- 2009-04-25 (土) 9:56
- その他
多数の情報提供をいただき、ありがとうございました。情報はこちらで分析/整理したうえで、有効活用させていただきます。
「TACがABCを超えているけど、どうなの?」という参加者からの質問に対して、木島室長は以下のように答えたそうです。
現在におきましては、TACはABCのすべて枠の中、一部スケトウダラだけは非常に資源状況が、かなり振れているものですから、ABCを若干超える状況にございますが、他の6つの魚種に関しましてはABCの枠の中に入っている状況にございます。
ICレコーダーの記録もありますので、このような発言があったのは確実でしょう。
(↓については、後日、発表があり、来年度はABCの枠にいれるようです!!)
私の理解では、サバ類のTACは、ABCの枠内に入っていません。もともとABCを超えてたTACを設定しておきながら、期中改訂で増枠をして、小さいサバを捕りまくっています。小さいサバを捕ったところで、この円高では、中国に輸出すらできません。今年に入ってから、小さいサバすら捕れなくなったようで、ずいぶんと南の方までいって、状態の悪い小サバを漁獲しているそうです。これでは、いつまでたってもサバは回復ませんね。太平洋マサバ回復計画とかいって、税金を大量に投入しておきながら、実際は乱獲をアシストしているのです。
あと、スケトウダラ日本海北部系群は、一直線に減少しているので、こういうのを「振れている」とは言わない。一貫して、過剰な漁獲枠を設定し続けて、今に至っている。資源は減っても漁獲割合は、微動だにしないことからも、漁獲圧を抑制していないことは明白でしょう。現在の漁獲枠にしても、ABCが現状維持4000トンに対して、漁獲枠が16000トンなんだから、「ABCを若干超える状況」とは、到底、言えない。TAC制度に対して、責任ある立場の人間が、公的な場所でする発言としては、不適格ではないでしょうか。
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