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反漁業運動の傾向と対策

  • 2007-01-11 (木) 23:32
  • 研究
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「漁業は環境破壊であり、その存在自体が気に入らない」という反漁業派が増えている。
彼らは、漁業に向かって様々なプレッシャーをかけてくる。
年々、プレッシャーは強まってきて、防戦一方という状況にある。
漁業への非難の中にはいわれのない中傷もふくまれるので、
個別に地道に反論をしていくことが重要だろう。
ただし、それだけでは限界がある。
というのも、反漁業派の警鐘はマスコミ経由で、あっという間に広がるが、
それに科学的に反論をしたところで、専門的な雑誌に掲載されるのがせいぜいであり、
苦労が多い割には漁業のイメージ低下をほとんど回復できないのだ。
対処療法的に投げつけられたウンコを拭くのも大事だけれど、
ウンコを投げられなくするような根本療法についても考える必要がある。

現在の漁業は、資源の保全を考えているとはとうてい言えない。
漁業は環境破壊だと言われても、反論ができない場面が多い。
Myersらの解析はお粗末だからといって、
マグロ漁業が資源を持続的に利用していることにはならない。
どう見てもマグロは獲りすぎだろう。
Myersのウンコの投げ方が駄目なだけで、ウンコを投げること自体は妥当な行為だ。

漁業が短期的な利益のみを追求し続けてきた結果、
漁業は環境を破壊する悪い産業であるという世論が育ってしまった。
不正漁獲がばれても「日本だけじゃない」とか言い訳をしてみたり、
こそこそと情報規制をして無かったことにしようとしているようでは、
漁業に対する不信感が育ち、風当たりは強くなって当然だろう。
反漁業運動を育てているのは、持続性を無視した漁業なのだ。
反漁業運動が活発化しているのは、身から出たさびとしか言いようがない。
世渡り上手な研究者が反漁業運動に上手にのっかっている。
これらの研究者を非難しても、
そこに反漁業運動の下地となるような一般人の漁業への反感があるかぎり、
事態は全く改善されないだろう。
世渡り上手な人間はどこに出もいるのだから。
持続的な漁業を行った上で、それを一般人に広報していく以外に、
反漁業運動を押さえ込む有効な手段は無いだろう。
非持続的な漁業を放置して、ボロを隠せばよいと思っているなら、それは大きな勘違いだ。

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