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我々日本人が、捕鯨について議論すべき事

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我々、日本人が、今、議論すべき事は、「調査捕鯨を続けることが日本の国益に適うかどうか」である。シーシェパードへの感情論とは切り離して、調査捕鯨を継続するかどうかを、日本の問題として判断する必要がある。

調査捕鯨の歴史

南氷洋の捕鯨について簡単におさらいをしよう。戦後、食糧難を緩和するために、日本は米国の協力を得て、南氷洋捕鯨を国策として推進した。極洋、ニッスイ、大洋という3つの大手企業が参入したが、南氷洋のクジラが減少したことと、日本で鯨肉が売れなくなったことで、収益が悪化した。3つの会社の捕鯨部門を統合して、共同捕鯨という会社をつくったのである。

その後、南氷洋モラトリアムによって、日本は商業捕鯨を継続できなくなった。商業捕鯨再開を目指す日本は、鯨類研究所を設立し、共同船舶(共同捕鯨が名前を変えた)に調査を委託するという形式で捕鯨産業を守ったのである。この辺の歴史については、いくらでも資料があるので、興味がある人は自分で調べて下さい。お勧めは、捕鯨問題の歴史社会学です。

調査捕鯨の目的

調査捕鯨にはいくつかの目的があった。簡単に整理するとこんな感じ。

大義名分

科学調査によって、南氷洋商業捕鯨モラトリアムを解除して、商業捕鯨を再開する

副次的なメリット

  1. 鯨肉供給(国民)
  2. 捕鯨船員の雇用確保(業界)
  3. マグロ漁業を守る盾(業界)
  4. 政治的に安全な票田(政治家)
  5. 天下り先の確保(役人)

副次的なデメリット

  1. 税金の投入
  2. 海外のひんしゅく
  3. 抗議行動

日本の消費者、業界、政治家、役人すべてにメリットがある、実によく考えられたシステムだ。90年代までは、歯車が上手く回っていた。鯨肉の供給が追いつかないような状況になり、調査を口実にわざわざ捕獲枠を拡大したのである。

最近は、システムが老朽化し、いろいろと問題が指摘されるようになった。最大の問題は、大義名分がすでに失われていることだろう。モラトリアムを解除したところで、南氷洋捕鯨に参入しようというものが、誰もいないのである。

南氷洋で商業捕鯨をしたがっている民間企業はない

母船式の南氷洋捕鯨をするには、大規模な資本と技術が必要になる。日本でその候補となるのは、ニッスイ、マルハ、極洋などの大手水産ぐらいである。彼らは、商業捕鯨への再参入はしないと明言している。ほとんど話題にもならなかったが、「参入しない宣言」の意味は大きい。

2008年06月14日 朝日新聞

商業捕鯨の中核企業だったマルハニチロホールディングス、日本水産、極洋の水産大手3社は、商業捕鯨が解禁されても再参入しない方針を明らかにした。

日水の佐藤泰久専務は「昔食べた人は懐かしいだろうが、他の肉のほうがおいしいのでは」とし、極洋の多田久樹専務も「若い人は鯨肉を食べない」とする。マルハニチロの河添誠吾常務は「捕鯨船は数十億円の投資がかかり、収支があわない」と語る。

水産庁遠洋課は「それぞれの経営判断だ。我々は捕鯨の技術を維持していくことを重視しているし、事業も採算はあうと思っている」と話す。

2006年までは共同船舶の株式は、大手水産3社が保有していた。共同船舶は民間企業であり、共同船舶の捕鯨事業が継続できれば、それが商業捕鯨再開ということになったのである。しかし、大手水産会社は、捕鯨と関わることのリスクを嫌い、06年に全ての株式を農水省所管の5つの財団法人に売却した。共同船舶は、事実上の国策企業なのだ。

