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その他 Archive

日本一の魚屋、世界を目指す

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“儲からない商売”で儲ける老舗企業の秘密とは

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090415/191938/

早い鮮度劣化、低い生産性、高い仕入れコスト。この三重苦を前に、鮮魚売り場を縮小している食品スーパーは少なくない。それにもかかわらず、魚力が堅調に業績を伸ばしているのはなぜか。その要因を探ると、“町の魚屋”をルーツに持つ魚力ならではのノウハウがあった。

魚力では、三枚おろしや二枚おろし、ワタ取り、エラ取り、切り身、お造り、イカの皮むきなど、客の注文に応じて気軽に捌いてくれる。聞けば、包丁を持っていけば、包丁まで研いでくれるとのこと。さすがに、包丁研ぎを注文している客はいなかったが、魚を丸ごと買った客の多くが家ですぐ調理できるように加工を頼んでいた。

魚屋がばたばたと閉店していく中で、スーパーの鮮魚コーナーの画一的な品揃えには満足できない中高齢の消費者は多い。魚屋的な小売りへの潜在的な需要はかなりある。また、魚の消費量としては落ちていないのだが、調理の魚離れは顕著である。魚を調理する末端の能力がきわめて低下している。その部分を小売りの側が埋める努力をしなければサプライチェーンがつながらないのだが、その分の人件費が必要になる。サービスをしなければ客足が途絶え、サービスをすると赤字になるというジレンマがある。かくして、スーパーの鮮魚コーナーの大半は赤字らしいです。

この国内の景気の中で売り上げを伸ばすというのは、並大抵のことではない。購買力、スケールメリットによって、価格・鮮度で他店との差別化を図りつつ、対面販売でサプライチェーンの切れ目をふさぐ努力をしている。構造としては、わかりやすいのだが、なかなか実践できるものではない。その魚力にしても、国内市場には明るい見通しを持っていないようだ。

「国内市場は競合他社の退店後を狙う陣取り合戦。大幅な出店余地は残されていない。でも、海外は違う。国内での陣取り合戦に勝利しつつ、世界に種を蒔いていきたい」と山田専務は語る。人口が減少する今、国内に成長の余地は少ない。危機の今、あえて世界に活路を求める。それも企業の生きる道だろう。世界を目指す日本の魚屋。いつの日か、「UORIKI」の看板が世界で見られる日が来るに違いない。

国内はいす獲りゲームというよりフルーツ・バスケットだからね。いすがどんどん減っていく中での、いすの奪い合いは熾烈です。生き残っても、いすが減った状況での消耗戦が続くわけで、いくらがんばっても、最終的には誰も報われないかもしれない。一方、世界の水産市場は、急速に伸びていますから、ビジネスチャンスはいくらでもあるでしょう。海外進出は、がんばって欲しいものです。

うーづがれだ

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情報科学基礎という授業を受け持ってます。三重大は、ネット上のサービスを使って、履修登録をするので、1年全員を、自分のノートパソコンから、ネットワークにつなげる状態にしないといけない。そこで、新入生がノートパソコンを持ってきてネットワークにつなぐところまでのお手伝いをしました。100人ぐらいかな。とても、疲れました。マシンの初期不良をのぞけば、皆がつながったようで良かったです。これから半年かけて、wordやpowerpointの使い方を教えるのです。やっていることは、パソコン教室の先生ですね。最近の地方大学はここまで至れり尽くせりなんだね、とビックり。

水産学会の講演

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水産学会の講演を動画でアップしてみた。見たい人は下のContinue readingをクリックしてください。しかし、水産学会の大会は、難しいね。議論の前提をフォローしていない人間相手に、10分で何を話せと・・・

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「魚のいない海」という本が出ました

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sakanahon

「魚のいない海」というフランス語の本の訳本です。私は監訳をしています。フランスの研究者が書いた本なのですが、実に資料が豊富で、有史以来の漁業の歴史を振り返りつつ、現在の漁業の非持続性について鋭く記述をしています。世界の漁業の現状について、良くまとめられていて、勉強になります。日本だと、漁業者よいしょ本ばかりで、こういう問題を一般向けに研究者がわかりやすく説明する場がほとんど無い。日本語で読める、漁業の問題を扱った貴重な本です。持続的な漁業へのスタート地点は、現在の漁業がいかに非持続的であるかを知ることです。本書が、日本の魚食がスタート地点に立つきっかけになると期待しています。良いタイミングで、良い本ができたことをうれしく思います。

