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利益が出る漁業とは?


急がしてレスが遅れてしまいましたが、行政、流通、漁業者のお三方が、興味深い書き込みをされていたので、私見を述べたいと思います。

県職員さん
「多く獲る」ことに対する競争意識をなくし,資源を「少なく獲って」いかに「利益」を増やすか,合わせて資源を「いかに増やすか」の部分で競争してもらうよう頑張らねば。

さかなやオヤジさん
これを推進するにはハッキリ言って「高く買う」以外方法はありませんね。
確かに現状でも、その魚の扱いなどである程度差別化が出来ることもありますが、
うまく行っても1割2割高どまり。
扱いの悪い(または普通と言いますか)魚との差が2倍くらいになれば、漁業者も気づくはずです。
本来、ブランド化というものはそういうところから派生してもらいたいんですが、
皆さんご指摘の「組合」という集合体の中で意見すれば全てがブランドと言うことになる。
良い扱いをした魚を高く買い取り販売していく、と言うのが私の理想です。
少しずつですが、実現に近づいています。

県職員さん
漁業経営は簡単に言うと 
利益=漁獲量×単価-経費
ですので
漁業者が「利益」を増やすためにはいろいろ考えられる方法があると思います。
まず「経費を削減する」,
そして「高い魚を獲る(高級魚を獲るという意味ではなく,小型魚を獲らず大きくなってから獲る)」「ブランド化(ブランド化しなくてもきっちりとした取り扱いをする事なども含まれる)などによる差別化を図る」「6次産業化に取り組む(漁獲した魚で加工品を自ら作成し販売する)」
「漁獲量」を増やすために「資源量を増やす」

勝川先生がおっしゃっている事ですよね。

沿岸漁業の一漁師 さん
>品質と供給が安定させれば

うちの地元はそのための経費やコストがもったいないという状況ですね

>3)魚価を上げること(安売りをしないこと)
『安売り=良心的』、『価格転嫁・真っ当な対価報酬の要求=守銭奴』という概念が染み付いちゃっていますからね・・・・・・・・・。

県職員さんのご指摘の通り、漁業利益=漁獲量×単価-経費であります。漁業先進国の漁業者は、漁獲量を控えめ・安定に保ち、単価を上げる戦略をとっています。一方、日本の漁業者は、ブランド化で単価の上昇を期待しつつ、漁獲量を増やして、経費を減らす戦略をとっています(まあ、戦略なんてレベルではありませんが)。漁業先進国が収益を着実に伸ばしているのに対して、日本は壊滅的にじり貧です。なぜこのような差が生じるかというと、漁で勝負する漁業というのは、EEZ時代以降は、ビジネスモデルとして破綻しているからです。

現在の人間の漁獲能力は、魚の生産力を大きく上回っている。この状況で、皆が多く獲ろうとすれば、必然的に資源が減少する。資源が減少すると、価値が高い大型魚から姿を消し、単価の低い小型魚しか獲れなくなる。短期的な漁獲量を増やすと、長期的な漁獲量と魚の質が減少するのです。さらに、漁業者が早獲り競争をしていると経費が増えます。先ほどの漁業利益の式に当てはめてみれば、漁獲量が減って、単価が下がり、経費が増えるのだから、儲かるはずがないのです。

日本の漁業者は、獲れるときに、獲れるだけ、獲ります。これを皆がやると、必然的に漁獲が漁期はじめに集中することになる。これが更なる単価の下落を招くのです。鮮魚市場の大きさは限られていますから、水揚げが集中すると、単価はてきめんに下がります。特に、産地市場では、トラックの大きさを超過して水揚げをして、ゴミになることも、少なくないわけです。

09062301

売り上げは、単価×漁獲量ですから、次のようになります。

09062302

価格を維持しながら、ほどほどに獲った方が利益が出るわけです。魚がきたら、皆で獲りまくり、値崩れをさせながら、あっという間に獲り尽くすというのは、最低・最悪の獲り方です。市場が必要とする漁をコンスタントに供給した方がよほど利益がでるのです。例えば、上のモデルで魚が80尾いたとします。1日で水揚げすれば、80×20円=1600円の売り上げにしかなりません。40尾ずつ、2日に分けて獲ると売り上げは3倍になります。

