Home > 世界の漁業 | 研究 | 食の安全 | 食糧問題 > 世界漁業は成長産業 その3

世界漁業は成長産業 その3

[`evernote` not found]

主要な輸入国の輸入量は次のようになる。

Image2009081502

ここでも日本のみが減少傾向、他が増加傾向である。特に2002年以降の日本の輸入量の減少が顕著である。その理由は、輸入単価のトレンドから明らかである。

Image2009081503


不況の影響で、日本の輸出単価は1990年代中頃から下降傾向にあった。2002年に、輸入単価が上昇中の欧州に追いつかれたのである。その後は、欧州との魚の奪い合いにより、同調して単価が上がっている。2002年以降に日本の輸入単価が上昇しているのは、この価格以下なら、日本市場が要求する水準の水産物が確保できないからだ。不景気の中で、値段が上がれば、当然のことながら、量が減る。日本の輸入量の減少は、消費者の魚離れではなく、国際価格の高騰による買い負けである。水産庁は「自給率が上がった」などと、大々的に宣伝をしているが、日本が貧乏になって魚を輸入できなくなっただけである。

先日訪れたチャタム島でも、80年代は、ロブスターの9割が日本に輸出されていたが、現在は5%しか日本に行かないそうだ。

Comments:1

沿岸漁業の一漁師 09-08-15 (土) 10:56

国内は『安さ』と『ボリューム』を重視しますからね。

最終的な購入動機は 『萌え』キャラ だったりw。

>80年代は、ロブスターの9割が日本に輸出されていたが、現在は5%しか日本に行かないそうだ。

チャイナ系に負けているのかな?

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://katukawa.com/wp-trackback.php?p=1828
Listed below are links to weblogs that reference
世界漁業は成長産業 その3 from 勝川俊雄公式サイト

Home > 世界の漁業 | 研究 | 食の安全 | 食糧問題 > 世界漁業は成長産業 その3

Search
Feeds
Meta
Twitter
アクセス
  • オンライン: 2
  • 今日: 1304(ユニーク: 611)
  • 昨日: 958
  • トータル: 9360999

from 18 Mar. 2009

Return to page top