国策事業の南氷洋捕鯨では採算はとれない

国策企業で南氷洋捕鯨をやれば経営はどうなるか、というのは、今の調査捕鯨をみればよくわかる。

鯨肉消費の減少(ランニングコストの赤字)

鯨肉の消費が落ちている。日本人は一人1年当たり、100gも食べていない。特に、若者層に至っては、食べたことがない人間は大半を占めている。このまま時間が過ぎれば、ますます需要は減るだろう。「鯨肉売れない→在庫が増える」という悪循環なんだけど、「鯨肉の需要が無いから捕獲数を減らします」とは言いづらい。ここ数年は、シーシェパードを口実に、捕獲を減らせたのに、それでも在庫が増えている。

鯨類研究所のプレスリリースは、シーシェパード一色。シーシェパードのブログみたいな様相を呈している。以前は、妨害行為をメディアに流せば、「日本の捕鯨を応援しよう」と鯨肉の消費が伸びたのだが、最近は視聴者も飽きてしまって、売り上げが伸びない。去年はシーシェパードのことをさんざん報道して、シーシェパードの船を破壊したのに、鯨肉の売り上げが3割も落ちてしまった。

捕鯨船の老朽化(固定費が払えない)

日新丸はすでに何度も火災を起こしているし、事故による死者も出している。キャッチャーボートにしても、老朽化が進んでいる。調査捕鯨を続けるなら、遅かれ早かれ、代船建造が必要になる。また、日新丸の冷凍設備は旧式だから、鯨肉の品質が良くない。ミンクだって、近海物と比較して格段に落ちる。今の冷凍設備では需要は伸びないだろう。

捕鯨船は、基本的にオーダーメード。商業捕鯨が行われなくなって久しいわけで、どっかから中古を買ってくることもできない。新しく作るとなると莫大な金額が必要になる。

新船の建造費用のような固定費を積み上げて、初めて事業としての採算が成り立つことになる。運転資金すら捻出できず、赤字が積み上がっている現状で、新船建造は難しい。ということは、中長期的に調査捕鯨事業の継続は不可能なのだ。

http://www.icrwhale.org/02-A-63.htm
http://www.icrwhale.org/090105ReleaseJp.htm

調査捕鯨の出口は、南氷洋捕鯨の消滅以外に無い

調査捕鯨の置かれているどん詰まりの状況を図にまとめると、次のようになる。最終的な結論は、南氷洋捕鯨の消滅であり、そこに至るプロセスをどうするかという選択肢しかない。

南氷洋商業捕鯨を行うだけの、資本と技術がある大手水産は、仮にモラトリアムが解除されても、捕鯨再開しないと宣言している。つまり、モラトリアムが解除されたとしても、民間企業は南氷洋商業捕鯨に参入しない。それどころか、調査捕鯨に税金を投入する大義名分が失われるので、日本から南氷洋にクジラを獲りに行く船はいなくなる可能性すらある。「モラトリアムを解除して商業捕鯨再開」というシナリオの実現性は低いだろう。

では、大義名分が失われたことを隠して、今まで通り調査捕鯨を続けられるかというと、それも難しい。まず、鯨肉が売れなくて、ランニングコストが赤字である。ただ、当面の運転資金は、海外漁業協力財団などを通して迂回融資をすれば、何とかなる。中長期的に見て大きな問題は、いずれやってくる代船建造資金をどうするかということ。船が使えなくなるのが先か、鯨類研究所が倒産するのが先かというような様相である。

我々日本人が、捕鯨について議論すべき事

我々日本人が、今、捕鯨について議論をすべきは、「調査捕鯨に存在意義はあるのか?」ということだ。言い換えれば、「モラトリアムが解除されれば、日本に南氷洋捕鯨産業が育つのか?」ということだ。

  • 誰が、南氷洋にクジラを捕りに行くのか?
  • 採算はとれるのか?
  • このままだと、確実に落ちていく需要をどうするのか?

