北洋サケマス漁業について

露への資金提供、4社以外で違法操業見つからず

水産庁は4日、4社以外で同EEZ内でサケ・マス漁などを行う43隻を調査したところ違法操業は見つからず、調査を継続すると発表した。

操業日誌や市場が発行した伝票の提出を求めたが、金品提供を明らかにした漁船はなく、過去に違反が判明し た4隻を除き、漁獲超過も確認できなかった。また、調査では、「保存していない」などとして伝票を提出しない漁船が続出したほか、調査への協力を拒んだ漁 船もあった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110304-OYT1T00973.htm

操業日誌に漁獲超過の痕跡が無いのは当然だ。漁獲枠の超過を馬鹿正直に操業日誌に記録して、わざわざ証拠を残す漁業者がいるはずがない。過去に立ち入り検査で違反が判明した船だって、操業日誌はつじつまを合わせていたはずだ。操業日誌の確認など、やっても無駄なことは、やる前からわかっている。

このニュースの重要な点は、伝票の提出を求めた点である。伝票は取り引き相手があるので、漁業者単独で、魚種や数量を虚偽記載するのは難しい。伝票の方が、確実に漁獲の実態を反映しているから、提出できないのだろう。

豊進丸の違法操業

数年前に、ロシアに拿捕された豊進丸の場合は、単価の高いベニザケをシロザケと偽って、隠していた。私が書いた本文より、コメントの方が内容があるので、そっちを中心に読んでください。

豊進丸拿捕 ロシアに乗組員解放命令

豊進丸事件のまとめ&続報

裁判記録によると、「ロシアEEZで操業していた豊進丸(割当量:シロザケ85.2トン、ベニザケ85.7トン、ほか)は、6月1日にロシア側から臨検を 受け、45トンのベニザケのうち20トンをシロザケとして記録・報告していたために拿捕された。捜査の結果、ベニザケはシロザケの覆いの下に隠匿され、船 舶日報の虚偽報告、意図的な虚偽の漁獲量情報の提供、意図的な操業日誌不実記載などが判明した。」となっている。
日本政府は、国際海洋法裁判所の公判において、「豊進丸の違反は、操業を許可された2種類の魚について操業記録を不正確に書いたこと以外の何物でもな い。違反の重大性は比較的限られたものである。参考までに申し上げると、日本政府はこの種の違反を悪質性の低いものとして取り扱っており、他の殆どの国々 も同じ扱いをしていると思う。」と、如何にも「IUUに優しい国」日本の取締りがグローバルスタンダードであるかのように証言している。
これに対し、ロシア側は「今回の違反事件は(単なる操業日誌の記入ミスではなく)、船長が綿密に証拠隠蔽を企てた、詐欺と事実歪曲による高度の計画的犯行である。」と、犯行の核心をつく厳しい証言で切り返している。
これら日ロ両国の証言を受けた裁判の判決では、これは一切報道されなかったが、「ITLOSは、豊進丸の船長が犯した違反を、単に些細な違反や純粋な技 術的ミスであるなどとは考えるべきではないとの見解にある。正確な報告が要求される漁獲量のモニタリングは、海洋生物資源の管理において最も重要な手段の 一つである。そのようなモニタリングを実施することは、単にロシア連邦の権利としてではなく、適切な保存及び管理措置を通じてEEZの生物資源が過剰漁獲 による危機に晒されないことを確保するための海洋法条約第61条第2項の規定も考慮されるべきである。」と、IUUに優しい日本の立場を断罪し、レポート システムの重要性を指摘しつつ、資源管理に対する背信行為を厳しく非難している。

日本政府は「軽微な違反」と主張しているが、国際海洋裁判所は、「違法操業に甘い日本政府の姿勢は、国連海洋法条約に反する」と一刀両断している。このことは、日本のメディアは一切、伝えなかった。「ロシアが漁船の乗組員を不当に拘束している」と人道上の問題ばかりを報道したのだが、実際には、日本人漁業者は拘束されていなかったのである。そのことも、伝えなかった。国連海洋法条約は日本の領海でも適用されるので、自国漁業についても、漁獲量のモニタリングを正確に行う義務が生じているが、水産庁はこれを無視し続けている。

北洋漁業の実態については、此方が参考になります。

揺れる北海道サケ・マス漁 社会新報道内版1993/1/15
http://www.kotoni.net/kadowaki/kado/suisan/sakemasu.htm

