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高木委員提言

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高木委員提言についての雑感

水産基本計画や水産白書の基本路線
1)成功しているところのみを針小棒大に宣伝し、全体として失敗していることを隠す
2)失敗は環境変動やクジラなど、業界外部の要因のせいにする
3)35年以降機能していないシステムの維持に全力を注ぐ

資源の枯渇は、環境変動とクジラのせいにする。
未成魚の多獲は無いことにする
市場価値が上がる前に獲り尽くしているけど、魚価の低下は市場のせいにする
すでに効果がないことがわかっている施策を惰性で続ける。

それに対して、高木委員の提言
1)水産業が上手くいっていない現状分析に立ち、
2)水産行政が機能していないという問題点を指摘した
3)その上で、変化の方向性についても提言をした

基本的な方向性として、「このままではマズいから何とかしよう」というのがある。
この姿勢は評価できる。というかこういう姿勢をもった団体は他にない。
委員会は20人程度の業界関係者からなるのだけど、そこには様々な利害の対立がある。
文章を読むと、特定の委員の顔が浮かんでくるような箇所もある。
そういう意味では確かに限界がある。

現状分析や対応策については、今後も検討を続ける余地は大いにある。
賛成できる点、賛成できない点を洗い出して、
賛成できない点に関しては、その理由を明示したい。

大切なことは、高木委員の提言をネタに、みんなで言いたいことを言うことだろう。

クローズアップ現代の反応

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もっとちゃんと管理をして欲しいという意見が大半のようです。

http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C1310380191/E20070723202420/index.html

http://b.hatena.ne.jp/entry/5365268

http://d.hatena.ne.jp/henrymiura/20070724/1185266117

http://blog.so-net.ne.jp/henachokosizenhogo/

http://blog.livedoor.jp/go2field/archives/51143986.html

http://blogs.yahoo.co.jp/common05420/49932781.html

http://d.hatena.ne.jp/hymatsuda/20070724/1185235287

http://blog.livedoor.jp/tnakadat/archives/51661772.html

http://kireinaokinawa.ti-da.net/e1673998.html

http://nakadiary.exblog.jp/d2007-07-23

http://seiwa21.jugem.jp/?eid=37

http://blog.goo.ne.jp/ochamiz/e/92a2fa78d14366c0dec4eb138ec8982e

http://plaza.rakuten.co.jp/tanoshioishi/diary/?act=reswrite&res_wid=200707241514381831&d_date=2007-07-24&d_seq=0&theme_id=43009

 

番組をもとに国に意見を送って、農水省から返事をもらった人もいるようだ。

http://plaza.rakuten.co.jp/spaceplanners/diary/200708010000/

番組が放送されたからといって、すぐに変化が起こるわけではない。
こういう地道な声が積み重なっていくと、世の中は変わっていくのだと思う。

それにしても農水省の(回答)は酷いな。
「サワラでは着実に回復が見られ」って、どこのサワラの話だい?
それまで順調に増えていたサワラは、
資源回復計画を始めてから減ってるじ。
資源評価だって低位減少傾向だ。
http://abchan.job.affrc.go.jp/digests18/html/1857.html
http://abchan.job.affrc.go.jp/digests18/fig/1857-3.png

回復どころか、減っているようにしか見えないのだが・・・

みなと新聞をようやく読みました

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みなと新聞の実物が届いた。
連載が終わってから、ようやく現物を目にすることになった。

minato.jpg

いきなり、1面に

今の政策では「漁業は廃れる!!」

とあって、その下の俺の顔写真。これは凄い。
やるなぁ、みなと新聞。

自分の文章を読み返してみると、やっぱり専門バカの硬い文章だと思った。
これじゃ、一般の人には伝わらないだろうなという箇所も多い。
まあ、原稿を落とさずに最後まで書ききるのが今の実力では精一杯だったわけだが、
今後の課題は多い。

俺が考える水産研究者の役割は、
「現在の漁業の問題点を明らかにして、打開策を論じること」。
ただ、これを実行するのは、並大抵のことではない。
漁業の問題点を指摘しようと思うと、きちんと勉強をした上で、
ロジックをしっかりと組み立てないとだめ。
反論を覚悟した上で、反論に耐えうるような文書を書く必要があるのだ。

一方、漁業を褒め称えるだけなら、どんないい加減なことを書いても、
どこからもクレームはつかない。楽な商売だ。
でも、それでは実学研究者としての義務を果たしているとは言えないだろう。
我々の役目は漁業者にこびへつらうことではなく、
漁業全体をよりよくしていくためのビジョンを提供することなのだ。

 

高木委員会、本提言がでました

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http://www.nikkeicho.or.jp/Chosa/new_report/takagifish070731_top.html

提言1.科学的根拠の尊重による環境と資源の保護および持続的利用を徹底し、かつ、国家戦略の中心に位置づけ、これに基づく水産の内政・外交を展開せよ。
提言2.水産業の再生・自立のための構造改革をスピード感をもって直ちに実行せよ。
提言3.水産業の構造改革のため、水産予算の大胆かつ弾力的な組替えを断行せよ。
提言4.生産から最終消費までの一貫した協働的・相互補完的な流通構造(トータルサプライチェーン)を構築せよ。

わが国水産業は生産、加工、消費などあらゆる面の指標からみて悪循環(負のスパイラル)に陥っており、その背景には、水産資源が枯渇状態にあること、そしてこのことが漁業の衰退と過剰漁獲を招き、さらには漁業の衰退に拍車をかけている実態があるとの認識に至った。

かかる認識を踏まえわが国の国益・国民の利益を守るため、
       (1)水産資源の枯渇を防ぎ、資源を復活させること
       (2)漁業者、地域社会を豊かにすること
       (3)安全・安心な水産物を日本国民に持続的に提供すること
を最大の眼目として以下を提言している。

この前文は、良くまとまっていると思います。
中身については、しっかり読んだ上で、コメントをしたいです。

やっと終わった~!

