Home > 特集 > 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと

水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと

  • 2011-05-14 (土) 4:29
[`evernote` not found]

水産物の放射能汚染が現実のものとなってしまいました。我々の生活に関わることなのに、公的機関や研究者は「安全・安心」と繰り返すだけで、現状がどうなっているかという情報が圧倒的に不足しています。これまでの知見&常識で言える範囲の情報をまとめてみました。現在の情報不足と、その結果の混乱を解消する一助になれば幸いです。

今回のように、大量の高濃度汚染水が、一度に海に流されるのは、これまで例が無いことですから、影響の予測は困難ですから、ここに書いてあることも、鵜呑みにせず、あくまで情報の一つとして活用してください。また、可能な限り、情報源へのリンクを張りましたので、リンク先を確認することをおすすめします。

海に放出された放射性物質はどこに向かうのか?

福島原発からは、大量の放射性物質が海洋投棄されました。海洋に排出された放射性物質の中で、量が多いのはヨウ素とセシウムです。これらは水溶性なので、水に溶けて、海流と一緒に移動します。放射性物質の移動パターンは大きく2つに分けられます。

  1. 外向きの流れに取り込まれ、外洋へと向かいます
  2. 沿岸流に取り込まれ、沿岸伝いに拡散していきます

 

1)外向きの海流

放射性物質を含む海水が、外向きの海流に取り込まれると、太平洋の真ん中へと流されていきます。その過程で周りの海水と混ざって、どんどん 薄まっていきます。福島の原子力発電所の海水がどのように移動するかを文科省のJAMSTECがシミュレーションをしています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304938.htm

発電所前の海水の濃度の実測値を参考に排出された放射能濃度のシナリオを作ります。高濃度汚染水の排出を抑えた4月9日以降、低い値が続いています。

 

これらの汚染水がどのように流れていくかをシミュレーションしたのが、次の図です。

5/1には、福島沖にセシウムが広がっています。放射性セシウムの基準値は90Bq/Lですから、灰色と水色の境目の線は、海水中のセシウムの濃度が9.0Bq/Lになります。海産魚は、環境の100倍ぐらい放射性セシウムを濃縮しますから、魚の汚染は900Bq/kgまで進行することになります。魚の暫定基準値は500Bq/kgですから、この値を超えます。海水の汚染が基準値の10%以下であっても、そこに生息する魚から基準値を超える汚染が検出される可能性があります。海水の放射性物質の計測では、検出限界が10Bq/Lぐらいですから、海水から放射性物質が検出されなくても、魚の汚染が暫定基準値を上回る可能性はあります。水産物の安全性を知るには、海水の汚染を計測するだけでなく、魚の汚染を直接確認する必要があります。

現在、福島沖に対流しているセシウムが、今後は沖に流されていきます。JAMSTECは6/15までのシミュレーション結果を公開しています。5/31の時点での予測はこんな感じです。三陸方面と茨城方面の2つの経路があります。この間で、どこを通るかは、現時点では確定していません。幅広い可能性があると言うことです。ヨウ素は半減期が短いので、この時点で検出不可能になります。魚に取り込まれた放射性ヨウ素も減少しますので、ヨウ素のリスクは大幅に減ります。

6/15になると、セシウムが広域に拡散し、薄まっていきます。水色の領域は、0.9-9.0Bq/Lです。濃縮が100倍として、魚の体内の濃度は90-900Bq/kg程度ですから、完全には安心できないのですが、この先の汚染は少ないと思います。新たに汚染が蓄積することよりも、すでに生態系に取り込まれた放射性物質が食物連鎖を通して、移動をしていくプロセスに注意が必要です。

福島周辺海域は、親潮と黒潮のぶつかり方によって、海流の方向が大きく変わります。シミュレーションの予測の精度は高いとは言えません。5/1以降の結果は、目安程度と考えて下さい。福島と隣接する県が汚染水の通り道となる可能性があります。福島、宮城、茨城の周辺海域は、しばらくは注意が必要です。

 

