- 2009-12-21 (月) 10:11
- 日記
赤福というお菓子がある。餅とあんこのシンプルな食べ物だが、なかなか旨い。しかし、強烈に偏りやすいという、致命的な欠陥がある。少しでも斜めにしようものなら、箱の中身が一方に激しく片寄ってしまうのだ。
赤福を買うには、相応の覚悟が必要だ。残りの道程において、箱のバランスに留意し続けるという義務を受け入れる覚悟は当然だが、それだけでは不十分だ。どれだけ気をつけていても、箱を開けると寄っているのが、赤福の本当の恐ろしさなのだ。細心の注意をして、神経をすり減らしたあげく、「土産物、一つ、平らに運べない人間」という汚名をかぶることになるのだから、泣きっ面に蜂というしかない。最悪の事態を受け入れる覚悟が無いなら、赤福は避けた方が無難だろう。
かくも、敷居が高い土産物が、名古屋駅の売店では、ことどとく「人気No1」の名を欲しいままにしている。今日もまた、大勢の人間が、赤福という高い壁に挑み、無残にも散っていくのだろう。
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