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水産物のセシウム134とセシウム137の比

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セシウム134は半減期が2年、セシウム137は半減期が30年だから、同じセシウムでも長期的な影響が全然違う。「陸上ではセシウム134が多いから数年で放射性セシウムの量は半分になる」というようなツイートをどこかで見た。俺的には、セシウム134とセシウム137は同じぐらいというような感覚だったから、ちょっと違和感を感じだのだ。そこで、水産物のセシウム134とセシウム137の比を自分で調べてみた。

水研センターも、ほとんどの自治体もセシウム134とセシウム137の数値を合計して、セシウムとして出している。きっちり分けて数値を出しているのは、福島県(日本分析センター)とグリンピースぐらい。セシウムの値が分離されていたデータ(283個)を散布図で示すと次のようになる。

一見してわかるように、セシウム134とセシウム137の比率はほぼ1:1で、安定している。生物がセシウム134とセシウム137を取り込み速度に差はないだろうから、海洋に排出されたセシウム134とセシウム137の比も1:1と考えるのが妥当だろう。福島県(日本分析センター)の計測も、グリンピースの計測も全く同じ傾向を示していた。こういう風に2つの独立した調査が同じ傾向を示せば、その結果には信頼性がおける。また、それぞれの機関の検査もしっかりしていると見て良いのではないだろうか。

セシウム134とセシウム137の比が1:1だとすると、下図のように減少していく。最初は半減期が短いセシウム134が急激に減り、セシウム134がほぼ無くなった後は、セシウム137の崩壊でなだらかに減る。放射性セシウムの総量が半分になるのに、6年かかる計算になる。ただ、海の中では希釈が進むから、もっと早く影響は見えなくなる。実際に、福島原発近辺をのぞけば、海水中からセシウムが検出されないレベルになっている。

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