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日記 Archive

サイエンスZERO 9月15日 食卓から魚が消える?

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サイエンスZERO 9月15日 食卓から魚が消える?

詳しくは、ここをご覧ください
http://www.nhk.or.jp/zero/schedule/index.html
なんか、あれも、これもと詰め込みすぎで、焦点が定まっていない感じがするが、
放映を待つことにしましょう。
今回のスタジオは渡邊先生で、収録はもう終わってるらしい。
俺も例によって、ちょっとだけ出るみたい。

イワシやサバなど日本人に馴染みの深い魚が世界的に激減し、近い将来、食卓から消えるかもしれない。 昨年秋、科学専門誌「サイエンス」は、2048年までに天然の魚介類が壊滅する可能性があるとの論文を掲載した。気候の周期的な変化など、減少の原因は様々だが、魚種によっては、繁殖能力のある親魚ばかりか未成熟の稚魚まで獲りすぎてしまうことも原因の一つとして考えられている。

とりあえず、Wormらの2048年漁業絶滅説を持ち出すのは止めて欲しい。
まじめに資源管理をしている国の漁業は無くなるはずがないんだから。
どう考えても、ノルウェーのサバは安泰だよ。

京都のズワイガニに着目したのはグッド。
こういう事例こそは紹介しないといけない。

帰ってきたScansnap

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故障したScansnapを先週末工場におくったのだが、
今日の午前中に修理を終えて帰ってきました。

早っ

ハードの障害だったようで、インバーターが交換されておりました。
その後は順調に動いています。
この素早い対応は、尋常ではない。
このサポート体制なら、今後もScansnapを安心して使えると思った。

片づけの友に、お一つどうですか?

FUJITSU ScanSnap(スキャンスナップ) S510  FI-S510
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片づけ×片づけ

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また、テレビの撮影があるので、研究室の片づけ。
溜まった書類を大量に捨てようと思ったのだが、
こんな時にかぎって、Scansnapが故障。

いて欲しい時に限って、あなたはいない・・・・

これでは、何のために買ったんだがわからんな。
まあ、Scansnapはアクロバットのおまけと考えることにする。

今回の撮影は、水産資源の調査に関する科学番組らしい。
様々な調査が、資源管理にどう役立つのかという話をする。
「こんなに大切な調査を、こんなに一生懸命やってます!」という路線です。
クロースアップ現代のような政治的な味付けにはならないと思うので、
関係者の皆様も枕を高くしていてください。
いざカメラが回ると、いろいろと話してしまいそうですが、
科学番組だし、生放送ではないので、大丈夫でしょう。
たぶん。

ただでさえ少ない調査の費用は削られる一方だし、
漁獲統計も今の水準を維持するのは不可能な情勢で、
資源評価の行く末が非常に心配です。
こういう地道なデータ収集があって、
はじめて、資源の動向を議論していくことが出来ます。
自分自身は、フィールド調査はしていませんが、危機感は強くもっています。
テレビで、これらの調査の重要性を一般国民にアピールすることで、
調査の拡充(もしくは、削減の遅延)に繋がることを期待しています。
税金でしている調査なら、重要性を納税者にわかるように説明しないとね。

追記
ふたを開けてみれば、クローズアップ現代のような味付けになってました。
最初の説明では調査に焦点を当てるという説明だったはずなんだけど、おかしいなぁ。
まあ、俺的には「未成魚の多獲は控えましょう」という路線変更には何の問題もないです。
結局、「資源管理で、親魚を確保して、持続的に儲かる漁業を!」という、
このブログの読者にはおなじみの話を延々としました。
今回は40分ぐらいとったのかな。クロ現のときは30分ぐらい。
これらの画像の中から、番組につかわれるのは、ほんの十数秒だろう。
一視聴者として、番組を見るまで、自分の発言がどう使われるかわからないというのは、
かなりのプレッシャーではあるが、逃げるわけにはいかない。
漁業を変えるには一般の世論の後押しが必要で、
世論を動かすためにはメディアが必要なのだ。

祝・個別漁獲割当て導入

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読者様から、個別漁獲割当ての導入についてコメントをいただいていたのですが、
そのものズバリと思われる記事が合ったのでリンクを張っておきます。

http://blog.livedoor.jp/kamewa/archives/50965050.html

資源管理と言うよりは、漁業調整の色合いが強いようですが、
日本でも個別漁獲割当てが導入されたというのは、画期的です。
これがどのような効果を及ぼすのかを、見守っていきたいです。
先が楽しみですね。

アジア麺&峰

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最近、初対面の人から「ブログを読んでます!」と言われることが多くなった。
俺は相手ことを全く知らないのに、向こうは俺のラーメンの好みまで把握しているのだ。
ブログ経由で、個人情報が駄々漏れだ。インターネット恐るべし。