サケ・マス漁にはボタンのかけ違いという発端が確かにあった。そして国や道の担当者は不正な状態を事務的に引き継ぎ、海上保安庁は政策がらみのことに手を出さなかった。それに加えて不正をチェックすべきジャーナリズムが見て見ぬふりをしてきたのである。
私は今回逮捕された漁業者を大上段から非難することなど到底できない。罪人は漁業者ではあるが罪人をつくったのは行政であり、保安庁であり、ジャーナリズムだと思っている。しかし一番の悪人がだれだったのかといえば、特定できそうもない。
不幸だったのは日ソ交渉が国家と国家とのぶつかり合い、だまし合いに終始し、本来最も重要なはずのサケ・マス資源論争がねじ曲げられてしまったことである。サケ・マスだけでなく、日本の遠洋漁業ではおしなべて資源論争がねじ曲げられてきたと言えよう。

ここに書かれていることは良くわかる。だからといって、現状を放置しておいて良いわけではない。「漁獲枠?ごまかせば良いよ」という、いい加減なことは、日本国内でしか通用しない。ロシアの取り締まりが強化されているし、国際的にも不正には厳罰が当たり前の時代になっている。重要なのは、これから、どうするかということ。

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いつ頃から、誰が「魚離れ」と言い出したか

朝日新聞を使って、いつ頃から、誰が「魚離れ」と言い出したかを調べてみた。

1976年 若い女性は魚離れ 料理は苦手、鮮度にも関心薄い おさかな普及協会調査
1978年 消費者に“魚離れ”52年度200カイリ時代初の漁業白書_漁業白書
1981年 魚離れ一段と 値上がりの分析不十分 漁業白書_漁業白書
1984年 魚離れ防止へ農水省がPR_水産業

朝日新聞に最初に魚離れが登場したのは1976年。
紙面には、

「魚が好き」やっと半数
一匹買わずに切り身で
魚屋よりスーパーが好き

という見出しが躍っている。実に、34年前の記事なんだけど、昨日の記事と言っても通用しそうだ。ちなみに、この「おさかな普及協会」というのは、大手水産と荷受け59社が作ったそうだ。

1978年から、水産庁が漁業白書で魚離れキャンペーンを開始する。当時は魚の値段が上がって、肉との価格差が無くなったことから、魚の消費の低下が懸念されていたので、販促をしたのだろう。その後もバブルによって、日本人一人当たり1年間の水産物消費量(KG)は増加を続けた。

2001年から、消費が落ちているのは、世界的な魚の値上がりで、輸入が減少のが理由。こちらは構造的なので、今後も魚の消費量は下がるだろう。ただ、これは、消費ではなく供給の問題。日本の消費者が魚を避けているのではなく、世界の魚が日本から離れているのだ。

急速に進行しているのは、「日本人の魚離れ」ではなく、「魚の日本離れ」

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日本の食文化の喪失は、魚離れではなく、米離れ

ここに過去100年の日本人の食料消費量の統計がある。日本の食卓の変化は、米離れに要約できる。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0280.html

日本の食文化が失われつつあるのは確かだけど、最大の変化は米食の低迷だ。魚なんて、戦後に消費が急増した食品の代表格で、100年前より今の方が何倍も食べている。また、クジラを大量に食べたのは、戦後の食糧難の一時期だけ。日本の伝統的な食事における重要性は、「米+漬け物>魚>クジラ」なんだけど、文化的な価値は逆らしい。おかしな話である。

クジラは採算度外視で、国が地球の反対まで獲りに行き、魚は税金使って、プロモーションをする。その一方で、米は減反政策で、税金を使って、わざわざ生産量を減らしているのだから、本末転倒だろう。

日本の農政・漁政は、一次産業従事者の既得権の保護を最優先にして、食文化をないがしろにしてきた。減反政策の目的は、兼業農家を守るための米価格維持だろう。票田を守るために、水田を犠牲にしたのである。

本来は、乱獲されている水産物こそ国が規制をすべきなのに、漁業者が反対するから、漁獲規制はしない。魚食文化の普及と称して、乱獲された魚の販売促進を行っている。

こういった政策を正当化するために、「自給率」、「文化」、「多面的機能」、「省エネ」などが都合良く利用されてきた。これらの単語が出てきたら、疑ってかかった方が良い。一歩引いて、言っていることではなく、やっていることを見ること。誰が得をして、誰が損しているかを冷静に見極めること。

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Gordon Ramsayがサメを追う

The Cove風味の潜入ドラマになっている。画像の説得力はすごいね。
無管理なサメ漁業への風当たりは今後も強まるだろう。アジアでひとくくりにされて、日本も完全に同類だと思われているわけで、何とかしないとまずいです。

