マスコミの良識(記者の良識、道新の良識)」にも大いに疑問を感じます。
 なお、機会ある毎にメディアに訴えることが重要なのはその通りです。

業界紙速報 08-09-05 (金) 18:43

無責任発言時代
氏は、この漁業経済学会員さんにも利用価値があるとおっしゃっていたけど、もう放っておいたほうがいい。

昨日の「上」の最後、「燃油高騰で生活が成り立たなくなった漁業者を補助(燃油補助)で支えても、長い目で見て漁業の衰退を早めるという断言は傲慢だと漁業者は思いませんか。」と書いているけど、それに続けて「漁業者を支え脱落を防げば、漁業の衰退は遅くなると考えるのが普通の人の感覚だろう。(それが望ましいかどうかは別の問題である。)」と書いている。なんだ、漁業の衰退を遅らせるだけなのか、衰退してもいいのか、と思っているところに言い訳のようなかっこ書き。

本日の「下」でITQの話をするとき、同じ数量を未成魚から成魚を普遍的にとる場合と成魚に集中してとる場合に分けているが、なぜ未成魚を集中してとる場合は考えないんでしょうか?
極めつけは、「未成魚も成魚も過剰漁獲は避けるべきであろうが、人間消費のための漁獲のみの価値が強調される風潮は、世界的に養殖業のウエートが高い現在、不適切な評価だと経済学者として言っておきたい。」そうです。ちゃんと書けば、でかいサバを食いたいなんて言うな、ちっこいサバは養殖の餌として価値があるんだから、ということでしょうか?

最後に噴飯もの。経済学者さんは、「普通の人は近年の収益性の低下(赤字の発生)は燃油価格の高騰と考えている。」と言う。普通の人とは誰のことか、近年とはいつごろを指すのか。鈴木俊一議員の話をカキコした記憶がありますが、燃油の高騰はいまに始まったことではないにもかかわらず「困った」を連発し、以前の石油ショックのときに燃油費補填をしてもらっても「喉もと過ぎれば」で収益性を改善する努力をしてこなかったのが水産業界です、と喧伝しているようなものです。普通の人は白い目で見ていると思ったほうがよい。

くだらないので以上の揚げ足取りで止めます。

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