この本では、専門的な部分をチェックし、前書きと付録(日本の漁業)をかきました。当サイトでは、前書きを全文公開します。付録は図がてんこ盛りで、29ページの力作です。

監訳者まえがき
遠いフランスの乱獲が、我々日本人に、何の関係があるのだろう。そう考える人も少なくないだろう。今日も、スーパーマーケットの鮮魚コーナーでは、売れ残った大量の魚が、半額セールで処分されている。「魚がいない海」など、日本の消費者には、想像できないだろう。マグロの激減や、ヨーロッパウナギが絶滅危惧など、海外発のニュースに対して、日本の消費者は値段が高くなる心配はするが、本当にいなくなるとは思っていないようだ。しかし、多くの海産魚、特に大型の高級魚が激減しているのは、専門家の間では周知の事実である。一部の科学者や資源保護団体が、話題作りのために大騒ぎをしているわけではない。日本を含む世界中の海で、水産資源は着実に減少しているのだ。

日本の乱獲
「危機的」と言われている世界の漁業生産は、90年代から頭打ちである。ここ20年間は、きわめて安定的に推移しているとみることもできる。それに対して、日本の漁業生産は90年代以降、激減し、現在はピークの38%まで落ち込んでいる。終戦直後の昭和30年代の水準である。主要な漁業国で、日本ほど漁獲量を減らしている国は他にない。本書でもしばしば登場するダニエルポーリーたちが、世界の海の漁業生産を調べたところ、1980年から、2000年にかけて日本の周辺海域から、魚が激減したことがわかった。日本漁業は、世界でも群を抜いて、危機的な状況にある。
日本近海の水産資源の減少は、国内の調査でも明らかになっている。独立行政法人 水産総合研究センターが、日本の主要な漁業資源の状態を調べたところ、約半数が低位という結果が得られた。この調査では、過去15年の資源量のトレンドから、水準を判断している。すでに魚が激減していた90年代から、さらに減少傾向が続いているのである。これらの低水準資源への乱獲は、現在も継続されている。

破綻している日本の資源管理
日本は、スケトウダラやサンマなど、主要7魚種については、漁獲枠を定めて管理をしている。たとえば、漁業の規模が日本の10分の1のニュージーランドは、94魚種に漁獲枠を設定しているのと比べれば、取り組みの不十分さがわかるだろう。また、数少ない対象魚種についても、管理は不十分である。毎年、水産総合研究センターの研究者が、漁獲データを解析し、持続的な漁獲の上限である生物学的許容漁獲量(ABC)を推定している。資源を持続的に利用するためには、漁獲量をABC以下に抑える必要がある。しかし、日本では慢性的にABCを大きく超過した漁獲枠が設定されており、乱獲を抑制するどころか、国が乱獲にお墨付きを与えているような状態である。
2001年および2002年のマイワシ太平洋系群の漁獲枠は、ABCどころか現存量を上回っていた。海にいるマイワシよりも多くの漁獲枠を設定していたのである。この件を取り上げた朝日新聞(2007年1月16日)の取材に対して、水産庁は「安定供給も必要だった。当時としては妥当な判断」とコメントした。現存量を超える漁獲枠がどう安定供給に結びつくのか、理解に苦しむ。水産庁の「安定供給」とは、マイワシを最後まで無規制に獲らせることなのだろうか。
近年、漁獲量が漁獲枠を超過する現象が頻発している。2007年2月にサバ類の漁獲量が漁獲枠を超過した。水産庁はサバを狙った操業を自主的に停止するよう呼びかけただけであった。また、08年8月に、沿岸漁業がマイワシの漁獲枠を超過したが、何事も無かったかのように漁獲は続けられ、最終的には漁獲枠の倍近くの水揚げを記録した。科学を無視して設定された、過剰な漁獲枠すら守れない。これが日本の漁業管理のお粗末な現状である。