40尾×60円×2日=4800円

10尾ずつ8日に分けると、売り上げは更に増えます。

10尾×90円×8日=7200円

持続的に漁獲できる量は限られているのだから、それをできるだけコンスタントに、市場に供給できるように努力をすべきです。ほとんどの漁業で、獲りすぎる日を無くして、漁期を長くするだけで、価格は上がります。日本の漁業者は、「今日捕れる魚を明日に残さないのが漁業者だ」とか、「親の敵と魚は見たら獲れ」といった考えが骨の髄までしみこんでいますが、こういう考えで海に出ているうちは、どうしようもないですね。

よく言われることですが、マイワシの豊漁で倉を建てた人はいません。みんながドカドカ水揚げしているときには単価がつかないからです。80年代のマイワシのように、資源が豊富であれば、多く獲るのもやむを得ないかもしれませんが、低水準のサバを、1000トンも2000トンも、まとめて水揚げするのは、全く愚かな行為です。その愚かな行為を税金で支えているのだから、日本の漁業は衰退して当然でしょう。

つづく

Comments:1

沿岸漁業の一漁師 09-06-27 (土) 6:47

『恐喝容疑』、『詐欺容疑』でしょっちゅう『捜査4課(暴力団等の組織犯罪対策)』にぱくられて『全国区の有名な漁業組織』にのし上がってる堺市漁連事件の記事を読み解きますと・・・・・・・・・。

>「収益が思わしくなく、駐車料を得ることにした」

『とれとれ市』のHPより。
http://www.toretoreichi.com/menu.htm
とれとれ、ぴちぴちの魚貝を破格値で販売!その場でバーベキュー!

そりゃ儲かるわけが無いよなw。
販売業者、飲食業者をしながら『破格値で販売!』だとね・・・・・・・・・・・・・。

『正当な利益の主張』より、『恐喝や詐欺を実行』する神経はわからないなあ~。

魚市場前の駐車場、無断で賃貸容疑 堺漁連代表理事逮捕
朝日新聞
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200906230049.html

2009年6月23日

 堺市堺区の魚市場「とれとれ市」前の駐車場を所有者の大阪府に無断で貸し出し、賃貸料をだまし取っていたとして、大阪府警は23日、堺市漁業協同組合連合会代表理事の高田利夫(72)=同市堺区松屋町1丁=と同漁協理事の津本芳孝(41)=同区東湊町1丁=の両容疑者を詐欺容疑で逮捕したと発表した。津本容疑者は容疑を否認しているという。

 捜査4課によると、2人は同区大浜西町の出島漁港にある府所有の駐車場について、同連合会が貸し出す権利を持っているように装って、自動車販売会社との間で賃貸契約を結び、06年6月~今年2月に計約260万円をだまし取った疑いが持たれている。

 府水産課によると、この駐車場は漁港利用者であれば無料で利用できるといい、土地が貸し出されていたことは「知らなかった」としている。同漁連は、収益は市場の収益として計上していたといい、高田容疑者は「収益が思わしくなく、駐車料を得ることにした」と供述しているという。津本容疑者は「土地の占有料を漁連が府に支払っていると思っていた」などと話しているという。

産経新聞
http://www.sankei-kansai.com/2009/06/24/20090624-011478.php

「とれとれ市」を企画 詐欺容疑で逮捕の漁連幹部

 堺市堺区の府所有駐車場を無許可で貸し出し、賃貸料を詐取したとして23日、詐欺容疑で逮捕された同市漁業協同組合連合会代表理事の高田利夫容疑者(72)は、同漁連が週末に一般客向けに開催している人気イベント「とれとれ市」の立役者だった。

 とれとれ市は高田容疑者が中心となり、平成7年7月にオープンさせた。毎週土、日曜日に鮮魚が安価で購入できるうえ、七輪でバーベキューができるなどとしてメディアに取り上げられ、観光客の人気を集めている。問題となった駐車場は来場者の便宜のために府が無償で貸し出していた。

 市によると年間約3万人の入場者があり、今回の事件がイベントに影響が出ることを懸念している。

 また、高田容疑者は府水難救済会が発足した平成13年から会長を務めている。同会は大阪湾などで遭難した人や船を救助する民間のボランティア組織。

 堺市の漁協関係者が府警に逮捕されたのは、今年に入り3回目。

(2009年6月24日 08:01)

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