海域と安全性に関する考察

福島周辺の冷たい水は黒潮の温かい水と混ざりませんので、黒潮が大きく離岸しない限り、犬吠崎よりも南に汚染水が進入するのは難しいと思われます。外向きの流れに取り込まれた放射性物質は、親潮にぶつかって南下した後、黒潮にぶつかって太平洋の真ん中に押し出されます。下の図は、文科省JAMSTECの予測図の一つです。図のオレンジの点線の上が親潮系、下が黒潮系の海水なのですが、汚染水が黒潮系の流れに進入できず横に流されていくのがわかります。南下してくる汚染水に対して、黒潮が壁のように立ちはだかっているのです。点線より上の親潮系は、海流次第で、汚染水の通り道になり得ます。一方、黒潮系の水が汚染水を跳ね返します。ということで、点線の上と下とで、汚染リスクが大きく違うのです。

 

親潮系(茨城以北)→要注意?

  • 汚染水の通り道になる可能性がある
  • 暫定基準値を上回る魚(いかなご)が発見されている→食物連鎖の懸念

黒潮系(千葉以南)→しばらく安心か?

  • 汚染水の通り道になる可能性が低い
  • 暫定基準値を上回る魚が発見されていない

福島、茨城、宮城は、汚染水の通過経路となる可能性があります。今後、魚の汚染が進行する可能性があります。現在のモニタリング体制では、これらの海域の水産物の安全性を事前に確認することはできません。茨城海域では、以前に検査例が無かったマアジやスズキなどが、見切り発車的に出荷されてしまいました。現時点で安全が確認できているとは思いません。

海水の汚染が収まるであろう6月中旬から、大規模な調査を行って、魚の汚染状況を把握すべきです。その上で、基準値を下回っていることを確認した上で、これらの海域で漁業を再開するのがよいと思います。

 

2)沿岸流 (沿岸の局所的汚染)

放射性物質を含む海水の一部は、外側の流れに乗らずに、沿岸に滞留します。ゆっくりと希釈されながら、沿岸を漂います。大気から陸上に落ちた放射性物質が、雨に流されて、河川から海へ流れ出してきます。原発近傍の沿岸地域では、放射性物質が海底の砂や、海草類に取り込まれて、汚染が長期化する可能性があります。

1970年代に英国のセラフィールド核兵器再処理工場から、大量の放射性物質が海洋投棄されました。30年以上経った現在も、セラフィールド周辺15kmの海底からは、プルトニウムやセシウムなどの放射性物質が蓄積されています。これらが、魚や貝などに取り込まれています。福島原発付近の生態系調査はほとんど行われていません。海底の汚染状況をモニタリングして、汚染状況を把握する必要があるでしょう。茨城や、宮城など汚染水が通過するだけの場所は、長期的な土壌の汚染はないとおもいます。

福島原発周辺の海底土の汚染について

5/3に、福島原発から10km北の小高区沖合い3km地点の海底土の汚染が報告されました。セシウム137が1400Bq/Kgですから、すでにセラフィールドの1980年代の値に匹敵します。今後は、河川を通じて、陸上に落ちたセシウムが沿岸域に流出してくるので、汚染の長期化が懸念されます。また、現在は、ヨウ素とセシウムのみ計測されています。プルトニウム、アメリシウム、ストロンチウムなど他の核種の調査が必要です。

http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110503m.pdf

 

放射性物質の核種について

放射性物質には、ヨウ素やセシウムなど、様々な種類があります。それぞれ、挙動が違います。

ヨウ素131

ヨウ素は原発事故では大量に発生します。今回の事故でも、ヨウ素が大量に放出されました。ヨウ素は半減期が8日と短いのが特徴です。8日ごとに半分になっていくので、3ヶ月で2000分の1に減少します。新たな流出が収まれば、比較的早期に収まります。

人の体内での挙動

甲状腺に溜まりやすく、小児甲状腺癌の原因になります。事故後、3ヶ月程度は、特に小さい子供に対しては、ヨウ素に注意が必要です。詳しくはリンク先を読んでください。http://tnakagawa.exblog.jp/15214535/

セシウム137

福島原発2号機から、高濃度のセシウムを含む汚染水が流出しており、今後の影響が懸念されます。放射性のセシウムは、半減期が30年と長く、環境汚染が長期化する傾向が見られます。1980年代に、イギリスのセラフィールドの核兵器再生工場から、大量の放射性セシウムが海に廃棄されました。90年代以降、新たな廃棄がほとんど無いにもかかわらず、現在も周辺の魚から、セシウムが検出されています。海底が汚染されたことが原因と考えられています。