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我々日本人が、捕鯨について議論すべき事

我々、日本人が、今、議論すべき事は、「調査捕鯨を続けることが日本の国益に適うかどうか」である。シーシェパードへの感情論とは切り離して、調査捕鯨を継続するかどうかを、日本の問題として判断する必要がある。

調査捕鯨の歴史

南氷洋の捕鯨について簡単におさらいをしよう。戦後、食糧難を緩和するために、日本は米国の協力を得て、南氷洋捕鯨を国策として推進した。極洋、ニッスイ、大洋という3つの大手企業が参入したが、南氷洋のクジラが減少したことと、日本で鯨肉が売れなくなったことで、収益が悪化した。3つの会社の捕鯨部門を統合して、共同捕鯨という会社をつくったのである。

その後、南氷洋モラトリアムによって、日本は商業捕鯨を継続できなくなった。商業捕鯨再開を目指す日本は、鯨類研究所を設立し、共同船舶(共同捕鯨が名前を変えた)に調査を委託するという形式で捕鯨産業を守ったのである。この辺の歴史については、いくらでも資料があるので、興味がある人は自分で調べて下さい。お勧めは、捕鯨問題の歴史社会学です。

調査捕鯨の目的

調査捕鯨にはいくつかの目的があった。簡単に整理するとこんな感じ。

大義名分

科学調査によって、南氷洋商業捕鯨モラトリアムを解除して、商業捕鯨を再開する

副次的なメリット

  1. 鯨肉供給(国民)
  2. 捕鯨船員の雇用確保(業界)
  3. マグロ漁業を守る盾(業界)
  4. 政治的に安全な票田(政治家)
  5. 天下り先の確保(役人)

副次的なデメリット

  1. 税金の投入
  2. 海外のひんしゅく
  3. 抗議行動

日本の消費者、業界、政治家、役人すべてにメリットがある、実によく考えられたシステムだ。90年代までは、歯車が上手く回っていた。鯨肉の供給が追いつかないような状況になり、調査を口実にわざわざ捕獲枠を拡大したのである。

最近は、システムが老朽化し、いろいろと問題が指摘されるようになった。最大の問題は、大義名分がすでに失われていることだろう。モラトリアムを解除したところで、南氷洋捕鯨に参入しようというものが、誰もいないのである。

南氷洋で商業捕鯨をしたがっている民間企業はない

母船式の南氷洋捕鯨をするには、大規模な資本と技術が必要になる。日本でその候補となるのは、ニッスイ、マルハ、極洋などの大手水産ぐらいである。彼らは、商業捕鯨への再参入はしないと明言している。ほとんど話題にもならなかったが、「参入しない宣言」の意味は大きい。

2008年06月14日 朝日新聞

商業捕鯨の中核企業だったマルハニチロホールディングス、日本水産、極洋の水産大手3社は、商業捕鯨が解禁されても再参入しない方針を明らかにした。

日水の佐藤泰久専務は「昔食べた人は懐かしいだろうが、他の肉のほうがおいしいのでは」とし、極洋の多田久樹専務も「若い人は鯨肉を食べない」とする。マルハニチロの河添誠吾常務は「捕鯨船は数十億円の投資がかかり、収支があわない」と語る。

水産庁遠洋課は「それぞれの経営判断だ。我々は捕鯨の技術を維持していくことを重視しているし、事業も採算はあうと思っている」と話す。

2006年までは共同船舶の株式は、大手水産3社が保有していた。共同船舶は民間企業であり、共同船舶の捕鯨事業が継続できれば、それが商業捕鯨再開ということになったのである。しかし、大手水産会社は、捕鯨と関わることのリスクを嫌い、06年に全ての株式を農水省所管の5つの財団法人に売却した。共同船舶は、事実上の国策企業なのだ。

国策事業の南氷洋捕鯨では採算はとれない

国策企業で南氷洋捕鯨をやれば経営はどうなるか、というのは、今の調査捕鯨をみればよくわかる。

鯨肉消費の減少(ランニングコストの赤字)

鯨肉の消費が落ちている。日本人は一人1年当たり、100gも食べていない。特に、若者層に至っては、食べたことがない人間は大半を占めている。このまま時間が過ぎれば、ますます需要は減るだろう。「鯨肉売れない→在庫が増える」という悪循環なんだけど、「鯨肉の需要が無いから捕獲数を減らします」とは言いづらい。ここ数年は、シーシェパードを口実に、捕獲を減らせたのに、それでも在庫が増えている。

