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勝川俊雄公式サイト

これはすごい

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日本海のクロマグロ小型化 「乱獲の疑い」と専門家 – 47NEWS(よんななニュース)

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日本海のクロマグロ小型化 「乱獲の疑い」と専門家 – 47NEWS(よんななニュース).

俺のコメントが出たんだが、ちょっと残念な部分があるので書いておこう。

三重大の勝川俊雄准教授(水産資源学)は「大型の個体が急速に減っており、乱獲の疑いが強い。繁殖に影響を与える恐れもあり何らかの規制が必要だ」と指摘する。

の部分は、おれが言った通りなので良い。問題は、次の下線の部分。

勝川准教授は「日本海でも小型化しているとのデータは初めて。巻き網漁は資源に与える影響が甚大で、漁獲量の上限を定める必要がある」と話す。

日本海でも小型化しているとのデータは初めて」とは言っていない。日本海のマグロの魚体はかなり変動をしてきた。卓越年休群が新しく成熟すると、平均魚体がぐぐっとさがってきたのである。減ったり増えたりというデータは元々存在する。

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のデータは記者も 持っていたはずだし、「近年、急に体重が減っているようには、おれには見えないよ」と、はっきり言ってある。なんで、こんな、言ってもいない一文を入れる必要があっ たのか、理解に苦しみます。俺が確認した最終稿にはこんな文は無かったんだけど、デスクに入れられたのかな。

小さいのが増えて、結果として平均体重が下がるのは問題がない。だから、平均体重だけ見ていては、資源のことは議論できない。そういう話は、記者にも繰り返ししたはずだけど。「過去に日本海のマグロの体重が減ったという研究はありますか?」と聴かれたから、「そういう研究は聴いたことがないですね」と返答をしたのが、このような表現になったのだろうか。いずれにせよ、俺の台詞として、言った覚えのない、誤った情報が書かれたことは不快である。

2004年から、大型巻網が産卵場で産卵群を漁獲するようになった。それ以降、日本海で大型のマグロがとたんに獲れなくなった。一本釣りでも、100kgを超える魚が急激に減少している。平均が小さくなったことじゃなくて、大型がいなくなったことが問題なんだよ。漁獲サイズのことをいうなら、巻き網よりもヨコワの方が100倍悪い。ヨコワ漁業は、ヨコワ漁業で大問題だ。巻き網の問題の本質は、産卵場での根こそぎ操業によって、再生産に大打撃をあたえていることなわけ。だから、「巻き網漁は資源に与える影響が甚大で、漁獲量の上限を定める必要がある」となるわけだ。

日本海のクロマグロは、本当に大変なことになりそうなので、記事として取り上げてくれたことは、ありがたい。しかし、強引に「小型化」で話を作ってしまった点は、残念である。

「官僚たちの夏」がニッポンを冬にしたのか?:日経ビジネスオンライン

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「官僚たちの夏」がニッポンを冬にしたのか?:日経ビジネスオンライン.

業界を過保護にした結果、業界は目先の利益を得た代わりに、競争力を失った。というどこかで聞いたようなお話ですね。こことか、ここに書いたことと同じ構図だ。鎖国した既得権産業の行き着く先が、今の日本漁業だろう。なんか、最近、日本全体が漁業化しているような錯覚を覚えるよ。


いつも以上に、より、てんぱってます

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締切りなしの作業なら思い切り楽しい仕事になるだろうが、おそらくまったく進行しないに違いない。

by 手塚治虫

昨日は盛りだくさんだったよ

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昨日は、高木総裁の話を聞いた後、明治学院大学の神門先生の話を聞いて、晩ご飯をご一緒した。農地の話や農協の話など、とても勉強になった。実に有意義な一日であった。農業の問題は、漁業と非常に共通点が多い。今後も接点をもって共闘をしていく必要があると思った。

日本の食と農 危機の本質 (シリーズ 日本の〈現代〉)

偽装農家―たちまちわかる最新時事解説 (家族で読めるfamily book series)