人の体内での挙動

セシウムは特定の部位には蓄積されずに、筋肉にまんべんなく分布するようです。詳しくはリンク先を読んでください。http://tnakagawa.exblog.jp/15214540/

ストロンチウム90

ヨウ素やセシウムよりも検査が難しいために、海洋での分布状況は全くの未知数です。ストロンチウムはセシウムと同じく水溶性の物質で、海水中でも同じような挙動をしめします。セシウムが存在する場所には、ストロンチウムも存在するといわれています(link)。

ストロンチウムは魚の体内でも、骨に多く分布します。骨のストロンチウムの密度は、筋肉の50倍にもなるという報告も得られています。ストロンチウムが気になる場合は、骨を除去することである程度の自衛が可能です。詳しくはリンク先を読んでください。http://tnakagawa.exblog.jp/15214540/

人の体内での挙動

ストロンチウムは、カルシウムと似た性質を持ちます。人体に取り込まれると、大部分はそのまま排泄されるのですが、一部が骨に蓄積されます。ひとたび骨に取り込まれると、なかなか外には排出されません。骨が成長中の成長期の子供は、ストロンチウムを取り込まれやすいので、特に注意が必要です。

 

プルトニウム

プルトニウムがどの程度出たかは全く解っていません。プルトニウムの検出には、微量のα線を計測しなくてはならないので、技術的にも時間的にも困難です。海洋では、プルトニウムの調査は行われていません。

セラフィールド再処理工場でもプルトニウムが大量に排出され、現在も周辺住民の内部被爆の主要因となっています。もし、大量に放出されいたなら、相当やっかいなことになりそうです。海洋汚染の主要なソースである二号機は、プルトニウムを含むMox燃料ではないのが救いではあります。

それぞれの各種がどのような生物に、どの程度取り込まれるのかを詳しく知りたい人は、リンク先の海産生物の濃縮係数一覧表をご覧ください。

http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010402/05.gif

 

生態系における放射性物質の濃縮について

海洋に放出された放射性物質は、プランクトンや魚に取り込まれます。その後、放射性物質は食物連鎖を通じて、海洋生態系を循環します。生物の種類によって、放射性物質の取り込みやすさが異なります。それぞれの生物が、放射性物質を体内に蓄積するかは、濃縮係数というパラメータで表現されます。

濃縮係数=生物の体内の放射性物質の濃度/環境の海水中の濃度

IAEAのレポートに、様々な水生生物の濃縮係数の一覧表があります(リンク)。海洋の生態系汚染の主役の放射性セシウムの濃縮係数は以下の通りです。たとえば、植物プランクトンの濃縮係数は20ですから、海水中のセシウムが10Bq/Lなら、植物プランクトンの体内はその20倍の200Bq/Kgに汚染されます。植物プランクトンから、海産ほ乳類まで、食物段階が上がるほど高くなる傾向があります。イカ・タコは、食物段階のわりに、放射性セシウムを蓄積しづらいようです。

イカタコ 9
植物プランクトン 20
動物プランクトン 40
藻類 50
エビカニ 50
貝類 60
100
イルカ 300
海獣(トド) 400

IAEA のレポート http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/TRS422_web.pdf

食物連鎖を通じた放射性セシウムの移動(捕食者への時間遅れの汚染蓄積)

チェルノブイリ事故で汚染されたキエフの貯水湖では、餌となる小型魚(上)のセシウムの値は事故の後すぐに上がったのですが、捕食魚(下)のセシウムの値は翌年になって跳ね上がりました。食物連鎖を通じて、上位捕食者に時間遅れで放射性物質が伝わったのです。Chernobyl’s Legacy: Health, Environmental and Socio-Economic Impacts

チェルノブイリの事故後で、日本近海の表層海水の汚染のピークは1月後、スズキの汚染のピークは半年後、マダラの汚染のピークは9ヶ月後でした。(海生研ニュース No.95 p7より引用)。

福島周辺海域では、植物プランクトンを食べるコウナゴがすでに高いレベルで汚染されています。コウナゴは多くの魚の餌になりますから、今後は生態系内での放射性物質の移動に注意する必要があります。現段階で、汚染が検出されなかったとしても、将来の安全は確保できません。

