平成18年度の資源評価票(案)が一般公開されました。
http://abchan.job.affrc.go.jp/18pbcom/index.html
スケトウダラ日本海北部系群はこれですね。
http://abchan.job.affrc.go.jp/18pbcom/html/1810.html
管理方策のABCLimitとABCTargetを見てください。
それぞれ、11000トンと8900トンです。
去年のABCLimitとABCTargetは、
それぞれ11900トンと7700トンでした。
http://abchan.job.affrc.go.jp/digests17/html/1710.html
資源量推定値は、去年が209千トンで今年が147千トンです。
これらを表にまとめるとこんな感じ。
去年 | 今年 | |
ABCLimit |
11900 |
11000 |
ABCTarget |
7700 |
8900 |
資源量 | 209000 |
147000 |
資源量は3割減ったにも関わらず、
ABCLimitは去年と殆ど同じで、ABCTargetに至っては増えています。
このことからもわかるように去年のABCと今年のABCには整合性がありません。
目標を下方修正したからです。
もし、目標を下方修正していなければ、ABCはどうなったでしょうか。
今年のダイジェスト版の管理方策の下から2番目に「SSBの回復」というシナリオがあります。
これが去年までの目標です。
目標を下方修正していなければ、ABCLimitは5900トンとなりほぼ半減です。
ダイジェスト版には目標の変更に関する記述が無いので、ここに書いたようなことは伝わりません。
殆どの人は、ABCの数字しか見ません。
評価票を時系列を追って眺めるようなABCオタクにしか管理方策の変更がわからない。
また、管理方策が変更されたことがわかっても、どこがどう変わったのかが読みとれない。
こういう書き方では、資源の現状が伝わらない。
目標の変更というのはとても大切なことです。
やむを得ず目標を変更する場合には、
どういう理由で、どこをどう変えたのか。変えてなければどうなったのか。
そういったことを明記する必要があるでしょう。
詳細版に関しては、目標の変更について記述したバージョンがブロック会議で採択されました。
現在までは、会議で承認されたバージョンから、大幅な変更は無さそうです。
最終的なバージョンが公開されるまで、慎重に見守ろうと思います。
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