といったことを考えると、モラトリアムを解除して、南氷洋商業捕鯨復活というシナリオには無理があるだろう。

調査捕鯨を継続する上での最大の問題点は、シーシェパードではない。根本的な問題は、調査捕鯨には、必然性と大義名分と将来のビジョンが無いということ。逆に、モラトリアム解除後のビジョンさえしっかりしていれば、調査捕鯨の赤字なんて、どうでも良い話である。反捕鯨団体は、調査捕鯨の赤字を強調しているが、そもそも、調査捕鯨は、調査なんだから、単体の事業が黒字である必要はない。調査自体が赤字であっても、その先に、より大きな国益に結びつく明確なビジョンがあれば、何ら問題はない。問題は、「そのようなビジョンが無い」という点なのだ。

「商業捕鯨再開のビジョンがない」、「鯨肉売れない」、「代船建造できない」という、ないないづくしの調査捕鯨を、国民のシーシェパードへの反感を利用して、なんとか延命してきたけれど、それも、もう限界だろう。かといって、「文化、文化」とさんざん煽った手前、「鯨肉が売れなくて、金が無いから撤退します」とは水産庁的には言いづらい。そこで、シーシェパードを上手に使って、調査捕鯨から手を引こうと画策しているというのが、現状だろう。

韓国からのクロマグロの輸入量

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水産庁が押さえ込もうとしている韓国からのクロマグロの輸入です。

今年もそろそろシーズンインですね。

韓国
品目コード    30235 くろまぐろ(生鮮・冷蔵のもの)

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日本のサメ漁は、どうして非難されているの?

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今回のサメキャンペーンでは、いろいろな論点がごちゃ混ぜになっている。気仙沼のサメ漁に対する非難も、人によって言っていることが、だいぶん違う。いったい、何が問題視されているかを整理してみよう。

1)種・生態系の持続性に関する問題

  • ヨシキリザメは準絶滅危惧種→絶滅のおそれ
  • 高次捕食者は海洋生態系で重要な役割→獲るべきではない

2)倫理的な問題

  • ヒレだけ獲って体を捨てるのはよくない
    • 生きたままヒレを獲られて、もがき苦しむサメが気の毒
    • もったいない
  • サメのようなすばらしい生物を殺すなんて、可哀想!!

サメ漁非難の根拠は、資源・生態系の持続性に対する問題と、倫理的な問題の2つに分類できる。自然保護キャンペーンは、持続性と倫理の問題を並べて広げてくる場合が多いのだけど、論点をきちっと分けた上で、議論をしないといけない。

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ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を非難している件について

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英国紙ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を叩いている件についてわかる範囲で情報をまとめます。

http://www.guardian.co.uk/environment/2011/feb/11/shark-fishing-in-japan

気仙沼のサメの水揚げの80%はヨシキリザメ(blue shark)です。

このサメは、気仙沼周辺に多くいるというわけではなく、マグロ延縄船の混獲で多く漁獲されます。マグロを捕ろうとしたら、サメが獲れるというわけです。以前は、ヒレを切って、胴体を捨てていたのですが、現在は、ヒレだけでなく胴体も持って帰るように水産庁が指導をしていますが、実際、どの程度の船がルールを守っているかは不明です。未だにヒレだけのサメもあるみたいです。

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シーフードサミット その2 建設的な議論のためのガイドライン

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欧米では、MSCの成功が大きな追い風になり、水産企業と環境NGOの間に、協力関係が生まれつつあります。といっても、数十年前までは、完全に水と油の関係であり、今でもしこりは残っています。「環境とビジネスの両立が重要」と言うことは、シーフードサミット参加者の共通認識ですが、軸足が環境にある環境NGOと、軸足がビジネスにある漁業会社の価値観は一枚岩ではありません(だからこそ、対話が重要!)。
シーフードサミット主催者は、水産企業と環境NGOが、価値観の違いを乗り越えて、建設的な議論を行うために「対話のガイドライン」を策定しています。ガイドラインは、大きなパネルに表示され、すべての会場の目につくところに展示されていました。良い内容だと思ったので、写真に撮ってきました。