下の図は茨城のヒラメから検出されたセシウム(Bq/kg)です。生態系に取り込まれたセシウムが徐々にヒラメに蓄積されつつあるようです。チェルノブイリの時と同じことがおこるなら、今後も高次捕食者に汚染が蓄積されていき、半年~1年後にピークになるでしょう。継続的に汚染状況を確認し、汚染がどこまで進むのかを見極める必要があります。

汚染からの回復

魚が放射性セシウムで汚染されたからといって、その魚を未来永劫食べられなくなるわけではありません。チェルノブイリの湖でも、被食魚は事故後2年、捕食魚は事故7年後で、日本の暫定基準値(500Bq/Kg)よりも低い値まで汚染が減少しました。海産魚は、淡水魚よりも、放射性物質の減少が早いと考えられています。その理由は、湖は閉鎖系なので、水中の放射性物質の濃度が下がりづらいことと、淡水魚は浸透圧調節のために、カリウムやセシウムなどのイオンを体内に取り込むのに対して、海産魚は体内の浸透圧調節のために、カリウムやセシウムなどのイオンを積極的に排出するからです。チェルノブイリの事故で、日本近海の海産魚の放射性セシウムの濃度が上昇しました。事故以前の濃度レベルに回復するのに要した時間は、スズキで1.7年,マダラでは2.5年でした(海生研ニュース No.95)。

海産魚の場合、水槽実験では、体内の放射性セシウムの濃度が半分に減るのに50日かかることが解っています。たとえば、基準値の倍のレベルまで汚染された場合には、(餌がクリーンであれば)基準値まで下がるには50日程度かかるいうことです。福島のイカナゴからは、14000ベクレルという高濃度のセシウム汚染が観察されています。基準値の28倍ですから、半減期が50日として計算をすると、1年せずに暫定基準値よりも下がることになります。詳しくは、こちらの説明をご覧ください。排泄の速度は魚の種や、代謝コンディション、餌の汚染度合いなど、様々なファクターが聞いてきますから、あくまで目安程度です。

水産庁の公式見解では、「たとえ放射性セシウムが魚の体内に入っても蓄積しません」となっていますが、楽観的過ぎると思います。放射性セシウムは魚を含む生物に蓄積されて、数ヶ月から数年のオーダーで生態系に残ることが、野外調査および水槽実験から知られています。くれぐれもご注意ください。

ポイント

  • 海水の汚染の流出を食い止めるのが重要→安全性の議論ができるのは、汚染の進行が止まってから
  • 魚は環境の100倍の濃度にセシウムを濃縮する→海水からセシウムが不検出でも安心できない
  • 放射性物質は、食物連鎖を通して循環する→食物連鎖を通じた移動に注意
  • 海水魚に蓄積されたセシウムが半分になるのに50日かかる→数ヶ月~数年オーダーで汚染は残る
  • 汚染の度合いから、浄化に必要な時間の予測は可能

以上を踏まえて、水産物とどうつきあうかという私案をまとめてみました。参考にどうぞ。

海洋の生態系汚染に関するドキュメント

セラフィールド再処理工場周辺の環境汚染のレポート。数少ない放射性物質の海洋への大規模流出の事例。事後調査がなされているので、福島周辺海域の今後の推移を予測する上で参考になる。
http://www.sellafieldsites.com/UserFiles/File/Monitoring%20Our%20Environment%202008.pdf

Nature News「汚染が直ちに海洋生物に害を与えることはないだろうが、寿命が長い同位体は食物連鎖を通事で集積されると考えられており、魚類や海産ほ乳類の死亡を増加させる可能性がある」 と指摘しています。 http://www.nature.com/news/2011/110412/full/472145a.html

National Geographic「放射能汚染水、海洋生態系への影響は?」:  生態系への影響は未知数としながらも、複数の専門家が生物濃縮の可能性を指摘。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20110404001&expand#title

National Geographic「鳥に現れた異常、チェルノブイリと動物」こんなことが海で起こらなければよいのだけど。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011042603&expand#title

ノルウェーの湖のマス(Brown trout, Atctic char)のセシウムは、チェルノブイリの翌年には1600Bq/Kgに上がり、日本の安全基準の500Bq/kgに下がるまで4年ぐらいかかっている。 http://www.springerlink.com/content/t4000nkp678h0753/

