水産業

陸上養殖④ 陸上養殖で世界を目指す日本政府――その成長戦略に現実性はあるか

第2回では国内の大型事業を、第3回では世界のRASの現状と日本の立ち位置を見た。今回は、こうした現実を踏まえて、日本政府の成長戦略を評価する。日本政府は、陸上養殖を成長戦略の重点分野に位置づけている。2026年7月21日に決定された日本成長...
水産業

連載 陸上養殖③ 世界のRASの現状と日本の立ち位置

前回まで、日本の大型陸上養殖を見てきた。富士山麓のプロキシマーは、飼育成績は良好でも資金が尽きかけている。三重、千葉、富山の計画も、商業生産はこれからだ。では、世界に目を向けるとどうなのか。閉鎖循環式の陸上養殖(RAS)で、大きな利益を上げ...
水産業

陸上養殖シリーズ② 日本の陸上養殖はどこまで進んだのか――大型投資の裏で問われる事業性

日本では今、大手企業や海外資本が陸上養殖に相次いで投資している。日本は、生で食べるサーモンの大きな市場だ。消費地に近い場所で魚を育てれば、輸送の時間や費用を抑え、鮮度を売りにできる。輸入品に対する分かりやすい強みだ。しかし、市場に近いからと...
水産業

陸上養殖シリーズ① 陸上養殖は「金のなる木」ではなく「茨の道」――プロキシマーの苦戦が示すもの

最近、陸上養殖に対する期待感が高まりつつある。「海で魚が獲れなくても、陸で育てれば食べ続けられそう」「天然魚を獲らず、海を汚さずに生産できるなら望ましい」「日本の技術を生かして、新しい産業や地域の仕事が生まれそう」そんな期待を耳にする機会が...
TAC制度

スルメイカ資源を回復させるために、日本は何をすべきか

前回は、スルメイカの漁獲枠をめぐるこれまでの経緯を紹介した。予測が信用できないから、漁獲枠を増やす――スルメイカ管理の逆転した論理2025年は、一部の漁場で予想以上に獲れたことを理由に、漁獲枠を2度増やした。2026年は、科学的に算定された...
TAC制度

予測が信用できないから、漁獲枠を増やす――スルメイカ管理の逆転した論理

スルメイカの漁獲枠をめぐって、水産庁と漁業関係者の意見が対立している。2026年10月8日、水産庁は漁業関係者との会合で、来年度からMSY(最大持続生産量)に基づく資源管理に戻す方針を示した。これに対して、多くの漁業者が反対し、今年度に限っ...
世界の漁業

世界の漁業管理ティア表をつくってみた

漁業管理の「ティア表」とは?主要な漁業国を、資源管理の実効性に応じてSからDまでの5段階に分類した。世界の漁業管理がどこまで進んでいるか、日本がどこに位置するかを、ひと目で示すためである。判定軸は、管理の仕組みが実際に機能しているか機能する...
クロマグロ

増枠でクロマグロは安くなるのか?

メディア取材では、「漁獲枠が増えれば、クロマグロは安くなるのか」と必ず聞かれる。漁獲枠の増加は、供給を増やす方向に働くため、価格を押し下げる要因ではある。ただし、今回の増枠によって、店頭価格が目に見えて大きく下がるとは考えにくい。理由は単純...
クロマグロ

クロマグロ漁獲枠交渉——HCRへの合意は資源管理の転換点になる

要点太平洋クロマグロの2027年以降の管理方式について、国際合意が成立した。重要なのは漁獲枠が増えたことではない。資源状態に応じて漁獲枠を自動的に算出するHCR(漁獲制御ルール)を含む管理方式に合意したことである。資源管理を政治的な駆け引き...
クロマグロ

クロマグロの無報告・虚偽報告に操業停止――ただし初回違反は対象外

水産庁は2026年8月3日、クロマグロの無報告・虚偽報告をした漁業者に対する、新たな処分基準案を公表した。意見募集は9月2日までで、10月1日の施行を予定している。背景クロマグロは、国際合意に基づいて厳格な数量管理が求められている。漁獲量を...