対話のガイドライン

  • 「相手」ではなく、「問題」に対して厳しい態度で望むこと
  • 非難するのではなく、解決策を探ること
  • 発言権を独占しない
  • 一度に一人ずつ発言しましょう
  • 同意できないとしても、お互いの価値観を尊重しましょう
  • セッション中は携帯電話を鳴らさないこと
  • 話すときは自己紹介
  • はっきりと、部屋全体に話しかけてください
  • コメントと質問は、簡潔で平易な表現で

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「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」

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トラフィックとWWFが共同でセミナーを行うようです。
なかなかおもしろそう。
トレーサビリティーとIUU漁業に関心があるひとは、是非。

【トラフィックセミナーご案内】「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」 | ワシントン条約情報と野生生物取引情報:トラフィックイーストアジアジャパン.

Mr. Melcom Pohl Block
ナミビア漁業海洋資源省
「持続可能な漁業とナミビアの挑戦」

Mr. Richard Parsons
英国環境食糧農林省 (Defra)
「英国におけるEUのIUU規則の施行状況と水産物の国際取引」

中村宣之氏
有限会社鰻ト商店 専務取締役
「ウナギ養殖とトレーサビリティ:生産情報公表JAS(養殖)認定取得事例」

Ms. Joyce Wu
トラフィック イーストアジア 台北
「EUのIUU規則と中国の水産物国際取引」

山内  愛子
WWFジャパン 海洋プログラム 水産担当
「食卓から船までーWWFが水産物トレーサビリティに期待する役割ー」

高橋 そよ
トラフィック イーストアジア ジャパン 水産プログラムオフィサー
「なぜ今、水産物のトレーサビリティが必要なのか:トレーサビリティ関連法とその課題」

シーフードサミット その1

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MSCのエコラベルの普及に代表されるように、環境NGOと漁業会社が共同で持続的漁業を推進するという動きが欧米諸国を中心に浸透しつつあります。

水産業界と環境NGOが共同で、シーフードサミットという会合を、毎年、開催しています。シーフードサミットは、水産業界と保全コミュニティーの代表が一堂に会して、水産市場を環境的・社会的・経済的に持続的にするための議論を行う場だそうです。10回目となる2011年は、カナダのバンクーバーで開催されました。

http://www.seafoodchoices.com/seafoodsummit.php

太平洋クロマグロの資源と漁業に関する話をしてほしいという依頼があり、今回、シーフードサミットに初めて出席しました。会場について驚いたのは、規模の大きさです。参加者は700人。欧州、北米、南米など、世界中から集まってきた人々が、熱い議論を繰り広げました。日本では、持続的な水産物のシンポジウムなどは細々と開かれているのですが、まるで規模が違います。

議題は多岐にわたります。ほんの一例を挙げると、

  • 持続的な魚食を普及させるために、シェフや鮮魚店が果たすべき役割
  • 海洋の酸性化
  • フェアトレード
  • トレーサビリティー
  • サーモンの養殖の環境負荷
  • 水産物の持続性に対して政府が果たすべき役割
  • 持続的な漁業への投資
  • IUU漁業への対応
  • 大西洋クロマグロのブラックマーケット

会場には、アジア系の人間はほとんどいませんでした。中国人を少し見かけたぐらいで、日本人は私だけでした。運営サイドも、そのことは認識しており、今後、広がっていく中国市場に持続的なシーフードという概念をいかに根付かせるかを、中国の加工業者、輸出業者、中国と取引がある業者があつまってパネルディスカッションもありました。次回のシーフードサミットは、2012年の9月に香港で開催されます。

漁業を持続的にしていくという共通の目的のもので、業界とNGOが建設的な関係を築いているのは、すばらしいと思った。日本では、環境NGOは漁業の敵だと思われていて、業界も行政も、警戒しているけど、持続性という目的は共通なのだから、協力できることも多いと思います。

麻木久仁子のニッポン政策研究所(ポッドキャスト)のお知らせ

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あけましておめでとうございます。

今年も、ビシビシ、漁業改革を進めていきますので、
よろしくお願いします。

TBSラジオで、今朝の5:05から、
麻木久仁子のニッポン政策研究所がOAされました。
http://www.tbsradio.jp/asaken/

皆さんお聞きいただけましたか?