ノルウェーバレンツ海における、セシウム137の生物濃縮に関する論文。オキアミなどの動物プランクトンは海水の10倍、ネズミイルカは海水の165倍に生物濃縮される。この論文のFig.2はとてもわかりやすい。 http://bit.ly/e5r837

北極海に廃棄された核物質の生物濃縮に関する論文(PDFを落とせます)。Table2に、様々な生物の、核種毎の濃縮係数の一覧表がある。 http://bit.ly/i6Z7Np

Comments:35

アエス 11-05-04 (水) 12:32

リンクさせて頂きました。
もし不都合があればツイッター迄。
それにしても今回の原発に関する事件は、
日本の闇を見事に浮き彫りにした事件ですね。
(*’-‘)

たーたん 11-05-04 (水) 17:12

とても分かりやすい記事ありがとうございます。
私のHPに紹介させて頂きたいと思います。
もし、ご都合悪いようでしたらお知らせ願います。

荒井 11-05-04 (水) 19:29

わたしのブログで引用致しました。何か不都合がありましたらお知らせくださいませ。
こうした情報は私達の食生活に非常に重要なのに、全く流れていませんね。
どうかまた新しい情報がありましたらまたお願い致します。ぜひ読みたいです。

質問 11-05-04 (水) 20:54

大変な良記事感謝しております。ありがとうございます。

素朴な疑問があります。もし検出下限値が0.4Bq/Lであれば、濃縮係数が100であっても魚中濃度は0.4*100=40Bq/Kg以下と予想されます。そのため、報告値が検出下限値0.4Bq/L以下であれば、魚中濃度がある程度低い(暫定基準値の1桁下以下)ことの傍証にはなるような気もします。

この考え方は間違っていますか?(ちょっと計算に自信はありません)

いわき市民 11-05-05 (木) 9:04

非常に参考になる良い情報だと思いましたのでリンクを貼らせて頂きました。
もし問題があるようなら遠慮なくお知らせください。

ふく 11-05-05 (木) 16:01

とても参考になる記事をありがとうございます。
子を持つ親世代ですので、mixiでマイミクさんに
お知らせしたいです。ご迷惑でしたらご連絡ください。

katukawa 11-05-05 (木) 16:27

アエスさん、たーたんさん、荒井さん、いわき市民さん、ふくさん
初めまして。
当ブログの内容は、リンクは全て自由です。
伝える価値があると思ったら、どんどん拡散してください。

質問さん
このサイトで引用した図は、シミュレーションなので、0.4Bq/Lまで描写をしているのですが、
普通はそんなに低い値まで検出できません。文科省JAMSTECの海水調査でも10Bq/Lが検出限界です。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/05/1305671_0505.pdf
これは主に、時間的な制約が大きいのです。
放射能の測定は検出限界を下げると、必要な時間がどんどん延びていきます。
10Bq/L程度の感度でも、1日に数点しか測定できません。
日本中の放射線測定機器がフル稼働状態で、それでも全然計測が追いついていない現状で、
0.4Bq/Lといった検出限界で、海水の汚染を調査するのは現実的ではないと思われます。

質問 11-05-05 (木) 18:10

ご返答ありがとうございました。検出限界をシミュレーションの値のものと混同していました(シミュレーションなのに”検出限界”というのもちょっと奇妙ですが)。現実的な検出限界は10Bq/L程度なのですね。記述を見落としておりました。

大変ありがとうございました。

ご参考までに 11-05-06 (金) 15:11

大変よくまとまった記事、ありがとうございます。

“JAMSTECのシミュレーション”というのは、早野龍五先生が http://bit.ly/m687A8 で指摘されていた「JCOPE」のことですね。

海へのプルトニウムの拡散については、「8.大気降下物及び海水中のプルトニウム」(気象研究所)
http://www.mri-jma.go.jp/Dep/ge/2003Artifi_Radio_report/chapter8.htm
が参考になると思います。よろしければ。

