先月、ロシアに拿捕された日本漁業者の返還を求める裁判を日本政府が提起しました。
(http://kaiseki.ori.u-tokyo.ac.jp/~katukawa/blog/2007/07/post_162.htmlのコメントを参照)
判決が出たみたいなので、経緯をまとめてみました。
6月3日
「漁業規則違反で拿捕」 ロシア・メディア報じる
http://202.239.162.254/national/update/0603/TKY200706030079.html
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070604/5155.html
申告はシロザケとし、実際にはより高価なベニザケを船倉に隠していたことなどによる漁業規則違反が容疑。同当局によると、ロシアのEEZ内で同船を検査したところ、ベニザケの違法な漁獲量は約14トンに上った。これを含め、半加工品の形で船内に保管していた違法な漁獲量は全体で約20トンに上るという。
7月5日
国際裁判所に提訴へ 豊進丸拿捕で政府、乗組員の解放要求
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20070706/5792.html
国連海洋法条約は拿捕された船舶・乗組員は「保証金が支払われた場合、速やかに釈放される」と規定。しかし、ロシア側は具体的な保証金額も示さないまま、操業違反事件として取り調べる方針。外務省幹部は「国際法のルールを守らない対応だ。裁判に勝つ自信はある」と強調する。
http://www.jfa.maff.go.jp/release/19/070602.pdf
http://www.itlos.org/start2_en.html
8月6日
豊進丸拿捕 ロシアに乗組員解放命令
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2007080702039242.html
ロシア側の要求の四割減に当たる保証金一千万ルーブル(約四千八百万円)を船主が支払うことで日本側の求めに応じるようロシア側に命じる判決を下した。保証金の支払い後、乗組員らは解放される見通し。ロシア側が提示した保証金額の合理性が争われた裁判は、金額が大幅に圧縮されたことで実質的に日本の勝訴となった。
同裁判に併せ、昨年十一月に拿捕された北海道の漁船「第53富丸」についても、日本は船体の返還を求めて提訴していたが、同裁判所は六日、すでにロシア側の没収手続きが完了しているとして訴えを退けた。
池田水産は、日本側の訴えが基本的に受け入れられたと評価。「ロシア側は手続きの引き延ばしをせず、速やかに解放してほしい」と話した。一方で、一千万ルーブルの保証金の支払い命令には「漁獲量の帳面を付け間違えただけで、密漁したわけではない」と反発。「密漁船でなくても、拿捕すれば保証金を取れる“お墨付き”をロシア側がもらったようなものだ」と憤った。
ある水産関係者さんの読み通り、「乗組員の早期釈放」は勝ち取りました。
保釈金は、池田水産が払うようです。
違法操業の保釈金が5千万というのは、日本側は想定の範囲だったのでしょうか?
第53富丸は船体が戻ってこないわけだし、「実質的に日本の勝訴」とは、ほど遠いように思うのですが。
しかし、池田水産のコメントはあんまりですね。
シロザケとベニザケは相場が全然違うんだから、間違えるはずがない。
そもそも北洋サケ・マス漁は、「違反しなければ採算に合わない漁業」らしいですが・・・
http://www.asahi-net.or.jp/~DU7K-MCZK/japan/200008.htm
「採算を合わせるためなら違法もやむなし」というのが、日本の一般的な漁業者の感覚だろう。
大中まきなんて、サバの漁獲量が6万トンもTACを超過しても、
水産庁からサバ類を目的とする操業の自主的な停止を求められるだけで、
実質的には、何のお咎めもなしでした。
これで、ルールを守れという方が無茶でしょう。
日本は、IUUに優しい国ですね (^o^
日本の海上保安庁が韓国漁船を拿捕した場合、保釈金はいくらになるんだろう?
相場を知っている人がいたら、教えてください。