アジア麺
海洋研から、新宿にすすみ、新宿5丁目の駅よりやや手前にある。
美味しそうなスパイスの香りにつられて、トムヤン麺を注文してみた。
スープは普通のトムヤンクン。スパイシーだけど、余り辛くないので拍子抜け。
個人的には、もっと辛い方が良い。
冷麺風の麺がシコシコとして美味しい。
全体的にチープな感じだが、それはそれで屋台風でよい。
営業時間が夜のみなので、余り行く機会は無いのだが、
他のメニューも食べてみたいと思った。
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環七沿い。高円寺のそばにある。
東と山本が「峰は凄いから、絶対に食べに行ってください」と絶賛していた店。
今日はいろいろと忙しくて、昼抜きだったのが、ガツンと食べに行った。
つーか、これはやばいです。
どんぶりの中央の茶色のオブジェは全て角煮!
ちなみにどんぶりは普通の店の大盛りぐらいあると思う。
初めて二郎を食べたとき以来の衝撃だ。
先に肉を食べていたら麺がのびそうなので、
肉は後回しで、最初に麺を平らげる作戦でなんとか完食。

麺は豚骨ラーメンの麺が柔らかくなったような感じ。
スープは豚系だが、骨は余りつかっていないようで、あっさりとして臭みがない。
スープのスタイルは、第一旭と近い。
このラーメンは、肉好きにはたまらないだろう。
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北海道のブロック会議が無事終わりました

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昨日、今日と資源評価票のブロック会議行われて、
資源評価票の原案が無事に承認されました。

俺が委員になってから、毎年荒れまくりだったのですが、今年は平和でした。
今年は、あんまりスムーズに進んだので、なんか気持ちが悪いぐらいです。
もしかして、これが普通の状態なのか?

俺が北海道に来た当初は、
「どうやって漁業者に納得してもらえるようなABCを出すか」が議論の中心であった。
時間をかけて粘った結果、ABCの本来の定義に乗っ取って、
人間の都合は抜きに生物の生産力からABCを決定できるようになった。
この変化は、高く評価をしても良いだろう。
ようやく科学的な資源評価ができる土壌が整ってきたようだ。
いろいろあったけど、良い方向に向かっていると思う。

まだ課題も多いが、評価票の中身は着実に進歩している。
水研と水試の連携もうまくいっているし、資源評価の体制は整ってきた。
しかし、資源評価が資源管理に反映されておらず、資源量は着実に低下している。
今年は、厳しい現実を反映して、ABCは厳しい数字になった。
これからTACを決める作業で、厳しい折衝が続くことだろう。
TACおよび漁獲量をABCに近づけるために、研究者としてもサポートをしていきたい。
数字を出して終わりではなく、その数字に現実的な意味を持たせないとダメだ。
できる範囲で、できることを続けていくことにしよう。

なにはともあれ、関係者の皆さん、お疲れ様でした。

釧路は快晴でした。気温は25度ぐらいで、少し蒸し暑かったです。
まあ、東京とは比較になりませんが・・・
 kushiro00.jpg

イカ釣りの船が沢山来ていました。
kushiro01.jpg

ウホッ いい川!

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移動日に時間の余裕があったので、
釧路の川を案内してもらいました。
ガイドは、サケのフィールドワークで世界をリードするDr.Kentaro Moritaです。

uho00.jpg

uho01.jpg

uho02.jpg

この川では放流をしていないので、全て天然らしいです。
いやぁ、凄かった。
魚の生命力に圧倒されマスタ。

こういう自然を次世代に残したいものです。

豊進丸事件のまとめ&続報

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ある水産関係者さんの解説で、背景がよくわかりました。
http://kaiseki.ori.u-tokyo.ac.jp/~katukawa/blog/2007/08/post_176.htmlのコメント欄を読んでください。
自分でも文書に目を通してみました。その中で、一番まとまっているのはこの文書かな。
http://www.itlos.org/news/press_release/2007/press_release_112_en.pdf

裁判の内容の要約
(日)乗組員を速やかに解放しなさい→(露)最初から拘束してないけど、なにか?
(日)違法操業の保釈金が不当に高い→(判決)1億2千万円から四千八百万円に減額

7月中旬に、船長も船員も拘束されているわけではないことが判明。
拘束されていない事実がわかった後は、日本もそのことは全く言及しなくなります。
裁判の争点は、「日本の違法操業に対してロシアが提示した保釈金が妥当かどうか」です。
要するに、日本漁業者が違法操業をした罰金を値切るための裁判ということですね。
裁判所の文書を見ると、「人道」ではなく、銭の話ばかりです。

気になる違法操業の実態
20トンのベニザケを漁獲し、船上加工していた。
漁獲記録にはシロザケと記載した。
ベニザケの上にシロザケを載せて、隠していた。

魚種の虚偽報告による典型的な違法操業(IUU)ですな。
完全にクロでしょう。この点に関して日本側も争う気はないようです。

この船はベニザケの漁獲枠を101.8トンもっていた。
漁場に着いて一週間で捕まったので、この時点では漁獲枠を上回っていないのです。
ただ、シロザケの漁獲枠をベニザケで埋める気満々で、
最初から計画的に虚偽の記載をしていたと考えられるのが妥当。
「漁獲報告書の虚偽に対する妥当な保釈金はいくらなのか?」が裁判の争点です。
で、裁判所の判決は4600万円ということです。