Y.Kimura 11-05-09 (月) 17:42

 大変参考になりました。当初、海についてあまり話題にされていなかったので、私の回りに者に注意を呼びかけていたのですが、資料不足で説明が不十分となっていました。出典をお示しいただたことも助かりました。参考にさせていだきます。
 コウナゴの汚染レベルについては、漁網と漁獲物が一種のフィルターのような状態になり、漁獲時の海水で濡れたまま検査機に突っ込むと、実際より若干高いレベルになるような気もするのですが、そのあたりはどうなんでしょうか。

 いずれにしても、小さい子供に魚を食べさせない人が増えると、次世代の魚食文化に影響がでるのではないかと心配です。
 リスクを3段階に分けて考えることをご提案しておられますが、一般の親御さんは見極めに自信が持てないでしょうから、近海物の消費は私のようなオヤジが担当することにして、遠方からの輸入魚であることが確実な魚種などをまとめて、薦めることも考えていかなければいけないかな、などと思っています。

お礼のつもりが長々と失礼しました。

tsokdba 11-05-09 (月) 23:25

先ほど、私のブログで紹介させてもらいました。トラックバックしたつもりなのですが、失敗しているといけないので、コメントも書かせていただきます。

http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-142.html

海生研の情報、早速取り入れて更新されたのですね。これでますますわかりやすくなりましたね。スズキはコウナゴを食べるとか、基本的なことも私は知りませんでした(これはtwitterからの情報だったかな?)。これからも教えていただくことがあると思いますが、よろしくお願いします。

netwatch 11-05-11 (水) 12:38

福島の原発事故をウォッチしています。群馬前橋在住です。食べ物への不安を感じています。原発から大気への放射性物質は水の掛け流しからなのか、少なくなっているようです。しかし、海へはだだ漏れ状態で、今後の福島近県の漁業や日本の広域、海外への汚染の拡大など本当に心配です。そんな中で、先生のご教授により少し安心ました。どれを食べてよいか分からなくて迷っていました。大変貴重なサイトを展開していただき感謝いたします。お書きになった記事を自分のサイトでご案内させていただきました。お許しください。

ココア 11-05-14 (土) 22:00

大変、勉強になりました。ありがとうございました。
これを読ませていただだいて、興味がわきました。
2点ほど、ご意見をお伺いしたいです。

質問①
海域生物への放射能汚染の影響は、食物連鎖の影響はあるものの、数か月~数年(HPポイントより)という時間が解決するしかないという理解をすればよいのでしょうか? いいかえると、より被害を軽減するための方策は何もないんでしょうか? 

質問②
今回の地震が海域生物に与えた影響ですが、放射能汚染のほかに、海へのがれき堆積による生物への影響かな?、と思っています。このあたりは、どんな影響があるのでしょうか?
テレビで潜水士が潜ると生物が全くいない、と報道されていました。
ネットで調べると、陸域からの窒素、リンやらの流入増で赤潮の発生増加の可能性もあるとか。本当のところはどうなんでしょうか?

piccolo 11-05-15 (日) 23:30

はじめまして。

Linkさせて頂いても宜しいですか。

piccolo 11-05-15 (日) 23:32

上のコメントをよく読まずに失礼しました。

とても勉強になります。Linkさせて頂きます!

ぜう 11-05-16 (月) 0:46

トラックバックさせていただきました。
有用な記事をありがとうございます。

若葉 11-05-18 (水) 7:51

首都圏に住む主婦です。
子供が魚好きなので、とても参考になりました。

今、生活の中で一番心配なのは、だしの原料で、昆布といい、干しシイタケといい、放射性物質を蓄積しやすい物ばかりだからです

なかでも、今一番気にしているのは、鰹節です。
材料のカツオが一体どこの海域でとれたものか、消費者の私にはわかりませんし、いったいいつ取れたものなのかすらよくわからないのです。
セシウムやストロンチウムのことを考えると今のうちに備蓄して何年か食いつないだ方がいいのかなあと思ったりします。

だしは日本の料理のかなめになるものです。
こればかりは、代用になるものがありませんし、日々の生活で避けて通れません。

何だか、低レベルの質問で申し訳ありませんが、是非、わかりやすく教えていただけたらと思います。

adagiette 11-05-20 (金) 12:21

わかりやすい特集をありがとうございます。
土壌にもぐって生活する貝類や根を生やす海草類はつよく影響を受けそうですね。
時差のある補食する側への影響も気をつけてみておかないといけないということですね。
けれども、黒潮・親潮!には嬉しくなりました。
こういう基本事項の解説があれば、政府の発表するデータも理解しやすくなります。津波と原発事故とで役所はどこも全然 手が足りていないのではないかと思っています。
マスコミはきちんと調べて報道する姿勢が見られないし。
ちゃんとした専門家の方が、こうして発信してくださるのはとても心強いです。