鯨類研究所のプレスリリースは、シーシェパード一色。シーシェパードのブログみたいな様相を呈している。以前は、妨害行為をメディアに流せば、「日本の捕鯨を応援しよう」と鯨肉の消費が伸びたのだが、最近は視聴者も飽きてしまって、売り上げが伸びない。去年はシーシェパードのことをさんざん報道して、シーシェパードの船を破壊したのに、鯨肉の売り上げが3割も落ちてしまった。

捕鯨船の老朽化(固定費が払えない)

日新丸はすでに何度も火災を起こしているし、事故による死者も出している。キャッチャーボートにしても、老朽化が進んでいる。調査捕鯨を続けるなら、遅かれ早かれ、代船建造が必要になる。また、日新丸の冷凍設備は旧式だから、鯨肉の品質が良くない。ミンクだって、近海物と比較して格段に落ちる。今の冷凍設備では需要は伸びないだろう。

捕鯨船は、基本的にオーダーメード。商業捕鯨が行われなくなって久しいわけで、どっかから中古を買ってくることもできない。新しく作るとなると莫大な金額が必要になる。

新船の建造費用のような固定費を積み上げて、初めて事業としての採算が成り立つことになる。運転資金すら捻出できず、赤字が積み上がっている現状で、新船建造は難しい。ということは、中長期的に調査捕鯨事業の継続は不可能なのだ。

http://www.icrwhale.org/02-A-63.htm
http://www.icrwhale.org/090105ReleaseJp.htm

調査捕鯨の出口は、南氷洋捕鯨の消滅以外に無い

調査捕鯨の置かれているどん詰まりの状況を図にまとめると、次のようになる。最終的な結論は、南氷洋捕鯨の消滅であり、そこに至るプロセスをどうするかという選択肢しかない。

南氷洋商業捕鯨を行うだけの、資本と技術がある大手水産は、仮にモラトリアムが解除されても、捕鯨再開しないと宣言している。つまり、モラトリアムが解除されたとしても、民間企業は南氷洋商業捕鯨に参入しない。それどころか、調査捕鯨に税金を投入する大義名分が失われるので、日本から南氷洋にクジラを獲りに行く船はいなくなる可能性すらある。「モラトリアムを解除して商業捕鯨再開」というシナリオの実現性は低いだろう。

では、大義名分が失われたことを隠して、今まで通り調査捕鯨を続けられるかというと、それも難しい。まず、鯨肉が売れなくて、ランニングコストが赤字である。ただ、当面の運転資金は、海外漁業協力財団などを通して迂回融資をすれば、何とかなる。中長期的に見て大きな問題は、いずれやってくる代船建造資金をどうするかということ。船が使えなくなるのが先か、鯨類研究所が倒産するのが先かというような様相である。

我々日本人が、捕鯨について議論すべき事

我々日本人が、今、捕鯨について議論をすべきは、「調査捕鯨に存在意義はあるのか?」ということだ。言い換えれば、「モラトリアムが解除されれば、日本に南氷洋捕鯨産業が育つのか?」ということだ。

  • 誰が、南氷洋にクジラを捕りに行くのか?
  • 採算はとれるのか?
  • このままだと、確実に落ちていく需要をどうするのか?

といったことを考えると、モラトリアムを解除して、南氷洋商業捕鯨復活というシナリオには無理があるだろう。

調査捕鯨を継続する上での最大の問題点は、シーシェパードではない。根本的な問題は、調査捕鯨には、必然性と大義名分と将来のビジョンが無いということ。逆に、モラトリアム解除後のビジョンさえしっかりしていれば、調査捕鯨の赤字なんて、どうでも良い話である。反捕鯨団体は、調査捕鯨の赤字を強調しているが、そもそも、調査捕鯨は、調査なんだから、単体の事業が黒字である必要はない。調査自体が赤字であっても、その先に、より大きな国益に結びつく明確なビジョンがあれば、何ら問題はない。問題は、「そのようなビジョンが無い」という点なのだ。

「商業捕鯨再開のビジョンがない」、「鯨肉売れない」、「代船建造できない」という、ないないづくしの調査捕鯨を、国民のシーシェパードへの反感を利用して、なんとか延命してきたけれど、それも、もう限界だろう。かといって、「文化、文化」とさんざん煽った手前、「鯨肉が売れなくて、金が無いから撤退します」とは水産庁的には言いづらい。そこで、シーシェパードを上手に使って、調査捕鯨から手を引こうと画策しているというのが、現状だろう。

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韓国からのクロマグロの輸入量

水産庁が押さえ込もうとしている韓国からのクロマグロの輸入です。

今年もそろそろシーズンインですね。

韓国
品目コード    30235 くろまぐろ(生鮮・冷蔵のもの)

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日本のサメ漁は、どうして非難されているの?