マグロについて語ってみる その2

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1994年に、IUCNが客観的基準を導入した当初は、IUCNの守備範囲は陸上の生物に限られていた。IUCNは、1996年に突如として、海の生物にも一律にこの基準を当てはめることにした。漁業関係者にとっては、寝耳に水であった。日本の漁業関係者が、IUCNの議題がマグロだと言うことを知ったのが、会議の2週間前とかそんな感じ。
IUCNの新基準を当てはめれば、多くの漁獲対象資源がレッドリストに該当する。3世代で5割の減少などは、海産魚類ではよくある話なのだ。IUCNは、予防原則の立場から、5つの基準のどれか一つでも当てはまっていれば、他の基準に合致しなくともリストに掲載することにしていた。マグロを含む多くの魚類が基準Aに引っかかり、絶滅のおそれありと判断された。

IUCNの新基準

(A)個体数の減少
(B)生息面積が減少している
(C・D)成熟個体数が少ない
(E)野生絶滅の可能性を示す定量的リスク分析

さて、上の5つの基準では、絶滅リスクを直接推定した基準Eとそれ以外では意味に差がある。個体数の減少や、生息面積は、個体群にストレスがかかっている間接的な証拠ではあるが、これが必ずしも絶滅リスクにダイレクトに結びつくわけではない。基準Eで絶滅のおそれ無しという結果がでても、他の基準に合致すれば絶滅のおそれありと判断されてしまうのだ。絶滅のおそれが無いのは明らかなのに、レッドリストに載せるのは乱暴だろう。たとえば、ミナミマグロは、現在の減少率が続いても、すぐに絶滅するわけではない。絶滅のおそれがある個体数(500個体)に減るのは90年も先のことだ。これは3世代いないなので、基準Eでは危急(VU)になる。ところが、基準Aの方が厳しい結果が出るのでそちらが優先されてCR(絶滅寸前)になってしまった。

*Threatened – 「危惧」あるいは「絶滅のおそれのある状態」(絶滅危惧)には3種類ある

o Critically Endangered (CR) – 「絶滅寸前」(絶滅危惧IA類)
o Endangered (EN) – 「絶滅危機」(絶滅危惧IB類)
o Vulnerable (VU) – 「危急」(絶滅危惧II類)

素人には、CRだ、VUだと言っても、ピンとこないかもしれないが、VUとCRのイメージをわかりやすく説明すると、こんな感じかな。

VU→このままだとヤバそうなんで、なんかした方がいいんじゃね?
CR→MajiでZetumetsuする5秒前

VUとCRは、人間で言えば、健康診断で引っかかったのと、緊急入院ぐらいの違いがある。

日本サイドは、基準Eを評価できる情報がある種については、基準Eを上位にするように提案した。

日本提案

1)基準Eで絶滅のおそれなしと判断された物は、リストから除外
2)基準Eで絶滅のおそれありなら、即リスト入り
3)情報が少なくて、基準Eでは白黒つかない場合に、基準(A~D)を使う

俺としては、この日本提案は合理的だと思う。「なんでも、かんでも、載せちまえ」というIUCNの姿勢の方がおかしい。俺の聞いた話だと、基準Eを重視する方向で基準の見直しをするという話になっていたような気がするが、どうやらなしのつぶてっぽい。IUCNサイドは、飽食の海という本で、「最初のセッションで日本が立ち上がり、マグロについて抗議した。総じて参加国には悪い態度が目立ちったが、いくつかの漁業国は極端に欺瞞的だった」などと、日本をクレーマー扱いしている。あんまりな対応だろう。IUCNという組織は、なんかおかしいとおもうよ。

MS-Wordで編集されたHTMLファイルを掃除する方法

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大学の業務では、複数の人間でHTMLファイルをいじることが良くある。そうすると、かなりの確率で、誰かがMS-Wordを使い、ソースがとんでもないことになる。まず、Msoから始まる書式設定がうざい。

