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宮城県の水産特区の懸案事項


特区第一号がようやく公開された。

宮城・水産特区、まず1件 「石巻・桃浦港」年内申請へ
今年8月30日、地元漁業者15人が共同出資して民間資本の受け皿となる新会社「桃浦かき生産者合同会社」を設立。仙台市の水産物専門商社「仙台水産」が経営参画することで合意した。
毎日新聞 2012年09月04日 東京朝刊

仙台水産は老舗企業だから、地元のことは知り尽くしている。県漁協としても、つきあいが深い相手だけに安心感はあるだろう。また、地元の漁業者16人中15人が加わっている合同会社に漁業権を与えたところで、これまでと大きな違いはないだろう。この件については、県が水面下で調整をしていたみたいなんだけど、漁協を刺激しないような事例を上手にまとめてきたという印象。

桃浦は上手くいきそうな感じがするのだが、横への広がりが無いのが気がかり。漁業権は5年に1回、一斉に更新される。来年の秋の一斉更新で、桃浦の合同会社に漁業権を与える予定。村井知事は「桃浦をモデルケースにして全国に広げたい」と意気込むのだが、今のところ、桃浦の1地区しか候補がなさそうだ。来年の秋までに2地区目が出てこなければ、次の一斉更新がある5年後の13年9月まで、特区が桃浦のみとなる可能性がある。2例目以降がでてくるのが、震災から7年半後では、特区を活用して水産業を復興するには、時期が遅すぎる。去年の4,5,6月に、あれだけ漁協と対立して問題提起をしたにも関わらず、特区を活用して復興できるのは桃浦の15人だけでは、あまりにも寂しい。

復興のための水産特区は、それを望む地元の漁業関係者全員に対して、門戸を開くべきである。漁業権の更新まで、あと1年ある。桃浦の一例で満足せずに、特区の要項と概要を公開した上で、広く公募を募るべきである。

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