魚はいつまで輸入できるのか?
日本は国産魚の減少を、輸入魚によって補ってきた。現在の管理体制では、今後も国産魚の減少は不可避である。日本の魚食の未来は、輸入魚の確保にかかっているといっても過言ではない。我々の食卓は、世界の水産物市場と密接に結びついているのである。
本書を読めばわかるように、世界の漁業生産はこれ以上伸ばす余地がない。その一方で、水産物の需要は世界的に高まっている。FAOは、今後10年で水産物の需要は3割増えると予測している。限られた水産物を世界中で奪い合いの時代に突入したのだ。
20年前までは、水産物を買いあさる先進国は日本のみであり、世界中から水産物を集めることができた。経済力を背景に途上国の食卓から、魚を奪ってきたのである。近年、ヘルシー志向を背景に、欧米の高級鮮魚市場が急速に伸びている。品質にうるさく、値段をつけない、日本の業者が敬遠されるという、いわゆる「買い負け現象」が広がっている。「買い負け現象」の進行は、数字にも、はっきりと現れている。成田空港における水産物輸入取扱額は、平成6年の1414億円から、平成19年の634億円へと半減した。国産魚の減少を輸入魚で補うという、今までのやり方は、見直す必要があるだろう。

輸入大国日本の責任
日本は、水産物輸入大国であり、以前より衰えたとはいえ、今でも世界有数の購買力をもっている。水産物の国際市場における日本の影響力はきわめて大きい。日本人の消費活動が、漁業を通して、世界の生態系に大きな影響を与えてきた。そのことを、日本の消費者は自覚すべきである。
世界中でマグロ資源が激減している。ヨーロッパウナギは、乱獲によって、絶滅危惧種になってしまった。これらの魚の大部分は、日本で消費された。つまり、我々、日本人が食べ尽くしてしまったのだ。
マグロやヨーロッパウナギの減少については、新聞やテレビなどのマスメディアでも、大きく取り上げられたが、聞こえてくるのは値段が高くなる心配ばかり。よその国の野生生物を、絶滅寸前まで、食べてしまった責任については、頭にないようである。日本人のせいで、フランスやスペインでは、ウナギをつかった昔ながらの郷土料理が食べられなくなってしまった。日本人の乱食による、食文化の破壊である。無自覚に他国の食文化を破壊するような日本の魚食を、文化と呼ぶことはできない。

我々、日本人は、これから魚とどうつきあっていくのか?
世界レベルでの魚の減少は他人ごとではない。本書に書かれているような、漁業の衰退、資源の枯渇、科学的知見の無視に関しては、そのまま日本にも当てはまる。むしろ、フランスよりも、日本の方が状況は悪い。日本の水産資源は乱獲で疲弊しきっている。今後も、我々の食卓に魚が並ぶかどうかは、世界の水産資源の安定にかかっている。また、我々の消費活動の負の影響についても、自覚をする必要がある。日本人の食欲が原因で、枯渇してしまった水産資源も数多くある。
世界の水産物の生産は限界に達している。我々が経済力を背景に、世界中から魚を買い集めてくれば、それだけ貧しい人々の食卓から魚が消える。安ければ、何を買っても良いというのは、単なる消費者エゴである。きちんと管理された魚を、適正な価格で購入し、残さずに全部食べることが、魚を消費する際の最低限のモラルである。現在の日本の魚食は、最低限のモラルすら欠いているのだ。
我々、日本人は、これから魚とどのようにつきあっていくかを、根本的に問い直さなくてはならない。そのための第一歩は、世界および日本の水産資源の状態を知ることであろう。世界の水産資源の現状を俯瞰できる本書は、最初の一冊として最適である。また、日本の読者向けに、日本漁業の現状を整理した付録を巻末に掲載したので、参考にしていただきたい。漁業の厳しい状況を理解した上で、皆で知恵を絞り、文化としての魚食を守り、育てる方法を模索しなければならない。

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無線LANサービス ホットスポット|エクスプレスエリア登場!

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月額390円で、N700系の新幹線で無線ラン使い放題というサービスに申し込んでみた。早速、試しているのですが、アッサリつながって、何のネタにもなりません(笑

大きめのファイルを落としてみると、200kbpsぐらいで安定していますね。
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東京への出張の間がさらに快適になりそうです。
問題はN700系だけってこと。
新幹線を全部N700系にしてくれればよいのに。

無線LANサービス ホットスポット|エクスプレスエリア登場!.