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さらに、要素の一つ一つに、spanタグを打ち込んでくれるので、ソースが何倍にもなるし、なにより見づらい。また、制作者の名前もバッチリ埋め込んでくれているのだが、WordでHTMLファイルをいじるような人は気づいていないだろうな。


Wordが完膚無きまでに破壊してくれたソースを復元するのに便利なのが、DreamweaverのWord HTMLのクリーンアップというコマンド。

コマンド→Word HTMLのクリーンアップを選ぶと次のようなダイアログが出てきます。

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適当にオプションを選んで、OKを選択すると、HTMLソースが掃除できます。

使用前

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使用後

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大分、綺麗になりました。でも、まだ余計なタグがいくつか残っているけれど、俺のDWのバージョンが古くて、Word2007に対応していないからかもしれない。とりあえずは許容範囲と言えよう。DWは使い込むと、とても便利なツールですので、おすすめです。というか、明らかに無効なタグを削除することすらできないWordがダメすぎ。

月極グループと株定礎は新しい一歩を踏み出します | GTHD 月極定礎ホールディングス

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月極グループと株定礎は新しい一歩を踏み出します | GTHD 月極定礎ホールディングス.

これはすごい。月極グループと(株)定礎がMBOって、とんでもないスケールですね。完全に日本の駐車場とビルが牛耳られてしまうじゃないか。巨大企業の出現により、日本における格差がますます深刻化しそうです。

マグロについて、語ってみる その1

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CITESとは?

CITESというのは国際条約であり、日本ではワシントン条約として広く知られている。CITESでは、絶滅のおそれのある希少生物の取引を制限できる。CITESでは2~3年に1度、締約国会議というのを開いて、規制対象について議論をすることになっている。2010年にドーハで、締約国会議が開かれるのだが、その会議で大西洋クロマグロの取引を規制しようという動きがある。

実は、CITESでマグロの取引を取り締まろうという動きには、長い歴史がある。17年前から、いろいろな議論を繰り返して、今に至っている。何があったかをざっと振り返ってみよう。

1992年 CITES締約国会議で大西洋クロマグロの掲載が提案される
(米国が事前に提案→撤回、スウェーデンが提案→撤回)
1994年 IUCNレッドリストの基準の改訂
1996年 CITES締約国会議でクロマグロとミナミマグロの掲載提案(ケニアが提案→撤回)
IUCNで海洋生物に対する基準の議論
IUCNレッドリストに、マグロが条件付きで掲載される
現在 IUCNレッドリストに、マグロが条件付きで掲載される
大西洋クロマグロをCITESに記載する機運が高まっている。
モナコ提案→付属書Iに記載(スペイン、イタリアの反対で否決)
米国→パブコメを募集中
2010年 15回会議締約国会議(ドーハ)

まず、1992年に、米国が大西洋クロマグロの取引停止を提案する姿勢を示したが、事前に撤回。本会議では、スウェーデンが同様の提案をした。しかし、参加国の賛同が得られず、撤回。この時点から、マグロが標的になっていたが、国際世論から相手にされていなかった。潮目が変わったのが1994年のIUCNのレッドリスト基準の改定である。

IUCNとは?

IUCNは、レッドリストを作っている団体であり、CITESの基準にも大きな影響力を持っている。

IUCN-国際自然保護連合は、1948年に設立されました。84の国々から、111の政府機関、874の非政府機関、35の団体が会員となり(2008 年4月現在)、181ヶ国からの約10,000人の科学者、専門家が、独特の世界規模での協力関係を築いている世界最大の自然保護機関です。IUCNは、 地球的・地域的・国家的プログラムの枠組みの中で、国際条約等の会議の支援を通じて、持続可能な社会を実現し、自然保護および生物多様性に関する国レベル の戦略を準備し、実行するため、75以上の国々を手助けしてきました。IUCNの約1,000人のスタッフは、62の国々に滞在する多文化、多言語の機関 です。本部は、スイスのグランにあります。
日本支部はこちら(http://www.iucn.jp/iucn/index.html)