ほししま ゆあ 11-05-20 (金) 17:21

魚についての基準というのが、本当に知りたかったので、とても勉強になりました。
私のブログにて、若いお母様たちや、関東近県の方々にも是非、読んで頂きたい記事だと思いましたので、
リンクさせて頂きました。
もしも、何か失礼や、問題がありましたら、ご連絡を下さい。

momohama 11-05-21 (土) 0:14

相模湾や房総沖で釣りをしますので気になっていました。早速に私の福島原発関係リンク集(http://bit.ly/eUa4Sv)に張らせていただきました。

okusama 11-05-22 (日) 3:33

三重水産協議会が岩手県・宮崎県に中古漁船を寄付し、採れた魚を全て買い取り
三重県で販売すると発表しました。
皆さんのお子様が、放射能満載のお魚を食べちゃいます。
これって三重県ブランドになって県外にも出荷されるかも・・・・・。

もともと三重県の漁業は養殖かき全滅などで深刻な不況で有ったため、間接的に
三陸沖漁業の支配に乗り出したのでしょう。
このままでは欲望で麻痺した漁師たちに>学校給食で放射能汚染された魚を食べ
させられて、三重県の子供達が殺されてしまいます。
>正式な流通ルートにのらない魚を同プロジェクトで買い取りネット販売する。
はいはい、正式だと放射能が高いお魚は売れませんからね。

>インターネットを使って現地の海産物を流通させ
はいはい。直送なら放射能汚染魚だってわからなくなりますもんね。
事業不振を東北大地震で乗り越えようとする。三重漁連6社が作った三重水産協議会
はまったくの鬼畜。スーパー「ぎゅうとら」と「ミツイワ」の利用は要注意です。

チャイ 11-05-22 (日) 19:16

分かりやすい情報ありがとうございました^^

とても助かります。

まるたま 11-05-23 (月) 1:24

福島県いわき市に住むものです。

こういう情報を待っていました。
本当にありがとうございます。
お友達にお知らせしますね。

ありがとうございました。

イトウカイロ 11-05-23 (月) 11:27

素晴らしく明快に網羅された記事、感謝です。大いに参考にさせていただきます。

Duck4 11-05-24 (火) 8:37

とても参考になりました。

汚染水が放出されてから、魚たちにどのような影響がでるのか?
親潮、黒潮の影響についての疑問が解けました。
宮城県に住んでいるので、これからも心配ですが、
分かったことで、対処方法も知ることができました。

それから、わたしのブログの記事で紹介させていただきました。
ありがとうございました。

かつおっと 11-05-24 (火) 19:03

大変、助かりましたありがとうございます。

僕は、バカなので、イカとタコを、食べるように心がけます。

宮城県は、風評になるからと野菜を検査しないとの事なので、魚も全く検査しないんでしょうね。

茨城県も、海藻類は全く検査しないようですし、もう魚は食べ気がしません。(><)

もし、可能でありましたら、
IAEAの濃縮レポート表の魚の分類(危なそうな魚と、濃縮しにくい魚)のリストが、
ありましたら、追記して頂けると幸いです。

えっと、
回転すしの『かっぱ寿司』が、材料毎に産地を表示するそうですので、これからは『かっぱ寿司』を利用します。

(これからは、情報開示が一番ですよね。^^)

morecleanenergy 11-05-26 (木) 13:48

>若葉さん
かつお節は主に静岡や鹿児島で作られるものが多いそうですが、(参考:http://www.daiyan.jp/seisanti.html)
カツオは回遊性で太平洋を回るので、鹿児島で水揚げされたものが安全かどうかはわかりません。
なので、普段買われているダシのメーカーに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
最初は「検査していません」と門前払いを食らうかもしれませんが、他の消費者からも問い合わせが入れば、そのうち調査して結果を公表してくれるかもしれません。自分の身は自分で守るよりほかないです。

