TAC制度

スルメイカ資源を回復させるために、日本は何をすべきか

前回は、スルメイカの漁獲枠をめぐるこれまでの経緯を紹介した。予測が信用できないから、漁獲枠を増やす――スルメイカ管理の逆転した論理2025年は、一部の漁場で予想以上に獲れたことを理由に、漁獲枠を2度増やした。2026年は、科学的に算定された...
TAC制度

予測が信用できないから、漁獲枠を増やす――スルメイカ管理の逆転した論理

スルメイカの漁獲枠をめぐって、水産庁と漁業関係者の意見が対立している。2026年10月8日、水産庁は漁業関係者との会合で、来年度からMSY(最大持続生産量)に基づく資源管理に戻す方針を示した。これに対して、多くの漁業者が反対し、今年度に限っ...
世界の漁業

世界の漁業管理ティア表をつくってみた

漁業管理の「ティア表」とは?主要な漁業国を、資源管理の実効性に応じてSからDまでの5段階に分類した。世界の漁業管理がどこまで進んでいるか、日本がどこに位置するかを、ひと目で示すためである。判定軸は、管理の仕組みが実際に機能しているか機能する...
クロマグロ

増枠でクロマグロは安くなるのか?

メディア取材では、「漁獲枠が増えれば、クロマグロは安くなるのか」と必ず聞かれる。漁獲枠の増加は、供給を増やす方向に働くため、価格を押し下げる要因ではある。ただし、今回の増枠によって、店頭価格が目に見えて大きく下がるとは考えにくい。理由は単純...
クロマグロ

クロマグロ漁獲枠交渉——HCRへの合意は資源管理の転換点になる

要点太平洋クロマグロの2027年以降の管理方式について、国際合意が成立した。重要なのは漁獲枠が増えたことではない。資源状態に応じて漁獲枠を自動的に算出するHCR(漁獲制御ルール)を含む管理方式に合意したことである。資源管理を政治的な駆け引き...
クロマグロ

クロマグロの無報告・虚偽報告に操業停止――ただし初回違反は対象外

水産庁は2026年8月3日、クロマグロの無報告・虚偽報告をした漁業者に対する、新たな処分基準案を公表した。意見募集は9月2日までで、10月1日の施行を予定している。背景クロマグロは、国際合意に基づいて厳格な数量管理が求められている。漁獲量を...
マイワシ

マイワシとサバ類に異変――太平洋の浮魚資源が一斉に悪化

2026年8月3日、水産研究・教育機構は、8~12月の太平洋沿岸におけるイワシ類・サバ類の漁況予報を公表した。今回の予報で重要なのは、マイワシとサバ類の双方で、資源悪化を示す指標が並んだことである。マイワシマイワシの来遊量は、紀伊水道外域以...
スルメイカ

スルメイカは回復していない――日本海は調査開始以来最低、太平洋も低水準

2026年7月31日、水産研究・教育機構は、日本海と太平洋のスルメイカ長期漁況予報を公表した。日本海は過去最低日本海では、2026年8~12月の来遊量が、沿岸のすべての海域で前年を下回ると予測された。道北・道央、道南・津軽、本州北部、西部日...
サンマ

今年のサンマはさらに少なく、小さい――2026年の予報は「過去最低」

2026年7月28日、水産研究・教育機構が今年のサンマ漁の見通しを発表した。 水産研究・教育機構「2026年度サンマ長期漁海況予報」本記事は、この予報の解説である。掲載した図も、すべて予報から引用した。水産庁のプレスリリースでは、「来遊量は...
スルメイカ

スルメイカで表面化した「科学的管理」からの逸脱

2026年2月20日、水産政策審議会資源管理分科会は、令和8管理年度のスルメイカのTACを6万8,400トンとする水産庁案を承認した。水 産 政 策 審 議 会 資 源 管 理 分 科 会 第143回 議 事 録これは、単に漁獲枠が増えたと...