引っ越しました

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今後は、こちらのサイトを更新するので、よろしくお願いします。

某財団法人の学生さんへ

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次のようなコメントをいただいた。

一言。
メディアに出て、それを張り付けて喜んでいるのはちょっと…良い印象を受けません。
小松さん、勝川先生は机上。
それに反対する先生方は現場。
一学生から見るとこんな印象を受けます。

現状認識の違いは、活動しているフィールドの違いでは?
勝川先生のおっしゃることは理解できるですが、漁村文化などといった視点を欠いているのではないでしょうか?
現状、現場、漁村で暮らす人々の生活を無視した、机上の政策論争のように思います。
互いを非難し否定しあっているなんて、ばかみたいです。学生でももう少しまともに話し合えるのではないですか?
今後は現状認識を確認していくというお話があったようなので、そういうところから協力して水産業のためになる政策が生み出されることを期待しております。

ご迷惑なら削除してください

会場にきた人なら、おわかりだろうが、勉強会に学生はほとんどいなかった。
少数の学生はいずれも、顔を見知った人間ばかり。
「小松さん、勝川先生」って、何で話をしていない小松さんが出てくるのだろうか。
どうも不自然に思ってIPを調べてみた、某財団法人からのアクセスでした。
月給80万円のご高齢の学生さんですね。
ネットには匿名性はありませんので、
職場からの書き込みは100%身元が割れると考えてください。
当ブログへの書き込みは匿名でもかまいませんので、
次からは学生などと名乗らずに、ある水産庁OBとでも名乗ってください。

内容については、真摯に受け止めるべき点もあると思うので、返事を書きます。

机上の空論だというなら、どのあたりが非現実的かを示してください。
また、漁村文化、現状、現場、漁村で暮らす人々の生活を考慮するとどうなるのでしょうか。
漁業者が喜ぶから、好きなだけ獲らせてあげましょうでは、
資源は減少し、値崩れによって利益は出ません。
それを30年続けてきて、漁業は悪くなるだけではありませんか。

>現状、現場、漁村で暮らす人々の生活を無視した、机上の政策論争のように思います。
>互いを非難し否定しあっているなんて、ばかみたいです。
>学生でももう少しまともに話し合えるのではないですか?

この指摘はもっともだと思います。本当に馬鹿みたいです。
漁業者、加工業者に話を聴くと、「行政官も研究者も漁業の現場のことは何もわかっていない」と言います。
現場から離れたもの同士が、互いを非難し否定しあっても仕方がありませんね。

また、私だって、最初から、水産庁の批判をしていたわけではありません。
今と同じようなことを、何年もソフトに主張してきました。でも、何も変わりませんでした。
数人の鼻がきく行政官が「言い訳」の準備をしただけです。
北海道の日本海側のスケトウダラが減少し、全く歯止めがかかっていません。
ニシンに続き、スケトウダラも崩壊したら、北海道の日本海側は危機的な状況になります。
マイワシは史上最低水準でなお強い漁獲にさらされているし、
サバの回復の芽をつみ、日本市場はノルウェーサバに席巻されています。
漁業者も、行政も、研究者も、徐々に変化をしていますが、現状ではあまりにも遅すぎます。
こういう状況で私に残された選択肢は外圧となり、変わらざるを得ない状況を作ることのみでした。

水産という閉鎖社会のなかで、一研究者が、役所や業界団体を批判するのは、容易なことではありません。
おもしろ半分にできることではなく、将来のキャリアを投げ出す覚悟でやってきました。
欧米のように、行政官が研究者の意見を尊重していれば、こんなことはしないですんだのです。
批判される側にはおもしろくないと思いますが、仕方がないことです。

ただ、予想以上に発言の影響が大きくなってしまったので、様々な弊害も出てきています。
私の目的は、漁業を破壊することではなく、漁業を改善することですので、
今後は方向転換を図っていこうと考えています。

>今後は現状認識を確認していくというお話があったようなので、
>そういうところから協力して水産業のためになる政策が生み出されることを期待しております。

「水産業のためになる政策が生み出されること」というのは、全く同感です。
そのためには、漁業者、行政官、研究者が、漁業の問題点やその対策を、
自由に議論をできる場ができるとよいですね。

現実に苦しんでいる漁業関係者がたくさんいます。
どうやったら、漁業の危機的状況を打開できるかという観点から、アドバイスをいただければ、
取り入れられるところは取り入れて、真摯に対応していきたいと思います。

あと、メディア利用ですが、個別漁獲枠の説明にはテレビの動画が一番わかりやすいので使いました。
ただ、最後の水産庁の部分は余計でしたね。配慮を欠いていたかもしれません。

勉強会の感想

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参加者の皆様、お疲れ様でした。俺も疲れました(笑
出席者の感想のなかに「まだ、こんなレベルの喧嘩をしていたのか!」と驚かれた方もいるでしょう。
実際、あのような低レベルの会話しか、成立しないのです。