IUCNでは、1992年より前は、専門家の委員会の総意として、どの種を絶滅危惧かを考慮していた。「それってあまりにも恣意的じゃね?」という批判もあった。そこで、1994年にレッドリストの基準を作成し、より客観的な指標に基づいて、機械的にリストを作れるようにした。たとえば、絶滅危機(Endangered)については次のように定義されている。

絶滅危機「Endangered(EN)」
下記の基準(A~E)に定義されているように、絶滅寸前ではないものの、近い将来、野生絶滅のリスクが高い場合には、その分類群は「絶滅危機」です。

(A)以下のいずれかの形態で、個体群が縮小している

(1) 以下のいずれかの基準に基づいて、過去10年間、若しくは3世代のうち、どちらか長い方の期間で、少なくとも50%の縮小が観察、推定、推論され、あるいは疑われる。

(a)直接の観察
(b)分類群にとって適切な個体数レベルの指標
(c)生息地の面積、分布域の大きさ、あるいは生息地の質の減少
(d)実際のあるいは潜在的な捕獲のレベル
(e)外来種、雑種形成、病原体、汚染物質、競争種、寄生種の影響

(2) 上記の(b),(c),(d),(e)のうち、いずれかに基づいて、次の10年間若しくは3世代、どちらか長い方の期間に、少なくとも50%の縮小が予測あるいは想定される

(B)分布域の大きさが、5000km2 未満、あるいは生息地の面積が500km2 未満と推定され、以下の2つのうちのいずれかに該当する。

(1)強度の分断がある、若しくは知られている生息地が5ヶ所以下の場合。
(2)以下のいずれかにおいて、連続的減少が観察、推論、予期された場合。

(a)分布域の大きさ
(b)生息地の面積
(c)生息地の面積、大きさ、質
(d)地点あるいは下位個体群の数
(e)成熟個体の数

(3) 以下のいずれかにおける、極端な変動

(a)分布域の大きさ
(b)生息地の面積
(c)地点あるいは下位個体群の数
(d)成熟個体の数

(C)成熟個体数が少なくとも2500未満と推定され、かつ、下記に該当する。

(1) 過去5年間若しくは2世代、どちらか長い方の期間に少なくとも20%の連続的
減少が推定される。
(2) 以下のいずれかにおいて、成熟個体数や、個体群の構造において、連続的減少が
観察、良き、推論される。
(a)強度の分断(どの下位個体群も250以上の成熟個体を含まない)
(b)全ての個体群が単一の下位個体群にある

(D)成熟個体数が250未満と推定される。

(E)野生絶滅の可能性を示す定量的分析が、20年間若しくは3世代、どちらか長い方で、少なくとも20%である。

IUCNは、A-Eまでの5つの基準のうちどれか一つでも該当したら、機械的にレッドリストに載せることにした。

(つづく)


クロマグロ取引禁止を否決 EU、漁業国が反対

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U.S. FrontLine:アメリカ・日本・世界の政治・社会・経済情報速報ニュースサイト.

クロマグロ取引禁止を否決 EU、漁業国が反対


欧州連合(EU)欧州委員会は21日、乱獲で個体数の減少が指摘される大西洋と地中海のクロマグロの国際取引を一時禁止するよう求めた欧州委の提案が、同日のEU加盟27カ国の会合で否決されたことを明らかにした。


関係者によると、イタリアやスペインなど漁業国がそろって反対した。

フランスが「いきなり付属書Iはあれだから、付属書IIからでいいんじゃね?」という妥協案を出したのを、英独が「この軟弱者!」と切って捨てた時点で、EUは分裂の可能性ありと見ていたが、否決されたようですね。鼻息が荒かった、英・独・保護団体は収まりがつくのだろうか。あとは、米国がどう動くか。まだ目が離せませんね。しばらく、チャンネルはそのままで、お願いします。

欧州の勢力図

付属書I 英独モナコ

付属書II 仏

反対 伊西

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from 18 Mar. 2009

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