虚偽の記載はしたけれども、漁獲枠をはみ出してないということで、
情状酌量をされてこの金額です。
漁期終盤に、実際に漁獲枠を超過してから捕まったら、もっと高くなりそう。
外国のEEZで違法操業をすると高くつきますね

国際裁判所はこういう判決なんだが、
コレとはべつにロシアの国内法でも裁かれるみたいですね。
ロシアの証言では、保釈金とは無関係に、
船員は帰国できるはずなんだけど、どういうことだろう?
引きつづき、ウォッチを続けたい。

http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070814/6550.html

今年は平和になりそうだ

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管理課のTAC班の人事が大幅に変更されていた。
実に素早い対応である。
今回の担当者とはコミュニケーションがとれそうな感触を得た。
去年のブロック会議のような事はないだろうと、ほっと一安心です。

研究者と行政の関係もかなり改善されると思う。
行政は科学的なアセスメントを施策に反映するように努め、
我々は施策を科学的にサポートする。
そういう行政と研究者の本来あるべき関係に近づいて行けたら良いですね。

 

豊進丸拿捕 ロシアに乗組員解放命令

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先月、ロシアに拿捕された日本漁業者の返還を求める裁判を日本政府が提起しました。
http://kaiseki.ori.u-tokyo.ac.jp/~katukawa/blog/2007/07/post_162.htmlのコメントを参照)
判決が出たみたいなので、経緯をまとめてみました。


6月3日
「漁業規則違反で拿捕」 ロシア・メディア報じる
http://202.239.162.254/national/update/0603/TKY200706030079.html
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070604/5155.html

申告はシロザケとし、実際にはより高価なベニザケを船倉に隠していたことなどによる漁業規則違反が容疑。同当局によると、ロシアのEEZ内で同船を検査したところ、ベニザケの違法な漁獲量は約14トンに上った。これを含め、半加工品の形で船内に保管していた違法な漁獲量は全体で約20トンに上るという。

7月5日
国際裁判所に提訴へ 豊進丸拿捕で政府、乗組員の解放要求
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070706/5792.html

国連海洋法条約は拿捕された船舶・乗組員は「保証金が支払われた場合、速やかに釈放される」と規定。しかし、ロシア側は具体的な保証金額も示さないまま、操業違反事件として取り調べる方針。外務省幹部は「国際法のルールを守らない対応だ。裁判に勝つ自信はある」と強調する。

http://www.jfa.maff.go.jp/release/19/070602.pdf
http://www.itlos.org/start2_en.html

8月6日
豊進丸拿捕 ロシアに乗組員解放命令
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2007080702039242.html

ロシア側の要求の四割減に当たる保証金一千万ルーブル(約四千八百万円)を船主が支払うことで日本側の求めに応じるようロシア側に命じる判決を下した。保証金の支払い後、乗組員らは解放される見通し。ロシア側が提示した保証金額の合理性が争われた裁判は、金額が大幅に圧縮されたことで実質的に日本の勝訴となった。

 同裁判に併せ、昨年十一月に拿捕された北海道の漁船「第53富丸」についても、日本は船体の返還を求めて提訴していたが、同裁判所は六日、すでにロシア側の没収手続きが完了しているとして訴えを退けた。

池田水産は、日本側の訴えが基本的に受け入れられたと評価。「ロシア側は手続きの引き延ばしをせず、速やかに解放してほしい」と話した。一方で、一千万ルーブルの保証金の支払い命令には「漁獲量の帳面を付け間違えただけで、密漁したわけではない」と反発。「密漁船でなくても、拿捕すれば保証金を取れる“お墨付き”をロシア側がもらったようなものだ」と憤った。


ある水産関係者さんの読み通り、「乗組員の早期釈放」は勝ち取りました。
保釈金は、池田水産が払うようです。
違法操業の保釈金が5千万というのは、日本側は想定の範囲だったのでしょうか?
第53富丸は船体が戻ってこないわけだし、「実質的に日本の勝訴」とは、ほど遠いように思うのですが。

しかし、池田水産のコメントはあんまりですね。
シロザケとベニザケは相場が全然違うんだから、間違えるはずがない。
そもそも北洋サケ・マス漁は、「違反しなければ採算に合わない漁業」らしいですが・・・
http://www.asahi-net.or.jp/~DU7K-MCZK/japan/200008.htm

「採算を合わせるためなら違法もやむなし」というのが、日本の一般的な漁業者の感覚だろう。
大中まきなんて、サバの漁獲量が6万トンもTACを超過しても、
水産庁からサバ類を目的とする操業の自主的な停止を求められるだけで、
実質的には、何のお咎めもなしでした。
これで、ルールを守れという方が無茶でしょう。
日本は、IUUに優しい国ですね (^o^

日本の海上保安庁が韓国漁船を拿捕した場合、保釈金はいくらになるんだろう?
相場を知っている人がいたら、教えてください。

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from 18 Mar. 2009

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