漁業が危機的状況にあるというのは、この業界の人間の共通認識でしょう。
しかし、そのことを認められない立場の人もいるわけです。
水産庁OBを呼んできても、「魚は減ってないし、漁業に問題などない」と、主張をするのは明白。
多くの漁業関係者が困っている状況をつくりながら、自分たちだけ優雅な老後を送り、
「日本の漁業に何も問題はない」と言い切られると、俺は頭にくるわけです。
予想通りの展開で、話す方は疲れるし、聞いている方は訳わからんでしょう。

今回の勉強会で浮き彫りになったのは、議論の前提として、現状認識が重要ということ。
現状認識であれば、規制改革のようなものを前面に出さない方が良いでしょう。
「今、資源はどうなっているのか」、ということにフォーカスし、
改革派・反対派などの利害関係を極力排除した上で
気楽に話ができる場所を作ってみたら、どうでしょうか。
水研の評価票担当者でも呼んできて、資源評価の結果と将来展望について話してもらう。
それを元に、黒倉先生、松田さんあたりが、パネルディスカッションでもするような感じ。
今回の勉強会より地味な会になるでしょうが、そういうものを地道に積み重ねていくのが、
水産学会らしい社会貢献になると思います。

おまけ
11月から12月上旬の銚子では3~4日おきに1000~2000トンを水揚げ。中心サイズは1尾200~300グラムで、平均価格は50~60円。大半が冷凍原料向け。(みなと新聞 12月5日)

今年は、北巻も、欧州みたいなバランス良い年齢組成でサバを捕っていると、誰かが言ってなかったか?
そもそも04年、07年年産まれしかいない時点で、安定した年齢組成はあり得ないだろう。

とりあえず、ぼったくり価格を提示してみました

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どうやら、ある水産関係者さんのコメントがビンゴのようです。

水産庁は「IQ・ITQには金がかかるから困難だ」と大声で宣伝している。
これは、IQやITQ導入へのハードルを高くするとともに、
自らの消極的な姿勢を業界にアピールするという効果がある。
さらに、IQ、ITQの導入が回避できない場合も、
懇談会のお墨付きの元、法外な予算を要求できる。
どっちに転んでもおいしい状況を作るために、
法外な必要経費を計上したうえで、
「金がかかる、金がかかる」と騒いでいるのだろう。

しかし、他国では10分の1以下のコストで、
しかも、全て漁業者の自己負担で、個別漁獲枠制度を実現できている。
日本だけが、国民全体の負担で440億円もかかるというのは、
自らの非経済性を晒しているとは思わないのだろうか。

また、「日本の漁業者は遵法意識が高いから、公的機関の取り締まりは不要」と、
常々主張してきたのに、ITQを導入するとなると、いきなり、漁業者は泥棒扱いで、
全船監視が必要というのも、あまりにお粗末だ。

しかし、どんな法外な値段をつけたところで、
天下り&反対派をそろえたお抱え懇談会でつっこみが入るはずがない。
一般人は、計算の内訳なんて見ないだろうから、
440億円という数字を一人歩きさせることが出来る。
攻撃と防御を兼ねた、実に良い手だ。
こういうところだけは、本当に頭が働くものだと、感心する。

議事録は読んだけど、新聞記事との違いがわからない

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「新聞記事は、実態を必ずしも反映していないので、
議事録を読んでから批判をした方がよい」
というアドバイスを人づてにいただいた。
先ほど、議事録が公開されていたので、新聞記事と比較してみたが、
細かい表現をのぞいて大差がないように思う。

大きな流れとしては、水産庁の方針が次のように示されたことだろう。
● IQやITQの導入は困難
● やりたいなら、漁業者が勝手にやれ

それに対して、桜本議長は次のようにまとめている。

「IQ・ITQにつきましては、今回の論点整理にまとめていただいたように、いろいろな問題点があり、我が国への導入に関して、水産庁側の姿勢を明示していただいたところです。それに対して特に大きな反対もないということで、方向性としては妥当なものをお示しいただけたのではないかと私自身は考えております。」

ここでいう「水産庁側の姿勢」とは、ITQは困難ということだろう。
それにたいして、反対がなかったので、懇談会として認めたと言うことだ。
みなと新聞に書いてある通りだと思う。

俺が議事録の真意を全く理解できていないのか?
読者の皆様も、みなと新聞の記事と、議事録を比較してみてください。
なにがどう違うのかわかったの方は、コメント欄で指摘していただけると、有り難いです

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