- 2007-08-31 (金) 15:21
- その他
アイスランド、不採算で捕鯨を中断 対日輸出できず
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070827-00000923-san-int
日本の市場狙いだったアイスランドの「商業捕鯨」が1年で中止に
http://www.news.janjan.jp/world/0708/0708280441/1.php
グッドフィンソン漁業相が「商業捕鯨は現時点では日本への輸出が前提。日本が受け入れないなら捕鯨を中止せざるをえなくなる」と強調し、日本が輸入を規制すれば「アイスランドという友好的な同盟国を失うことになる」と述べたとされている。
http://www.whaling.jp/news/061020m.html
日常的に流通して、クジラ食の裾のを広げてこそ、食文化と言える。
現状で安価な鯨肉を調達するには、商業捕鯨が可能な国から輸入するしか道はないわけだが、
その唯一の道を閉ざされたっぽい。
本当に商業捕鯨を再開したいなら、他国の商業捕鯨をサポートすべきだろう。
反捕鯨国は、その方が儲かるから反捕鯨国なわけで、
捕鯨が儲かるとなれば、方向転換をして、アイスランドに続く国も出てきただろうに。
これでは、「捕鯨は金にならない」と世界にメッセージを送ったようなものだ。
今回のアイスランドの撤退は商業捕鯨再開に対して、大きな逆風になるだろう。
日本が輸入をしなかった理由なんだけど、国内需要が無いとは思えない。
脂身のPCBが問題なら、赤身など、汚染が少ない部位だけでも輸入は出来なかったのだろうか。
ちなみに、北東大西洋海域ミンククジラの脂肪に含まれるPCBsは、0.60-20.76ppmらしい。
http://fenv.jp/20030331/topics/20010213_whale.htm
日本国内に流通しているクジラの値はここにある。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0116-4.htmlさまざまな食品のダイオキシン汚染調査
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/12/h1227-2b.html
全ての食品の中で、鯨の脂身の値が文字通り桁違い。
マグロは思ったよりも低い。
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- 海豚親父 08-02-05 (火) 22:21
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捕獲調査>小型捕鯨>いるか漁業
という序列が国内にはあります。なぜならヒゲクジラは口にするけどいるかは食べられないという人は多く、商品価値が異なります。ところがモラトリアム突入の1988年から1994年まではいるかバブルで浜値が良くなりました。この後は現在までいくつかの要因(国際資源の現況をお読みください)で下落の一方。かわいそうなのはいるかしか許可されていない漁師。商業的にはハクジラしか許可されていない小型捕鯨も収益減。こうした状況でヒゲクジラ製品が外から入ってくることは、捕獲調査ばかりか現行漁業にも影響必至でした。side effectに過ぎませんが、泣き面にハチにならずによかったといるか漁業に近い者として捉えました。しかし勝川さんのような広い視点は持てませんでした。 - 勝川 08-02-06 (水) 16:08
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海豚親父さん、初めまして。
個々の漁業者を守るのと同様に資源と産業を守ることが重要です。
資源・産業が衰退すれば、結果として漁業者は路頭に迷います。
長期的なビジョンを明確にした上で、個々の問題に対処していく必要があります。
現在の漁業政策は、困った漁業者にあめ玉を配るだけで、
長期的な産業振興の視点がありません。
このままでは、捕鯨もじり貧だと思います。では、どうしたらよいのか、ということで、私見を書きましたが、
私も自分の考えが絶対に正しいとは思いません。
だからこそ、読者が間違えを指摘できる場所に公開することが大切だと考えます。
我々外部の人間は広い視点はもてても、深く理解は出来ません。
部外者と当事者が意見交換を出来るような場所があればよいのですが、
今の日本では難しそうですね。
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