風子 11-05-26 (木) 20:44

丁寧な記事、本当にありがとうございます。
わたしのブログにリンクさせていただきます。
ゆっくり休める時に休んでくださいね。ごきげんよう。

かにまま 11-05-27 (金) 9:15

有難うございます!今日はじめて、拝読させて頂きました。
市会議員、朝倉幹晴先生のツイッターで
おすすめされていたのがきっかけです。

汚染の進行などについてテレビではあまり教えてくれないし(3月11日以降、信用度が極端に下がりました)
魚を食べていいかどうか、などについても 触られもしません。

魚好きの私としては

いつまで刺身が食べれるんだ~!と、かなり、あせっています。
海外産の魚ならば、今は安全と考えてよろしいでしょうか?

マグロのお刺身が 生きている楽しみなので・・なくなると辛いです。

kaizen 11-05-27 (金) 9:43

たいへん分かりやすい解説ありがとうございます。がんばろう三陸、がんばろう福島というサイトにリンクを貼らせていただけけると幸いです。また,実践HAZOP演習などの取り組みでも参照させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

川上 11-05-30 (月) 0:28

初めまして。

貴重なお話しを読ませて頂きありがとうございます。

とても勉強になりました。

リンクさせて頂きたいので宜しくお願い致します。

これからもどうぞよろしくお願い致します。

シュミット タマ 11-06-06 (月) 9:31

非常に参考になる説明をありがとうございました。
私のブログにもリンクさせていただきました。

TARO 11-06-20 (月) 19:07

有難うございます。
転載させて頂きます。

ANAHARA MICHIKO 11-06-23 (木) 13:14

初めて拝見させていただきました。
大変重要な情報ですので、ブログに転載させていただきます。

AONYUF KATOH 12-07-23 (月) 22:17

とても参考になりました。シェアさせて下さい。よろしくお願い致します。

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:8

Trackback URL for this entry
http://katukawa.com/wp-trackback.php?p=4304
Listed below are links to weblogs that reference
水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと from 勝川俊雄公式サイト
pingback from 日本の魚を【比較的】安全に食べるための私案 - 勝川俊雄 公式サイト 11-05-05 (木) 19:34

[…] ールを心がけたいと思っています。しかし、どうするかは自分で決めることですから、こちらの記事では、あえて結論を書きませんでした。必要以上に怖がっている人が多そうなので、 […]

pingback from 放射能汚染 魚介類の安全判断基準 | Life Gear  11-05-22 (日) 18:11

[…] 、とっても濃い内容で参考になるのではないでしょうか。 ↓↓↓ 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと 大切そうなところを引用&要約します。 ↓↓↓ […]

pingback from Our Ocean… « イトウカイロ *Ito-Chiropractic*   11-05-23 (月) 11:34

[…] 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと […]

pingback from 高円寺 美容室 | Hair&Make-up issh(イッシュ) | 水産物の海洋汚染 11-05-24 (火) 14:36

[…] http://katukawa.com/?page_id=4304 この勝川さん…三重大学 生物資源学部 准教授 で水産学の専門家です。 図解入りでとても詳しく、そしてわかりやすく解説してくれてます。 放射能物質の海 […]

pingback from 食品の放射性物質の暫定基準値はどうやって決まったか - 勝川俊雄 公式サイト 11-05-28 (土) 10:12

[…] 長期化する場合は、このモデルは当てはめられません。また、捕食魚の汚染は食物連鎖を通じて時間遅れで蓄積していきますので、崩壊で汚染が単調減少するモデルをつかうと、被曝量 […]

pingback from 放射性物質から身体を守るためのリンク | buzz energy 11-05-28 (土) 16:59

[…] 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと三重大学准教授の勝間俊雄さん […]

pingback from 幸せセンサー ~心の琴線をふるわせるものたち~ 11-05-30 (月) 0:57

[…] 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと http://katukawa.com/?page_id=4304 […]

pingback from #193 – 1/2 ( 3/11〜 5/15 ) « 2011 11-05-31 (火) 3:07

[…] "  水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと  " […]

Home > 特集 > 水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと

Search
Feeds
Meta
Twitter
アクセス
  • オンライン: 0
  • 今日: 516(ユニーク: 94)
  • 昨日: 401
  • トータル: 9490308

from 18 Mar. 2009

Return to page top