- 2007-01-01 (月) 0:03
- お知らせ
研究者の本分は論文を書くことですが、
水産学は実学である以上、社会にメッセージを送る義務もあります。
水産資源に関する情報をネットに書いたところ、
予想を上回るリアクションがありました。
これは、水産資源の情報が公開されていない現状を物語っています。
日本の漁獲量はピークよりも半減しましたが、
日本近海の生物の生産力はまだまだあります。
しかし、現在の漁業を放置しておけば、
いずれ取り返しの付かないことになるでしょう。
日本の漁業を改善していくためには、
現在の問題点を洗い出し、対策を練っていく必要があります。
日本の漁業には至る所に問題が山積みにもかかわらず、
問題があるということすら口にしづらい雰囲気があります。
その結果、様々な問題点が放置されたまま、
ずるずると非効率的・非持続的に資源が利用されています。
問題点を隠そうとする人間と、問題点を特定しようとする人間の
どちらが漁業の将来を考えているかは言うまでもないでしょう。
漁業という巨大なシステムの全てを理解している人はいません。
だから、皆で知恵を絞ってより良い漁業を目指さないといけない。
今年度も水産資源研究者の視点から、
ビシビシと問題提起をしていくつもりですので、
よろしくお願いします。
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