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先ほど、最後の原稿をメールで送りました。
明日のみなと新聞に掲載される予定です。
最後までギリギリでした。
とにかく、原稿を落とさなくて良かった。
俺は頑張ったよ。

日刊連載は、すごいプレッシャーだったよ。
書いても書いても先が見えないし。
今回の一件で、早く書く能力はアップしたように思う。
何事も経験だね。

さて、溜まった仕事をかたづけないと・・・・

クローズアップ現代「魚が消える?持続可能な漁業を目指せ」

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自分のコメントがどう使われるかもわからないままで、ドキドキしながら見ました。

Wormらの論文については、俺が紹介した訳じゃないよ。
むしろ、あの論文は解析手法に問題があるから使わない方がよいと止めたんだけどね。

後半は、ノルウェー漁業が厳格な管理をしている雰囲気が伝わったと思う。
IQとオリンピック方式の違いもわかりやすかった。
ただ、日本のABCとTACの乖離について触れなかったのは物足りない。
ノルウェーは生物の持続性を考慮して漁獲枠が設定されているが、
日本の漁獲枠は生物の持続性への考慮が全くない点だ。
日本にIQを導入しても、今のような過剰な漁獲枠なら保護効果は期待できない。
サバに関しては、偶然発生した2004年級群が、たまたま残っているので、
実感がないかもしれないが、今のままとり続ければすぐに元の木阿弥だろう。
オリンピック方式よりも、むしろ過剰な漁獲枠が本質的な問題なのだ。

俺のすぐ前にでてきた漁業会社社員は、たもすくいの関係者で、
彼らが小さいサバを獲っているわけではない。
元々の発言は、「大中巻きの漁業者も、小さい魚を捕らないと自分たちの給料がなくなるから獲らざるをえないのだろう」というような内容だったのだけど、
前後の文脈は完全にスルーで、
「小さい魚を捕らないと自分たちの給料がなくなる」という部分だけ使われてしまった。
あれでは、まるで小さい魚を獲り尽くす漁業者代表みたいに見えてしまう。
番組の構成としてはそういう発言が欲しかったのは理解できるが、
「あの使い方はないだろう」と思った。

俺の発言に関しては、特に問題は無い。
「儲かる獲り方が出来るような規制が必要」というのは、いつも言っていることだ。

スタジオは松田さんだったが、ちょっと緊張気味?
自分の研究室でカメラに向かって話すのも緊張をしたけど、
スタジオで生放送だったら、どうなんだろうな。
とても想像もつかないです。

今回の番組については、問題点がわかりやすくまとまっていると思った。
あの長さでよくあれだけ盛り込んだものだ。
漁業会社社員のコメントの使われ方とか、残念な点もあったが、
全体としては、良い番組だったと思う。
少なくとも、ウナギが値上がりをする心配しかしない他の報道とは、
一線を画す内容だっただろう。

今回の番組への取材協力は大変だった。
データをまとめたり、質問に答えたり、いろいろと時間も労力もをとられました。
取材協力費なんて何もないし、撮影への交通費すら自前ですよ。
あの番組が漁業を良くする追い風になれば良いのですが・・・

今日のクローズアップ現代は必見

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マサバに関する番組が放映される予定です。

7月23日(月)放送予定
魚が消える?
 持続可能な漁業を目指せ(仮題)

6月、ワシントン条約締約国会議で、欧州ウナギに関する規制が採択された。ワシントン条約は、絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制するものだが、近年、水産物も対象とする傾向が強まっている。背景には、世界の漁業資源が、危機に瀕しているという状況がある。このまま乱獲が続けば、2048年までに天然の漁業資源がなくなるという指摘もされている。魚消費大国である日本にとっても重要な問題である。今後、海の生態系を乱さず、水産資源を保護していくためにはどうすべきか、徹底的な漁業量の規制によって漁獲量を回復させたノルウェーの先進的な取り組みなどを取材し、持続可能な漁業を目指すための課題を考える。
(NO.2445)

http://www.nhk.or.jp/gendai/

俺もちょびっと出るはずです。

チャンネルは皆様のNHKでお願いします!

日刊連載は、しんどいです

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引きつづき死亡中。

去年のシンポのテープ起こしがあるよ!

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2006年11月22日に海洋研で実施されたシンポジウム、
漁業管理におけるリスク評価と合意形成のための社会経済学的アプローチ
をテープ起こししたものが、ネットで読めちゃいます。小山田くん、グッジョブ。http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2007/JSPS18631003.pdf

これは、濃いですねぇ。濃厚ですよ。
参加した人も参加してない人も、是非、読んでください。
特に、冨山さんと、杉山さんの部分は必読です。
3回は読みましょう。

俺の講演に関しては、ここに動画があります(ファイルが重いので要注意!)。
http://kaiseki.ori.u-tokyo.ac.jp/~katukawa/blog/2006/11/post_63.html

テンパってます

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某水産系の新聞に掲載予定の連載記事を書いています。
気合いを入れて書いていたら、収拾がつかなくなってきた。
案の定、修羅場です。とほほ。
入校が遅れてしまって、すまんです。
まあ、原稿料無しのただ働きなんで、大目に見てください。

時間がないので、昼飯はカロリーメイトです。
時間が無いからといって、食をないがしろにしてはいけませんね。
はやく原稿を仕上げて、美味しい魚を食べたいです。

ということで、ブログのは今日はお休みいたします。
コメントは読んでますが、返事は後日でということで。

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from 18 Mar. 2009

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