私は爆睡してました。

私同様、聞き逃してしまった方も、ご安心ください
番組は、後日、ポッドキャストで配信されます。
放送では時間の関係でカットされた部分も含むディレクターズカットなので、
番組を聴かれた方も、ぜひ、ポッドキャストをお聞きください。

「日本の漁業に未来はあるのか?」ということで、2週にわたって放送されました。

前半(12/25OA)は問題編で、漁業が衰退している現状について説明します。
こちらは、すでに公開されています
後半(1/1OA)は「では、どうすればよいのか」ということで、

資源管理によって日本の漁業を復活させるための方向を示します。
後半は、1/3には公開されるはずです。

本日、NHK(中部・北陸)で、ブリの番組が放映されます

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本日、19:30から、NHK総合(中部・北陸)で、ブリ資源に関する番組が放送されます。私もゲストで、出演します。中部・北陸ローカルですが、良質な番組に仕上がったと思いますので、視聴可能な方は、ぜひご覧下さい。

富山湾の冬の味覚といえば「寒ブリ」。しかしここ数年、深刻な不漁が続き、地元・氷見漁港では多くの漁師が金策に頭を抱えています。その背景にあるのは、 沖合いでブリを一網打尽にする「巻き網漁」の台頭や、成長する前の幼魚「フクラギ(ハマチ)」の乱獲。専門家は、このまま無計画な漁が続けば「ブリがいな くなる」と警鐘を鳴らしています。日本海で今、何が起きているのでしょうか。現状と課題に迫ります。

http://www.nhk.or.jp/nagoya/navigation/


ブリも、早どり競争の結果、ほとんどの個体が、未成魚のうちに漁獲されています。

金の切れ目が放流の切れ目

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クルマエビの種苗放流についてのメモ

埋め立ての保障事業として瀬戸内海を中心に発展。
日本の種苗放流の成功事例といわれている。

バブル崩壊以降、種苗放流事業が大幅に縮小されている。それに伴い放流尾数が激減中。

放流尾数の減少と漁獲量の減少がシンクロしていることから、放流効果は認められる。
しかし、事業として、採算がとれていたかは不明。


放流尾数 漁獲量(トン)
1956 2385
1957 2152
1958 2912
1959 2756
1960 2986
1961 3767
1962 2846
1963 2920
1964 3032
1965 2915
1966 2268
1967 2031
1968 1573
1969 1290
1970 1263
1971 1983
1972 2232
1973 2780
1974 2653
1975 2895
1976 2579
1977 2440
1978 2673
1979 2468
1980 2307
1981 2864
1982 3068
1983 300585 3578
1984 293620 3356
1985 291909 3741
1986 306910 3357
1987 336933 2904
1988 323964 3242
1989 288747 2802
1990 315427 3157
1991 317878 2875
1992 322565 2498
1993 304235 2263
1994 277866 2685
1995 275192 2668
1996 257709 2262
1997 265002 2144
1998 225129 2069
1999 206835 1523
2000 183140 1447
2001 173234 1271
2002 149636 1123
2003 153257 1033
2004 142235 1044
2005 124892 956
2006 122422 874
2007 112688 863
2008 105188 726

データソース

漁獲量は漁業養殖業統計年報、放流実績は、http://www.yutakanaumi.jp/sub/saibaijisseki.htmlより引用。

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from 18 Mar. 2009

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