今回のサメキャンペーンでは、いろいろな論点がごちゃ混ぜになっている。気仙沼のサメ漁に対する非難も、人によって言っていることが、だいぶん違う。いったい、何が問題視されているかを整理してみよう。

1)種・生態系の持続性に関する問題

  • ヨシキリザメは準絶滅危惧種→絶滅のおそれ
  • 高次捕食者は海洋生態系で重要な役割→獲るべきではない

2)倫理的な問題

  • ヒレだけ獲って体を捨てるのはよくない
    • 生きたままヒレを獲られて、もがき苦しむサメが気の毒
    • もったいない
  • サメのようなすばらしい生物を殺すなんて、可哀想!!

サメ漁非難の根拠は、資源・生態系の持続性に対する問題と、倫理的な問題の2つに分類できる。自然保護キャンペーンは、持続性と倫理の問題を並べて広げてくる場合が多いのだけど、論点をきちっと分けた上で、議論をしないといけない。

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ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を非難している件について

英国紙ガーディアンが気仙沼のサメ漁業を叩いている件についてわかる範囲で情報をまとめます。

http://www.guardian.co.uk/environment/2011/feb/11/shark-fishing-in-japan

気仙沼のサメの水揚げの80%はヨシキリザメ(blue shark)です。

このサメは、気仙沼周辺に多くいるというわけではなく、マグロ延縄船の混獲で多く漁獲されます。マグロを捕ろうとしたら、サメが獲れるというわけです。以前は、ヒレを切って、胴体を捨てていたのですが、現在は、ヒレだけでなく胴体も持って帰るように水産庁が指導をしていますが、実際、どの程度の船がルールを守っているかは不明です。未だにヒレだけのサメもあるみたいです。

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シーフードサミット その2 建設的な議論のためのガイドライン

欧米では、MSCの成功が大きな追い風になり、水産企業と環境NGOの間に、協力関係が生まれつつあります。といっても、数十年前までは、完全に水と油の関係であり、今でもしこりは残っています。「環境とビジネスの両立が重要」と言うことは、シーフードサミット参加者の共通認識ですが、軸足が環境にある環境NGOと、軸足がビジネスにある漁業会社の価値観は一枚岩ではありません(だからこそ、対話が重要!)。
シーフードサミット主催者は、水産企業と環境NGOが、価値観の違いを乗り越えて、建設的な議論を行うために「対話のガイドライン」を策定しています。ガイドラインは、大きなパネルに表示され、すべての会場の目につくところに展示されていました。良い内容だと思ったので、写真に撮ってきました。

対話のガイドライン

  • 「相手」ではなく、「問題」に対して厳しい態度で望むこと
  • 非難するのではなく、解決策を探ること
  • 発言権を独占しない
  • 一度に一人ずつ発言しましょう
  • 同意できないとしても、お互いの価値観を尊重しましょう
  • セッション中は携帯電話を鳴らさないこと
  • 話すときは自己紹介
  • はっきりと、部屋全体に話しかけてください
  • コメントと質問は、簡潔で平易な表現で

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「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」

トラフィックとWWFが共同でセミナーを行うようです。
なかなかおもしろそう。
トレーサビリティーとIUU漁業に関心があるひとは、是非。

【トラフィックセミナーご案内】「水産資源の持続可能な利用とトレーサビリティの確保にむけて:国際動向と日本の取り組み」 | ワシントン条約情報と野生生物取引情報:トラフィックイーストアジアジャパン.

Mr. Melcom Pohl Block
ナミビア漁業海洋資源省
「持続可能な漁業とナミビアの挑戦」

Mr. Richard Parsons
英国環境食糧農林省 (Defra)
「英国におけるEUのIUU規則の施行状況と水産物の国際取引」

中村宣之氏
有限会社鰻ト商店 専務取締役
「ウナギ養殖とトレーサビリティ:生産情報公表JAS(養殖)認定取得事例」

Ms. Joyce Wu
トラフィック イーストアジア 台北
「EUのIUU規則と中国の水産物国際取引」

山内  愛子
WWFジャパン 海洋プログラム 水産担当
「食卓から船までーWWFが水産物トレーサビリティに期待する役割ー」

高橋 そよ
トラフィック イーストアジア ジャパン 水産プログラムオフィサー
「なぜ今、水産物のトレーサビリティが必要なのか:トレーサビリティ関連法とその課題」

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